SJJA& WSJPO【西サハラ最新情報】365 断食月は<喜捨>を奨励
- 2020年 4月 27日
- 評論・紹介・意見
- サハララマダン平田伊都子新型コロナウィルス西サハラ
2020年4月24日から西サハラ難民キャンプで、2020年のラマダン断食月が始まりました。 イスラム教には<喜捨>という教えがあって、このラマダン期間中には特に奨励されます。 <喜捨>とは、文字通り自ら喜んで捨てる、身を切る、施しをすることを言います。
鈴木直道北海道知事、中村時弘愛媛県知事、小川洋福岡県知事、長崎幸太郎山梨県知事、
夫々自主的に給与の半額ないしは全額を県民に返納されました。 この素晴らしい流れに乗って、残り都道府県の知事の方々も、是非是非、給与を全額返納されますよう、お願いいたします。
① 最近の国連定例記者会見はお気軽なホームワーク:
COVID19テレワークが実施されてからの国連定例記者会見を、UN YouTubeで覗いてみてください。あなたも、「拠出金を返納してください」と言いたくなりますヨ、、
国連定例記者会見は月曜日から金曜日まで、ノートパソコンから国連事務総長報道官がその日のトピックスを読み上げる。それから、TV電話で夫々自宅で待機している記者との質疑応答に入るのだが、繋がらなかったり、雑音が入ったり、整備不能で聞くに堪えない見るに堪えない。しかし、質問されることがお嫌いな報道官は、1人で独断的に仕切れるこのホームワークがいたくお気に入りのようだ。「我々にとって初めての経験で、何もかも実験段階だから、、」と言い訳して、楽しんでいらっしゃる。
2020年4月21日には犬も声の出演をした。
4月22日、<地球の日>には、ゴア元民主党副大統領を引き合いに出して、事務総長得意の地球温暖化メッセージを取り上げた。WHO(世界保健機関)を始め、各種の国連機関から足を洗って支援金を切っていくトランプ米大統領はグテーレス国連事務総長の敵だ。
2度にわたって大金をくれた中国を、アメリカにあてつけて褒め、エチオピア航空の中国運航を黙認する。エチオピアはWHO(世界保健機関)事務局長の祖国だ。
4月24日の国連定例記者会見で、記者の一人から「今朝のWHO首脳会議ではTV電話会議の段取りが悪く、電話回線も不調で不成功としか思えない。そのうえ、首脳の何人かは自国語で喋り、翻訳はナシだし、不親切だ」と、非難の声が上がった。報道官は「段取りや通訳はWHOの仕切りだ。が、全ては実験段階」と、WHOを庇った。「緊急事態を解除しても元の日常生活には戻らない。COVID19はまだ始まったばかりでこれからもっとひどくなる、米英の抗体説や検疫方法は駄目、正しい判断ができるのはWHOだけ。ワクチンはWHOと国連指導のもとで、公平に分配する(=ワクチンの独占販売)」かくして、中国とEU数か国を抱き込んでの脅し独占商売は、着々と進行している。
エエ~!ワクチンはもうあるのね!!
② 新型コロナウィルス支援物資が難民キャンプに続々到着:
4月21日、ジラ・ブラヒ健康大臣が、AU(アフリカ連合)のCDC(疾病予防管理センター)から贈られた新型コロナウィルス対策医療品を受け取った。アブデルラフマン西サハラ赤新月社総裁も同席した。CDC(疾病予防管理センター)は米国アトランタに本部があり、米国民の健康安全を守るための組織だが、AU(アフリカ連合)にも下部組織を置いているようだ?
4月22日、アルジェリア・ティンドゥフ州にある西サハラ難民キャンプに、300トンの食料援助が届けられた。贈り主は、ティンドゥフ州内にある西サハラ支援団体の数組織で、数台のトラック・コンボイがティンドゥフ州都から33キロメートル離れたラボニ難民キャンプセンターまで行進した。
アルジェリア・ティンドゥフ州NGOによる、
西サハラ難民キャンプ支援食料を積んだコンボイ
4月23日、ローマにある国連の人道支援諸機関が、新型コロナウィルス感染拡大防止対策のために西サハラ難民キャンプに1億5千万円の緊急支援金を給付すると、発表した。
どの支援も出資する方が、善意で自主的に行動する。従って、当たり前のことだが、非常に迅速に困っている人のもとに金や物が届く。イスラム教では、「持っている者は、持っていない者に施す義務がある」そして、「持っていない者は、持っている者から施しを受ける権利がある」との教えがあり<喜捨>の精神が根づいている。キリスト教にも<善行>を奨励する教えがあるようだ。
➂ 大統領ラマダン宣言:
2020年4月24日、西サハラの難民キャンプと解放区で、ヒジュラ歴1441年のラマダン断食月が始まった。ヒジュラ歴とは、イスラム歴とも言われ、現行する唯一の太陰歴。
西暦622年、イスラム教祖ムハンマドがメッカからメディナへヒジュラ(聖遷)したこの年を元年とし、1年は354日になり西暦よりも11日短い。モロッコ占領地・西サハラのラマダン断食月はモロッコと同じで、4月25日に始まる。
この日にあたって西サハラ大統領は、まずモロッコ占領地・西サハラの同志へ、それから西サハラ解放区の西サハラ遊牧民へ、そして西サハラ難民キャンプの同胞へ、熱い祝賀メッセージを送った。とりわけモロッコ刑務所に不法収監されている西サハラ人政治囚とその家族には、心からの敬意と激励を捧げた。さらにポリサリオ解放戦線書記長として、
祖国西サハラと西サハラ人民を守る真摯な兵士たちに、深い感謝の意を表した。
ちなみに、厳しい断食の行が終るのは、西サハラ難民キャンプで5月23日頃と言われている。断食が始まってから29日後か30日後の新月を見て、終わりを決める。
日本では、4月27日に国会議員歳費削減を決めて、5月から一年間で月額129万4千円から103万5200円にするそうです。 日本には<喜捨>や<善行>の精神がないのでしょうね??
全額返納を自主的に決められた勇気ある地方自治の長に見習って、国会議員の皆さま方も、自主的に議員給与全額を国民に返納されるよう、切にお願いいたします。
*SJJA をテーマにした西サハラ難民キャンプ通信社の記事を紹介します。
https://spsrasd.info/news/en/articles/2020/04/17/25587.html
*「アリ 西サハラの難民と被占領民」の只今発売中です。
著者:平田伊都子、写真:川名生十、画像提供:李憲彦、川上リュウ、SPS、
造本:A5判横組みソフトカバー、4頁のカラー口絵、本文144頁
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、TEL:03-3814-3861
2020年2月3日 初版第一刷発行 定価 税抜き2,000円
*1月22日、「ニューズ・オプエド」で#1323<アフリカ最後の植民地>を放映しました。
YouTube オプエド平田伊都子 URL https://www.youtube.com/watch?v=citQy4EpU-I
Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)をご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2020年4月27日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion9691:200427〕
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