<#山万20時間耐久>って?日本は、いまそんなに平和なのか
- 2020年 9月 8日
- 評論・紹介・意見
- 内野光子
台風10号は、これまで経験したことのない強さで日本に近づき、甚大な被害をもたらすだろう、「あなたの命と大事な人の命をまもるために・・・」という警告を伴った気象庁と国交省との会見が重ねて開かれるのも異例だということだった。また、安倍首相の辞任会見後、いくつかの世論調査では、軒並み安倍内閣の支持率、自民党の支持率がグンと上がり、安倍内閣を継承すると宣言している菅義偉自民党総裁候補への支持率が、他の候補と逆転したことも報じられているさなかだった。
少し重い?原稿の再校も終わり、一段落したので、ブログを更新しなければと、管理画面を眺めていると??いつになくアクセスが増えている。私が住んでいる街、佐倉市の「ユーカリが丘」関係の記事に集中していたのである。何事かと検索してみると、何やら<#山万20時間耐久>のツイッターがにぎわっていたのだ。ツイートを読んでいってもすぐには呑み込めなかったのだが、どうやらユーカリが丘のニュータウンを走る新交通システム(モノレールと呼んでいるが)の乗車体験をツイートしているらしいのだ。それも9月7日の始発4時31分発から終電までの20時間を一日乗車券で乗り倒そうという、鉄道ファンの実験らしい。ラケットのような路線は、一周4.1キロ、14分しかかからない。だから64周しなければならない、「耐久」実験を試みていることがわかった。
このモノレールは、この町一帯の開発業者の山万が運営する、ニュータウンの一部を6つの駅で結ぶというものだ。車を持たない私は、最寄りの京成駅に出るときに利用するが、ときどきいわゆる「鉄チャン」らしい鉄道ファンが、駅ごとで写真を撮ったりしているのを見かけることはある。また、お孫さんを連れた人が、遊園地気分で、その路線を数回めぐっているらしい光景は見たこともあるが、今回のように20時間乗りっぱなしというのが「耐久」なのだろう。途中で、乗客と話したり、差し入れがあったり、最後には山万から感謝状をもらったりということもあって、本人も予想外の展開だったらしい。「うーん」これってどんな意味があるのだろう。こんなことで盛り上がるなんて、日本は平和なのだろうか。いや。
私のブログにたどり着いて、ユーカリが丘や山万の問題点に少しでも触れていただけたのならありがたいとも、複雑な気持ちではある。
・直近のスーパーが撤退~コンビニと空き家が増えてゆく街(2019年2月1日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2019/02/post-c635.html
・佐倉市は不動産屋に~山万の空きビルの一部を借り上げて歌詞失業をやるらしい(2018年12月10日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2018/12/post-2945.html
・ユーカリが丘駅北口、新しい街づくりというが(2018年7月15日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2018/07/post-4502.html
・「奇跡の街、ユーカリが丘」~開発の基本に立ち戻ってほしい~「カンブリア宮殿」を見て(2010年9月15日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/09/post-5ce8.html
初出:「内野光子のブログ」2020.9.8より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2020/09/post-bfe44c.html〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion10093:200908〕
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