「3密の場所に行くのを控えた」が9割超 新型コロナで緊急事態下の生協組合員
- 2020年 6月 10日
- 評論・紹介・意見
- 岩垂 弘新型コロナウィルス生協
日本最大の消費者組織、日本生活協同組合連合会(319生協加入・組合員2924万人)は6月4日、新型コロナウイルス感染症についてのアンケート調査結果を発表した。
このアンケート調査は新型コロナウイルス感染症の流行による暮らしや購買への影響を明らかにすることを目的に、日本生協連に加盟する全国10の生協・生協事業連合に加入する組合員を対象に、5月21日から27日にかけて行ったもので、有効回答数は6179人。調査はインターネットで行い、複数回答形式だった。
不要不急の外出も控える
アンケート調査結果によると、組合員に緊急事態宣言発令中、新型コロナウイルスへの対策・予防のために自身が控えたことを聞いたところ、「3密(密集、密室、密接)の場所に行く」95.3%、「不要不急の外出」94.1%、「友人・知人と会う」89.3%、「外食(飲食店・居酒屋など)」88.2%だった。総じて人との接触を避ける傾向がみられた。
困ったことは運動不足
新型コロナウイルス流行により自身が自宅ですることで増えたことを聞いたところ、「手洗い、手指の消毒」67.3%、「食事作り」62.3%だった。ついでに、自身や家族が自宅で過ごす時間が増えたことで自身が困ったこと、大変だったことを聞いたところ、「運動不足」50.8%、「食事の献立を考えること」43.5%、「食費が増えた」42.5%という結果になった。
これからも手洗いを続けたい
さらに、新型コロナウイルスの流行が収束した後でも、自身が継続して実施してゆきたいことを聞いたところ、「感染症予防に気をつける(手洗い、うがい、マスクなど)」87.6%、「食品の衛生管理に気をつける(調理前によく手を洗う、十分加熱するなど)」75.6%、「衛生品(マスク、消毒液など)を備蓄する(ローリングストック=普段の食品や家庭用品をある程度多めに確保し、古いものから消費すると同時に新しいものを補充していくこと=を含む)」69.5%だった。
新型コロナが収まったら交際費を増やしたい
この質問に関連して、新型コロナの流行が収まったとして、緊急事態宣言発令中と比べ、支出金額をどのように変化させたいかを聞いたところ、支出を増やしたいものとしては「交際費(友人・知人・親戚との交流など)」が40.8%で第1位、「食費(外食費)」37.7%、「教養・娯楽費(本、音楽、スポーツ、レジャー、旅行など)」36.1%と続いたという。
日本生協連によれば、地域生協への世帯加入率は40%近い。したがって、このアンケート調査結果は、新型コロナウイリス問題に対する日本国民の意識や行動をほぼ正確に反映しているとみていいのではないか。
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〔opinion9826:200610〕
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