「2月12日(火)菅直人さんの講演「東電事故 総理大臣として考えたこと」 の報告2点」など-地震と原発事故情報
- 2013年 2月 16日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1747】
2013年2月16日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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☆2月12日(火)菅直人さんの講演「東電事故 総理大臣として考えたこと」
の報告2点
「反原発自治体議員・市民連盟」2月連続講座
★1.250キロ範囲の避難なら5000万人が移動対象
そうならなかったのはいくつかの偶然の産物だった。
杉嶋 拓衛(たんぽぽ舎)
★2.「東電福島原発事故~総理大臣として考えたこと」
菅直人元総理が語る (事務局・岡田)
★3.「手抜き除染、その裏に潜む構造に迫る」プロメテウスの罠
2月20日(水)たんぽぽ舎講演会
★4.新聞・雑誌から
◇除染手当、不払い拡大
数百人超 環境省、業者名公表せず(朝日新聞より)
◇規制委が唐突提案 専門家結論 別の専門家チェック
断層調査 屋上屋架す 結論先延ばしの恐れも…(東京新聞より)
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※ 2/18学習会にご参加を!
『脱原発の経済学-原発の電気が一番安い、は本当か?』
講 師:熊本一規さん(明治学院大学教授)
日 時:2月18日(月) 18:30開場 19:00開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
主 催:たんぽぽ舎 参加費:800円
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☆2月12日(火)菅直人さんの講演「東電事故 総理大臣として考えたこと」
の報告2点
「反原発自治体議員・市民連盟」2月連続講座
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┗■1.250キロ範囲の避難なら5000万人が移動対象
│ そうならなかったのはいくつかの偶然の産物だった。
└──── 杉嶋 拓衛(たんぽぽ舎)
2月12日(火)にスペースたんぽぽで「東電事故 総理大臣として考えたこ
と」菅直人さんの講演があった。参加舍140名
元々市民運動から国政に出た管さん。福島事故で首相として考えた事は我々外
野から見たものと違っていた。
冒頭で311の事故の前に原因があった。原発事故は起こりえないものとして
被害想定はおろか対策もかなり杜撰なものだった。原子力災害特別措置法で原災
本部長は総理だったが、事務局長の原子力安全保安院のトップには専門家が居な
かったと暴露した。
経済産業省の中にあるとは言え東大経済学部の事務官のポストでしかなかった
事務局長では福島事故に対応出来なかった。専門家と呼ばれているはずの人達が
次々と起こる事故の先の展開が読めない。チェルノブイリ事故でさえ事故は1基
だけだった。それが福島事故では第一と第二を合わせると10基の原発と11基
の燃料プールが放置された場合の被害想定が管首相の脳裏に巡った。
◆250キロ範囲の避難なら5000万人が移動対象
原子力委員会の近藤委員長にシュミレーションを願ったら、最悪の事故想定で
半径250キロの避難が必要と出た。青森の南から神奈川県まですっぽりと入っ
てしまう。250キロ範囲なら5000万人が逃げないといけない。今回の事故
は最悪だとそのレベルまで行く。5000万人の人間が逃げる。それも20~3
0年は故郷に戻れない。国として維持出来るのかというレベルの事故。そうなら
なかったのはいくつかの偶然の産物だった。福島第一4号機のプールの水が漏れ
ずに残った事など。
◆当事者意識の薄い東電
最悪のシナリオとは反対に東電は当初福島原発から撤退したいと言ってきた。
それを許せば本当に大惨事になる。東電清水社長(当時)には残って対応しても
らうようにお願いしたら了承された。菅さんの印象では東電は最初から事故の被
害者のような振る舞いだったと言う。国の基準通り原発を動かしてきただけで東
電は悪くないと。その意識のずれや最悪の事故など考えずに原発を動かしてきた
事故当時の原子力行政の不備点が菅さんをして現地に行く事を考えさせた。
◆使用済み燃料(バックエンド)について
現在フィンランドのオンカロのみに高レベル放射性廃棄物処理施設がある。1
0万年管理。実際には出来ないと思う。日本では青森県と政府の間に再処理の契
約書があり、再処理しない場合は青森県から県外移設(原発サイトへ返還)しな
いといけない。原発ゼロという事はその話ともセットで考えないといけない。
感想 民主党政権時に福島事故は起きたが、原発を製造したのも稼働していた
のも自民党政権の責任であり、現在何食わぬ顔で復興だ再稼働だと安倍政権がや
っているのは違和感がある。事故の際に一国の首相が答えの無いギリギリの選択
をベストを尽くした話として菅さんの話が聞けたのは良かった。事故の被害想定
が凄く甘い(6兆円)と指摘していたのが印象的だった。また在野から原発ゼロ
を目指してたんぽぽ舍と頑張って運動を盛り上げたいなと思いました。
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┗■2.「東電福島原発事故~総理大臣として考えたこと」
| 菅直人元総理が語る
└────(「反原発自治体議員・市民連盟」:事務局・岡田)
2月12日午後7時から同9時過ぎまで、スペースたんぽぽ及びたんぽぽ舎会議室
で「反原発自治体議員・市民連盟」2月連続講座が開催された。2つの会場は申し
込みで先着110人余りの参加者で熱気むんむんしている中、菅直人元総理が登場
した。
菅氏は、一昨年3月11日の大震災後、起きた福島原発事故に、総理として実際
にどう対応し、何を考えたか、特に、東京電力と原子力保安院とのやりとりなど、
非常に興味深く話してくれた。
その中から、おもだった話をここにピックアップする。
○原発事故の原因は3.11以前にあった。事故など起きるわけがないという認識の
もとに何の準備もしていなかったから。さらにそう言った想定自体を拒否してい
たから。
○原子力安全保安院のトップは原発の専門家ではない
○事故現場で何が起こっていて何をすればよいか分からなかった。事故が拡大し
ているのに先が読めない不安感で一杯だった。保安院に聞いても東電に聞いても
よく分からなかったので、自身でヘリに乗って現場に赴き、現場の責任者と直接
話をしようと考えた。
○事故現場では、チェルノブイリ事故の10倍20倍もの放射性物質が放出されてい
たことになる。
○3/23に原子力委員会近藤委員長に「最悪のケース=10の原発と11のプールが制
御不能になったら」を想定してもらった結果「事故現場から半径250Kmの範囲で
避難が必要」との回答に、人工にして5、000万人、東京の9割、北は青森、南は
神奈川、西は新潟までの広範囲に及ぶことに愕然とした。これは、最悪の事態を
考える範囲を超えていた。しかも避難したら、10年や20年は戻れないことになる
とも。
○自身、以前から原発運動の皆さんと知り合ってはいたが、総理就任時は「原発
は安全に運転していれば大丈夫」と考えていた。
○東電マスコミ担当者が各社を回って「総理が注水をストップ指示」と報道させ
たが、本当は、東電が、廃炉を恐れて止めろと言った。
○自民党森元総理のところに行って「自民党が菅内閣不信任案を提出してほしい」
と進言したのは小沢氏である。
○浜岡原発の停止は、当時の海江田経産大臣が賛成してくれたので決断した。
○原子力規制委員会は、自主性・自立性が保たれているので今後そう簡単には再
稼動は認めない。
○安倍政権は、再生可能エネルギーにブレーキをかけるのではと懸念している。
○以前の自民党政権時代、青森県と政府間で「六ヶ所村に使用済み燃料を運び込
むが、再生処理をしない場合は速やかに県外に持ち出すこと」という契約書が作
成されている。
○私の目の黒いうちに原発をゼロにしたい。
休憩を挟んで、多くの質問が寄せられた。被災家族から内部被曝について、原
発輸出について、規制委員会のパブコメについて、山口県上関原発についてなど
の質問に菅氏は丁寧に答えた。
今回の講座は、会場の都合で2ヶ所になり、モニターでの視聴の方にはご不便
をおかけしたことをこの場を借りてお詫びする。
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┗■3.「手抜き除染、その裏に潜む構造に迫る」プロメテウスの罠
| 2月20日(水)たんぽぽ舎講演会
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講演者:青木美希 朝日新聞記者
2013年1月4日、青木記者の手抜き除染スクープの報道を受け(写真、動画)
環境省は18日には、手抜き除染は「5件」だったと調査を発表し、手抜き対策も
合わせて公表。手抜きは作業員、ゼネコンだけの責任か?
環境省がこれらを急いで発表した、その真意は何か?
青木記者がその構造に迫ってくれます。除染手当不払いの事も…。
☆ 北海道新聞記者時代、道警裏金問題を徹底追及
時 間 18:30開場 19:00開会
会 場 スペースたんぽぽ(4階)
☆ 講演後、懇親会があるので、こちらにもどうぞ。
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┗■4.新聞・雑誌から
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◆ 除染手当、不払い拡大
数百人超 環境省、業者名公表せず
環境省は8日、福島第一原発周辺の除染のうち少なくとも7事業で税金から支
払われる「危険手当」が作業員に届いていない事例を確認したと発表した。数百
人が業者に中抜きされた可能性があり、大規模な不払い問題に発展しそうだ。
(中略)
環境省は7事業の元請けに文書で支払いを求める予定だが、業者名は公表せず
処分もしない方針だ。担当者は「業者名の公表はインパクトが大きい」と説明。
本来は指名停止処分の対象となりうるが、ゼネコンに配慮して事態の拡大を避け
たい考えだ。
(朝日新聞 2月9日より抜粋)
※たんぽぽ舎より:2月20日(水)の朝日新聞記者青木さんの講演で、この不払い
についてもお話ししてくれます。
◆ 規制委が唐突提案 専門家結論 別の専門家チェック
断層調査 屋上屋架す 結論先延ばしの恐れも…
敦賀原発の活断層問題では、専門家チームがまとめた報告書を、規制委が検討し、
運転の可否を早期に出すはずだった。
ところが、1月28日の評価会合で、チームが全員一致で2号機直下の断層は「活
断層」と指摘する報告書をまとめたのに、規制委の島崎邦彦委員長代理は「」評
価書案を、他の原発を調査していただく別の専門家(12人)に見ていただくプロ
セスを経たい」と切り出した。
チームの4人の専門家には事前に知らされておらず、鈴木康弘名古屋大教授ら
が「結果を別の専門家に見てもらう必要はないという気がします」と戸惑いを口
にした。
別の調査メンバーも「われわれは、原電の断層調査が妥当なのかどうか査読した
ようなもの。さらに査読をするのは、屋上屋を架する無駄な作業になりかねない」
と語った。
しかし、チェック手続きは実施されることに。
規制委からチェック作業を依頼された他の12人の専門家からは「無駄な作業でず
るずると結論が先送りされるのでは」と疑問の声が少なからず聞かれる。
チェック作業を依頼された専門家に一人は「違和感がある。圧力がかかっている
んですかね。無駄に時間をかけることは、結果的に事業者の言い分を聞く形にな
る。原子力安全・保安院時代のような規制に戻るのではないか。」といぶかる。
(後略)
(東京新聞 2月16日より抜粋)
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