テント日誌7月8日版
- 2021年 7月 11日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
- 再エネシナリオが議論された6月30日の基本政策分科会で、山口彰委員が再エネシナリオに対して、「リスクをコントロールできるか」、「レジリエンス(復元力、回復力)を維持できるか」と追及したのに驚いた。原発のリスクはどうか? 大事故を起こしたところはどこも回復していないぞ? 放射能をまきちらし核ゴミ抱えて何が復元力か?
- Taさんが西尾正道著「放射線インフォデミック」の書評から、ICRPによるベクレル=>シーベルトの誤魔化し、内部被曝の過小評価、トリチウムの生物学的半減期のバラツキ、などを論じた。
- 中西宏明前経団連会長(日立)の死と、経産省に振り回されて原発推進してきた東芝・日立などのメーカの思い。
- イチエフから出た放射性廃棄物は通常炉の廃炉の数千倍!の驚き。
- 「水にながすな」の歌と「汚染水を海に流すな」コール。
- 老朽原発美浜再稼働糾弾!
- アンダーコントロールの嘘で招致したオリンピックをコロナ感染下で強行する菅政権批判と「オリンピックよりも命が大事」コール。
経産省前テントひろば1807日後
議論をして行く人は絶えないが 6月30日(水)
幸い雨は降らなかった。
経産省前に着くとすぐに高級自転車のYさんが着いて、3人でバナー張り。
Yさんから自転車についてのうん蓄を聴いていたところに、青年が立ち寄った。「何をしているのか」からはじまって、椅子に座ってかなり長く話した。青年は、就活で東京にでてきているようなことを言っていた。原発については電気をまかなう為には必要という意見のようだったが、そうは言わずにいろいろと質問してきた。「老朽原発を使う方が新規につくるよりは易いのだから、そうした方がいいのじゃないか」「風力、太陽などは欠陥が多いのではないか」「そういうものをちゃんと作るにはやっぱり金がかかるので、原発を使うのは仕方がないのではないか」「再生可能エネルギーに金をかければ電力料金が高くなるかも知れない。高くなったら高いってさわぐのではないか。高くなるか、原発をやめるか。どっちをとりますか」等々そういう論議を一通りしていった。彼は別に原発に詳しいわけではないようだった。福島第一原発が手のほどこしようもないことや人々の暮らしなどは問題にしなかった。
今日は経産省の別館で、第6次エネルギー基本計画の会議が開かれるので、木村さんや山本さんが抗議行動をした。まず正門前の座り込みの場所で「基本計画に原発ゼロを書き込め」等々のシュプレヒコールやり、抗議の発言をした。ヨーカンさん、いぬいさん等5人の人が発言した。その後、当番を残して、別館(裏側の道路に面している)に向かい、別館で抗議行動をした。「3時過ぎころ、土屋源太郎さんたちの「砂川裁判」に参加した人が、テントによって多額のカンパをしてくださった。」
汚染水を処理水と言五換え誤魔化す経産省の不正 7月2日(金)
今日は一日中雨降り、止むことがなく降っている。あと、2~3週間で本当に梅雨が明けるのだろうか?この時期は夏の暑さや、冬の寒さより辛い。長時間座っていると、カッパを着てもシャツやズボンにしみてくる。じきに乾くからいいようなものの、私はやっぱりいやだ。
2時過ぎに、横浜の倉田さんがやって来てマイクで経産省に向かってスピーチを始める。子どもにも分かるような話し方で、経産省を追及する。海に行ってゴミが出たらごみは持ち帰るでしょう。経産省は原発から出たごみ(=汚染水)を海に流していいのだ、と言う。汚染水を処理水と言葉だけ変えて人々を誤魔化す、許せない。東京電力のような倫理観には、皆がノーを言わないと、日本はこの先どうにかなってしまう。いつもは水曜日に来ているのだが、今日は裁判があったので、ここまで来たのだと言う。雨の中ではあったが、倉田さん、迫力満点でした。
雨が降っていたので、若干少なみの参加者ではあったが、時間と共に人は集まってくる。金曜日は5時からの行動があるので、座り込みの参加者はいつも潤沢だ。これからは次の世代に繋げて行けるよう頑張ろう。(S・S)
雨にも老いにも負けず「原発ゼロ」「オリンピックより命」 7月2日(金)
濡れた椅子に座り透明カッパと傘で雨を防ぎながら座ってしゃべり、時にこっくり。通行人が同情して「ご苦労様」と言ってくれる。
少し小降りになって17時からエネルギー基本計画で原発ゼロ実現を!のコールで抗議行動開始。
…
雨の中でも約40人で経産省・菅政権に抗議した。
びしょびしょになった椅子や傘や横断幕を片付けるといつもよりとても重い。我ら老体ゆえ無理しない様気をつけねば。 (K.M)
政権の所業を批判すれば反国家にされる 7月3日(土)
前日の予報は雨だったが薄日がさしていた。雲に覆われていたが空は明るかった。雨の心配はなさそうだ。今日は「安倍政治を許さない」の日。国会前の帰りに6人くらい立ち寄ってくれた。澤地久枝さん、松元ヒロさんがいらしていたそうだ。それにしても許せないことが増える一方だ。
お二人の女性からカンパを頂いた。土曜日は滅多にないことで有難かった。私のスケッチブックが目に止まりデッサンをお見せすることに。我ながらあきれるのは絵の話になると饒舌になることだ。滅多にしないけれど。
知っている人は多いと思うけれど農水省から経産省へ横断歩道を渡るとき逆光で信号が見づらいときがある。特にSさんが来られるときは注意して見てください。
〇東京コロッセオ2021
IOCの委員らが使う「五輪ファミリーラウンジ」は組織委が「予定通り運営します」と回答。これまでの大会では五輪貴族がラウンジで豪華な料理とお酒を楽しみながら競技を観戦するのが通例だそうでまるで古代ローマの貴族。VIPら関係者が利用する専用ラウンジでも酒類は提供しないということだが持ち込みはOK?古代ローマのコロッセオといえば遣唐使もとい剣闘士。誘致に関わった歴代都知事や閣僚たちがグラディエーターの衣装で登場すれば超ウケる。
スポーツ観戦で私が経験したのは鈴鹿8時間耐久ロードレース。若いころは夢中で何度も行った。炎天下の日向で8時間連続観戦、口にするのは麦茶とサンドイッチの豪華メニュー。缶ビール呑んでも大汗かくので全然酔わない。缶に口つけないでいると日光ですぐ熱くなり「唇が熱い!」と絶叫。
熱帯性低気圧直撃の大雨のときもあった。地面は舗装されていないのに大胆にもハイヒールの女性が数人。彼女たちは傘をさすだけで最後まで観戦していた。8耐に雨宿りという言葉はない。コース上は深い水溜まりや雨水の川で溢れているので転倒続出、横倒しになって滑るバイクから路面との摩擦で水の中から大きな火花が走る。ライダーは懸命にバイクを起こしてまた走ってゆく。
「ライダーは命がけで走っているのだから」がファンの共通の想い。炎天下も雨も案じているのは自分のことではなかった。2020年夏に行われるはずだった8耐はコロナのため11月に延期されたが結局中止に。1978年に始まって以来、開催がキャンセルされるのは初めて。
〇Twitter(ツイッター)より平野啓一郎さんのツィート
「小生は彼ら(ナチス)に反対する旨を表明したことによって、なんと国家を、ドイツを侮辱したことになるのだそうです!彼らは、自分たちとドイツ国家を混同するという、信じられないような図太さを持っているのです!」(トーマス・マン 「ボン大学との往復書簡」1937年)
安倍の反日発言を思い出しますね。 (O・O)
小雀は自分で餌を取れる(?) みんなの心配 7月4日(日)
雨天。時々小降りになって傘がいらなくなる程度。
参加者8名で少なめ、常連のみ。美智子さんがとても早くから見えていて、雨の中きっちり最後まで座り込んでおられたので皆さん感銘。
雀の群れの中に子雀が何羽もいた。くちばしの端に黄色も残っている。親に甘える姿が可愛らしくてみんな大喜び。しかしお握りばかりでお腹をふくらしては体に悪いかも。ほんとは今の時期、雀には青虫などの害虫をたべてもらいたいものです…
親の代からテントで餌をもらって育った雀でしょう、人に頼ることに慣れすぎています。ちゃんと野生化できるのかな?
ケロップ(@keroppu8649)さんがツイートしました: 経産省前テントひろば(365日坐りこみ) 一日中雨。強く降ったり小降りになったり。雀が空腹でお握りをねだりにくる。ひな鳥は自分でついばむことをせず親が口に入れてくれるのを待っている。ひなは丸く太っていて翼を八の字に広げて引きずっている。チュンチュン囀る 参加人数は現在までのところ7人。 https://t.co/JnANiKGi4h https://twitter.com/keroppu8649/status/1411555180244475904?s=20
先週約束のシリア人は訪れず 7月5日(月)
今日は朝方だけ小雨が降っただけでその後は降られていなかったので大丈夫だと思っていたが経産省前で座り込み準備をしている最中に雨の洗礼を受けてしまった。初めはたいしたことはないだろうと思っていたがかなりの本降りだったのでびしょぬれになってしまった。準備を終えたころには止んだので降っていたのは10分ぐらいだったが油断してはならないと思い知らされました。
今日は幸先が良かった。準備をしている最中によく通りかかる女性がカンパしてくれたのである。福島生まれとのことで通りかかるたびに「福島は大変だ、原発は反対!」と言って我々にエールを送ってくれていた人である。
午後に寄ってくれた人からの情報。午前中に『西村裁判』があり今日は結審だったとのこと。次回は判決だが期日を聞き逃してしまった。
先週、寄ってくれたシリア人男性は今週も寄ってくれるということだったが、経産省に来る用事がなかったのかOさんがCDを用意して待っていたが現れなかった。2時過ぎから2回目の雨。すぐ止むかと思ったが1時間以上降っていた。終了するまでの30分では、薄物は乾いたが厚手のバナーなどは半渇きで事務所いっぱいに掛けた。(保)
何せ蒸し暑い一日だった 7月6日(火)
今日は、東電株主代表訴訟第60回口頭弁論が東京地裁103号法廷で行われ、被告武藤栄の原告反対尋問と、被告武藤栄の再主尋問、被告武黒一郎、勝又恒久、清水正孝の主尋問が行われた。その公判に参加する途中に毎週経産省前での抗議行動で鋭いスピーチをして頂くTさんが寄られました。
13時頃には、吉良よしこさんのサポーターお二人が見えられて、お仕事が決まりましたと笑顔での報告がありました、但し仕事のシフト時間が一定ではないのでテントに来る時間はまちまちになるようですが、とにかく来て頂ければ助かりますのでよろしく!
また14時頃にはレジェンド斉藤さんが、辺野古新基地反対の抗議座り込みに国会議員会館前に久しぶりに行かれました。
今日は、途中パラパラと小雨が降って来たが、直ぐに止み助かりましたがなにせ一日中蒸し暑い日であった。事務所に戻ってからは、破損したパラソルの補修をして明日からの座り込みの準備をしました。(Y・R)
斎藤さんのおおらかな自己評価 7月7日 (水)
雨は一日中降らず良かった。時折陽も照り、29度と蒸し暑い日だった。
今日もバナーを上手に張れた。張った保っちゃんは満足そう。
まずObさんが登場、来るといつも美味しいお菓子を配る。今日はもみじ饅頭。おいしくいただく。
ヨーカンさんが規制庁抗議から回って来られてお弁当を食べる。ヨーカンさんはいつも自分が作ってきたそのお弁当を「天下一品だ、おいしい」とほめる。Okさんとは久しぶりで2人であれこれと話。
倉田さんは横浜市長選でのIR問題の件で今日は横浜で行動とのこと。Maさんは、夜の原電前抗議行動、東電前抗議行動の準備のために忙しく、当番は休み。
今日の最大の出来事は、①Oさんが経産省の、逮捕された若い役人のデタラメを書いた週刊誌をボードに張って掲げて、糾弾の意志をあらわしたこと。通行人もちょっと注目しながら通り過ぎる。これは経産省の役人の氷山の一角だと思う。それと、②美智子さんの手提げかばんとリュックの中味を整理して軽くしたこと。美智子さんの手提げかばんの中にはもらったチラシとかお菓子とか、食べかけの残骸とか、鼻をかんだチリ紙とか、何枚ものハンカチとか、いろいろ。自分(T)と同じだ。整理してもあんまり軽くはならない。すぐまた重くなるのだが、なんかみんなほっとする。美智子さんも「まあ、なんてことでしょう。こりゃダメダ」などとおおらかに自己評価。参加者は10人くらいが登場。(T・I)
「サンマデモクラシー」(沖縄映画)がポレポレで公開 7月8日(木)
事務所を出発すると間もなく、雨が降って来たので一度事務所に戻り雨の用意をする。経産省前に着くと当番の人とぴったし同じ時間に合流した。
セッティングが終わると、早々とレジェンド斉藤さんと八王子のKさんが到着、今日もKさんは、「あきらめない」瓦煎餅を2袋も差し入れてくれました。
いつもは3人のスタートですが、今日は5人でのスタートとなり、雨の中でも賑やかになり助かりました。
14時過ぎには、時々テントに来るTさんが1963年当時、まだ沖縄が米軍占領下であった当時に魚屋の「おばぁ」が起こした裁判のドキュメンタリー映画「サンマデモクラシー」のチラシを持参して来ました。なんとこのTさんは映画の主人公「おばぁ」の親族の人で監督が自宅まで取材に来て、仏壇の写真等を撮っていったそうです。サンマにかけた理不尽な関税をめぐっての珍騒動は、復帰運動の起爆剤となったといわれています。とにかく講談のようなホントのはなしのようです、アメリカが最も恐れた政治家・瀬長亀次郎も出て来ますよ、こうご期待を。7月17日(土)よりポレポレ東中野で公開されます。(Y・R)
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院内ヒアリング集会{案内}
IAEA「深層防護第5層」の実効性を問う
~規制委・内閣府は3.18水戸地裁判決をどう受けとめたか?
日時:2021年7月13日(火)13時~17時
(省庁ヒアリング:14時~16時)
場所:参議院議員会館101会議室(1階)
(東京メトロ 国会議事堂駅、永田町駅、溜池山王駅から徒歩)
出席予定:内閣府 + 原子力規制庁 + 経済産業省【依頼中】
紹介議員:衆議院山崎誠議員
主催:再稼働阻止全国ネットワーク
●タイムスケジュール:(スタッフ集合12時半、通行証配布12時45分)
□ 事前情報交換 13時~13時50分
3.18判決の確認、IAEA深層防護第5層
□ 省庁ヒアリング 14時~16時
事前質問(と回答)に基づくヒアリング
□ 事後情報交換会 16時過ぎ~17時
今後の課題
ねらい:
原子力規制委員会による「新規制基準」とその審査は、地震・津波・火山対策ほか多くの問題で「緩やかに過ぎ合理性を欠く」と私たちは考えている。
さらに、東電福島第一原発事故を経験した私たちは、原子力災害時の避難がとてつもなく困難であることを知っている。日本の原発立地の避難計画に実効性があるとは誰も考えていないのではないか。
そんな中で、本年3月18日に水戸地裁が、「避難計画等の第5の防護レベルについては、…その安全性に欠けるところがあると認められ、人格権侵害の具体的危険があると判断」し、「東海第二発電所の原子炉を運転してはならない」と判じた。
私たちは、IAEAでさえ求める深層防護、特に第5層(放射性物質の大規模な放出による放射線影響の緩和)に着目し、日本における深層防護第5層の達成確認の枠組みを問う。
質問項目:
Ⅰ IAEA深層防護
1 水戸地裁判決(3月18日、東海第二)
2 IAEA深層防護とは
3 深層防護第5層について
4 世界の深層第5層の達成
5 米国ニューヨーク州ロングアイランドのショアハム原子力発電所について
Ⅱ 日本の深層防護第5層
1 日本の確保規定
2 深層防護全5層及び深層第5層の確認の実績
3 深層防護第5層達成の改善
【案内】「原発いらない金曜行動」
日時:2021年7月16日(金)18時30分~19時45分
場所:首相官邸前(丸の内線・千代田線「国会議事堂前」、南北線「永田町」、銀座線「溜池山王」)
主催:「原発いらない金曜行動」実行委員会
発言予定:鎌田慧さん、反原発市民
(今後の予定:8月20日(金)、 9月17日(金))
参加のお願い
反原発の声を上げることの重要性がますます強まっています。
そこで私たちは、政府に原発ゼロの実現を迫る新たな「場」をつくろうと話し合い、毎月第三金曜日、首相官邸前をその「場」に設定、去る6月18日(第3金曜日)に第一回を開催したところ、おかげさまで450名に参加いただき成功させることができました。
第二回目もさらに多くのみなさんの参加で、反原発の声を広げ、全国の仲間たちと連帯して「原発いらない」を訴え続けましょう。
お待ちしております。
★手作りプラカードや、スピーチも大歓迎です。
★コロナ対策、よろしくお願いします。
7月12日(月)首相官邸前抗議行動(安倍・菅政治を糾弾する会)
18時~19時
7月16日(金) 経産省前抗議行動(毎週)
(7月23日(金)はお休みです)
17時~18時経産省前 主催:テントひろば
7月19日(月)衆院第二議員会館(総がかり行動)18時30分~
7月25日(日)脱原発青空川柳句会 12時~ 選者:乱鬼龍
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