京都の三月書房が閉店へ
- 2020年 4月 17日
- 評論・紹介・意見
- 内野光子
物置のわきのつつじが咲き始めた。去年、植木の手入れをお願いしたシルバーの植木屋さんから、このつつじの土はだいぶ弱ってますよ、といわれて心配だったが、何とか花をつけ始めた
京都の三月書房が閉店との報道に接して、やはり驚き、なんだかとてもさびしい。朝日新聞は「京都の名物書店、三月書房が閉店へ 吉本隆明さんら通う」(2020年2月17日)、京都新聞は「京都の個性派書店「三月書房」年内に廃業 70歳店主、私が元気なうちに片付けたい」(2020年2月18日)と伝えた。1950年、先代が開業し、引き継いできたが、後継者もないことから、70歳を機に5月の連休明けをもって閉店するということだった。私は、三月書房の利用者でもなく、特別なご縁もなかったのだが、いつからか、私のこのブログに、三月書房から、飛んでくるアクセスが時折あることがわかって、たどってみると、三月書房のHPに以下の情報が載っていたのである。歌人たちのHPやブログが数多い中で、リストに加えてくださっていたのである。
いつかお礼をと思っていたのだが、2016年、年末の京都行きの際、家族との会食の前に、お店を訪ねることができた。連れ合いと娘を外に待たせて、そっと入ってみた。出てこられた女性は用件を聞いて「今主人は出ていますが、すぐ戻ります」との話が終わるか終わらない先に自転車で戻られたのが、店主の宍戸立夫さんだった。お礼を申し上げたあと、棚を見れば、短歌関係の本にも力を入れていることは、よくわかるのだった。宍戸さんは「短歌の本は売れませんね、歌集などは歌人同士の贈答が多いので・・・」とも話されていた。
閉店となると、せっかくリンクしていただいた私のブログであるが、アクセスが途絶えてしまうのかな、と思うと残念でもある。
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2016年12月撮影。昔ながらの街の本屋さんというたたずまいながら、その品ぞろえに特徴がある。短歌関係の本もなるほどと思う。私の住む町の駅前ビル内の文教堂が撤退した後、宮脇書店が入ったが、続いてくれるだろうか。いつも閑散としている。少し離れたイオンタウン内の未来屋書店には、閲覧席もあり、隣のカフェのコーヒーを持ち込んでもいいらしいが、どうも本が探しづらい。奥の方の閲覧席は、いつも受験生らしき人たちが陣取っている。いずれの本屋さんにも、俳句・短歌コーナーはあるが、ほとんどが俳句の本で、夏井いつき本が頑張って?いる。
初出:「内野光子のブログ」2020.4.16より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2020/04/post-703088.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion9657:200417〕
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