小出先生、「政府を一貫して信用してはいけない」
- 2011年 8月 19日
- 交流の広場
- 松元保昭
みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」8月18日分の転送です。
子供の被曝に関して政府は問題ではないと断定していますが、小出先生「政府の捉え方を一貫して信用してはいけない」といいます。ただちに影響は出ないと言うものの、問題は後々のがんであり、どんな微量でも危険であり、それを無視して問題ないというのは論外なのです、と語ります。
また福島の甲状腺内部被曝の検査で45%と報告されましたが、小出先生、「検出されたものが45%であって、「厳密にやったら100%になる」と、語っています。
小出先生自身「数値、報告を見ていないので正確なコメントは出来ないが」と断っていますが、配信直後のni0615田島さんからの投稿に、大事な注意点が述べられていますのでご参考のために転載いたします。田島さんは、山下俊一氏の発言を一貫して追及して関連の放射線量の情報を多数ブログに掲載しています。(なお当然ですが、田島さんの発言と小出先生の発言とは直接の関係はありません。)
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/
====以下転送====
永岡です、毎日放送ラジオニュース「たね蒔きジャーナル」、今夜は毎日放送アナウンサー千葉猛さんの司会、毎日新聞本社論説委員の藤田悟さんの案内で放送されました。阪神、大阪ドームで広島に3連敗…テレビだと負けても相手側のヒーローインタビューはありませんが、ラジオだと負けたのに相手のヒーローインタビューを聞かされて落ち込んでいます(泣)。
原発関係のニュース、放射能検査で、徳島が生しいたけ用に福島から仕入れたおがくずに放射能があり、検査します。セシウム検出で、国は暫定規制値を示していませんが、徳島で独自の検査です。
そして、小出先生のお話、福島県の子供の甲状腺内部被曝、45%で被曝が検出され、最高0.1マイクロシーベルト/時間であり、この数値、報告を見ていないので正確なコメントは出来ないが、0.1マイクロは時間当たりで、事故後積算して何ミリになるかは難しく、いつの時点でヨウ素を吸い込んだのか、仮定をしないと評価できず、事故の当初、3/11~16にヨウ素が出ており、3/24~30に調べたら、当初出たものは減っており、全体の被曝評価は誤差の多いものなのです。45%のことも意味がない、検出できたものが45%であり、「厳密にやったら100%になる」のです。時期、検査ともにクリアになっていないのです。
事故対応が後手後手になり、ヨード剤も飲ませられず、判断基準にはなっていないのです。
政府と東電の発表で、この2週間の放射能放出は毎時2億ベクレルであり、事故当初より少ないのですが、これが本当なら減っている(事故当初はこれの100万倍!が出ていた)のですが、空気中に出たものだけで、汚染水のこともあるし、空気中に出たものも評価しにくい(原発がボロボロで、あちこちから出ていて、測定は困難、仮定を経てデータにしている)ものなのです。放出量が減っているのは本当で、増やさないことが大切、数値に重きは置けないのです。
政府は、大量に放射能の出る可能性は少なくなり、緊急時避難区域の解除を始めていますが、緊急時避難区域は20ミリシーベルト/年に至らないところで、しかし、通常は1ミリ/年であり、「そこへ人を帰すのは法律違反」であり、政府がどういう責任を取るのか、それが先なのです。人々に法律の規制以上の被曝をさせることで帰すのです。
子供の被曝に関して、政府の対策本部は問題ではないと断定していますが、「政府の捕らえ方を一貫して信用してはいけない」のです。ただちに影響は出ないと言うものの、問題は後々のがんであり、どんな微量でも危険であり、それを無視して問題ないというのは論外なのです。危険性は、子供にとって、どれだけ危険なのか言わないといけないのです。
放射能除去をすると言っているものの、学校は校庭の土を取り除けるが、森林の除染は出来ない(福島は山が多い)、出来る道理がない、あたかも除染できるように言うことが間違いなのです。除染できないなら、被曝覚悟で戻るか、その場所を捨てるかしかない、子供の被爆をなくさないといけない、子供のいるところは徹底的に除染しないとダメ、しかし、森林等、除染できない場所はたくさん残るのです。
除染後の土の処理、放射能がなくなるわけではない、別のところに移すだけであり、郡山市で土を市の処分場に捨てられず、校庭に持ち帰ったのですが、汚染された土は人の触れないところで管理しないといけない、どこへ持っていけばいいか、小出先生も思いつかないのです。学校の土は剥ぎ取らないといけない、取った土にも大問題が残るのです。
今日のお話は以上です、来週もまたお知らせいたします。
=====以下ご参考、ni0615田島さんの投稿=====
ni0615田島です
永岡さん毎日書きおこしありがとうございます。
今日の話題は、朝日1面のトップニュースのようですね。
ところで、これは対策本部側の説明者のせいかと思いますが、記者には誤解が
あったようです。
>最高0.1マイクロシーベルト/時間であり、この数値、報告を見ていないので
正確なコメントは出来ないが、0.1マイクロは時間当たりで、事故後積算して何
ミリになるかは難しく、<
ここでいう「0.1マイクロシーベルト/時間」とは、子どもの喉にNaIサーベイメーター
を当てた時に、甲状腺から発せられたγ線で、その針がどれだけ振れたかという数値です。
子どもが被ばくしたときの状況を示した数値ではありません。
そもそも、
この検査は、放射性ヨウ素を吸引した5時間後に測定することを前提としていて、
その時にNaIサーベイメーターを当てて針が「0.2マイクロシーベルト/時」を示すとき、
「乳児の甲状腺預託等価線量で100mSvに相当する」ということになっていて、
その、「針が示す0.2マイクロシーベルト/時」が、
精密検査をするかどうかを振り分けるスクリーニングレベルになっているのです。
したがって、3月30日にもなって、
甲状腺に沈積した放射線ヨウ素もどんどん減衰しちゃった後になって、
針が示す値が「0.2マイクロシーベルト/時」以下だから安全だ、なんていうのは、
私たち庶民の言葉でいえば「インチキ」なのです。
それに、バックグラウンドが高いところで測っていますから、
「検出値」=「測定値」-「バックグラウンド」
「測定値」にも「バックグラウンド」にも誤差がありますから、
「誤差」-「誤差」で、マイナスにすらなってしまうような測定なのです。
私は、3月18日ごろまでに、バックグラウンドが小さいところで正確に測れば、
おそらく子どもたちのおおむね全員から、放射性ヨウ素のγ線が検出されたと思います。
ご参考までに
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/2407523/
ni0615拝
安禅不必須山水
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