経産省前テント(共同広場)でどんな火花が散っているか
- 2011年 11月 17日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2011年11月16日 連帯・共同ニュース第188号
<9条改憲阻止の会>
■ 時を構わず押しかけてきては街宣車で汚い言葉をわめき散らすのは右翼グループである。彼らとの間で火花は散っている。神経戦も含めた火花である。しかし、これはいうなら線香花火というべき小さな火花であり、見かけほどの大きな意味はない。それならば警察との火花であるか。それはやがては大きな火花をということになるかも知れないが今のところ相手というほどのものではない。やはりその相手は経産省である。彼らとの火花の本当のところは隠されている。彼らはテントの張られている敷地に「国有地関係者以外の立ち入り禁止」「居直り座り込みの禁止」という表示を出してきて、テントの周辺を鉄の鎖で囲んでいる。もともと誰もが自由に立ち入りのできる場所だったのである。彼らはこうした表示と囲い込みでこの敷地が国有地であり、不法侵入にあたることを通告したいのである。これは僕らのテントや周辺の座り込みが不法侵入や占拠にあたるとして告発するための準備である。道路なら道路交通法違反などが適用できるが、敷地内なので法律的に排除するものを用意しているのである。日本の体制や権力は問題とされている政治的課題《今なら原発存続の是非》、あるいは国民主権(国民の声や意志の表現)などを直接には問題にしない形(こういう方法で抹殺)で支配をする。そのとき出てくるのが矮小化された法律だ。これは明治の藩閥政府以来の伝統である。自由や民主主義の精神や理念(国民主権などの憲法、あるいはその精神)を問う運動を下位概念である法律《讒謗律や新聞条例》で弾圧したのだ。この権力の支配形態は続いているのであり、本当の火花を背後に隠している。
■ 経産省は僕らの脱原発の意思表示としてテントがあることを知っている。同時に日本の官僚権力(官僚制的民主主義)が国民の意志(国民の主権)とかけ離れたところで行う国家意志(名目は国民の意志》行使への抗議であることを知っている。彼らはそれを明るみに出して反論することを避け、別の手段の対抗を構想する。僕らには経産省が答えるべきものに答えていないことが視えている。本当の火花が視えている。この火花を多くの人に視えるようにしなければならない。テントと共同広場という意志空間の存続自体がその最良の方法である。テントと共同広場の存在に共感し、激励を寄せる人は増えてきている。こうした意志空間を作り出す運動や行動はやがて全国に広がり、脱原発や民主主義の存在を告げる風景になると思う。偶然のように生まれたテントと共同広場を必然的存在にして体制や権力との確執を醸し続けよう。(文責 三上治)
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。