突然の「原発ゼロへ」宣言。歓迎するも…
- 2011年 6月 11日
- 交流の広場
<西のオバ>
ドイツの友人からメールが来た。6.11脱原発100万人集会への日本の取り組みはどうなのかと。承知のようにドイツでは2022年に向けて脱原発へのプログラムが始まった。フクシマを抱える日本はどうなのだ、脱原発に向けての日本の運動どうなのだというのである。きょう6月11日、全国で運動は展開されるだろう、しかし一方で青森県知事選に見られるような地域問題もあり、セクトの思惑も見え隠れしている。市民のひとりに過ぎないわたしのような者には及びがつかない政治状況もあるらしい。現に共産党系といわれる団体は、6.11にではなく、7月2日に集会を開くという。なぜ6.11ではだめなのだろう。7.2集会を否定するものではさらさらない。これまでも原発廃炉に向けて、さまざまなところで多様な人々が抗議行動を繰り返しているし、それは大事なことと思っている。だがいまのわたしの認識では、そういう行動の現時点での集結点が6.11ではないかと思うのだが。
共産党は、5月1日の中央メーデーの志位委員長の挨拶で初めて「原発からの撤退」を明言した。これまで「核の平和利用」を言い続けてきた共産党のこの画期的な転回は、むしろ歓迎すべきところである。しかしそのまま素直に歓迎できない心情も残る。確かに“安全性”への追求は他党を凌ぐものがあったと思う。しかし“科学主義”“進歩主義”を掲げる共産党が、「原発ゼロへ」と転回するまでには長い道のりがあった。そこへの反省がほしいという思いしきりである。
きょうわたしは、腰の重いオバたちを誘って新宿に行く。
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