BBC報道とNHK報道の違い:公開された東京オリンピック村
- 2021年 6月 24日
- 評論・紹介・意見
- グローガー理恵
- 毎日4万5千食が提供される大食堂では、選手はなるべく一人で食べるようにする
- 選手は毎日唾液でコロナ検査を受ける
- 行動ルールとして、選手が滞在できる期間は 競技開始前5日前~終了後2日後
- メインジムでのトレーニングの際はマスクを着用しなければならない
- 《選手の部屋が相部屋という問題
- 《選手が利用する巨大なメイン食堂 ー 急かされて楽しくない食事》
- 《一度に5百人がトレーニングできるというメインジムにおけるマスク着用は?》
6月20日、東京オリンピック・パラオリンピック村が報道陣に公開された。それを報道するNHKとBBCの動画がオンラインにアップされているので、それをご紹介させていただく。
NHK
まずNHKの報道は下記のリンクでご覧になることができる:
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210620/k10013094121000.html
NHKが報告する東京オリンピック村における感染予防対策の主な点は:
BBC
BBCのルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ東京特派員が選手村を訪れ、その内部を公開している動画が日本語字幕つきで Youtubeにアップされている:
https://www.youtube.com/watch?v=2zV8yC8rCWI
興味深いのは、ウィングフィールド=ヘイズ氏が選手村の内部を紹介しながら、その感染予防対策について「これでよいのだろうか?」とのクリティカルな疑問を投げかけていることである。ウィングフィールド=ヘイズ氏の報道姿勢は、ただ聞いたことのみを鸚鵡返しに繰り返して報告するNHKのそれとはかなり違っている。
BBC・ウィングフィールド=ヘイズ氏が投げかける疑問は:
宿泊棟の部屋が相部屋であるという問題に触れ、多くの専門家が「このパンデミックの中で、選手が部屋を共有するというのは本当に好ましくない」と懸念していることを指摘。
食堂では毎日4万5千食が提供される。感染リスクを軽減するために、選手たちは、「食堂に行く前に、スマフォンのアプリを使い食堂の空き具合をチェックして、一番空いている時に一人で食堂に入り、食事を受け取って、さっさと食べるように」と指示されている。感染防止のために、テーブルにはアクリル版の仕切りが設置されている。
ウィングフィールド=ヘイズ氏は「選手たちは一人で急いで食べるようにと指示されているが、これは、あまり楽しいことではないだろう」と指摘。
感染予防策として、ジム内のマシンとマシンの間には仕切りが設けられてある。感染防止のために、トレーニング中は利用者全員がマスクを着用しなければならない。
ウィングフィールド=ヘイズ氏は「しかし、オリンピックに出るほどのアスリートには激しい訓練が必要であろう。選手は厳しいトレーニングの間中ずっとマスクをしていられるのだろうか?」と、疑問を述べている。
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皆さんは、公開された東京オリンピック村についてどのような印象を受けられましたか?
以上
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion11043:210624〕
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