本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(327)
- 2021年 10月 2日
- 評論・紹介・意見
- 本間宗究本間裕金融
20年後の金融ツィンタワー
今から20年ほど前の「西暦2000年」に「マネーの逆襲」という著書を上梓し、その中で、「2001年の血を見るような事件の発生」を予告した。そして、結果としては、「9・11事件の発生」が想定内だったものの、一方で、「なぜ、NYでツインタワーのテロ事件が発生したのか?」については、全く説明がつかない状況だった。そのために、その後の20年間、この理由を考え続けてきたが、現在では、ようやく、私自身の納得がいく答えが得られた状況のようにも感じている。
具体的には、「目に見える金融ツィンタワー」が破壊された後、世界的に、「目に見えない金融ツィンタワー」が構築された可能性であり、実際には、「2008年前後のGFC(金融大混乱)」までの期間に「デリバティブの残高が、約8京円という規模にまで大膨張した」という状況である。ただし、その後の約10年間については、「国債や社債などの残高が、数京円という規模にまで大膨張した」という展開でもあった。
より詳しく申し上げると、「デリバティブという金融商品」の大膨張が、「商品と通貨の両面における大膨張」を実現したものの、「2008年のリーマンショック」以降は、「デリバティブバブルの崩壊」を隠蔽するために、「デジタル通貨を活用して、世界的な超低金利状態を作り出した」という展開となったのである。別の言葉では、「金融のメルトダウン」により、「債券や仮想通貨、そして、株式などの商品が、バブル的な動きを見せた状況」のことだが、現在では、「デジタル通貨の枯渇」により、「紙幣に形を変え始めた通貨が、実物資産への移行を始めた状況」となっているのである。
つまり、「超低金利状態の維持」が難しくなり、「国債のバブル」が弾け始めたものと想定されるが、「バブルの特徴」としては、「バブルの崩壊後に、マスコミがバブルの批判を始める」という点が指摘できるものと考えている。別の言葉では、「バブルは、崩壊して初めて、その存在に気付く状況」のことだが、現在では、「国債バブルの崩壊に対して、いろいろな人がコメントを始めた展開」となっているのである。
より詳しく申し上げると、「20年後の金融ツインタワー」とでも呼ぶべき「デリバティブと国債のバブル」に関して、ようやく、世界中の人々の関心が集まり始めた段階とも感じている。そして、今後の注意点としては、やはり、「お金の本質」を考えることであり、実際には、「金や銀などの貴金属が、なぜ、5000年以上も、通貨の役割を果たしてきたのか?」を理解することだと考えている。(2021.8.28)
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思索の千日回峰行
1999年9月から始まった「日本証券新聞のコラム連載」は、2021年8月に「1000回の節目」を迎えることができ、私自身としては、「比叡山の千日回峰行」ならぬ「思索における千回回峰行」を達成したような満足感を得ることができた。より具体的には、私自身のライフワークである「お金の謎」、「時間のサイクル」、そして、「心の謎」について、「数多くの先人の意見を参考にしながら、自分が満足のいく答えを得られた状況」のようにも感じられた次第である。
別の言葉では、1977年から2000年までの「約22年間の実践期間」を経て、その後、「約22年間の理論構築期間」を、無事に乗り越えることができた段階とも感じている。そして、今後は、「私が構築した理論が、どれほど、将来の展開を説明できるのか?」、すなわち、「これから発生する現象が、どれほど、私の理論と合致しているのか?」を具体的に検証する段階に入ったものと考えている。
また、今までの44年間を振り返ると、最も難しかった点は、やはり、「デリバティブの大膨張」が産み出した「大量のデジタル通貨」の存在であり、実際には、「世界中の人々が、現代の神様となったデジタル通貨に惑わされ、地球環境までをも破壊しようとしている事態」のことである。つまり、「お金儲け」のために「自分の命」を犠牲にしているような状態のことだが、今回の「コロナショック」については、「人々の目を覚ます役割を果たしている状況」のようにも感じている。
より詳しく申し上げると、世界の歴史を振り返ると、根底には、「神の計らい」とでも呼ぶべき「荘厳なプラン」が存在しており、現在の「異常気象」についても、「煩悩即菩提」という仏教の教えのとおりに、「人類発展のための必要悪」とも思われるのである。つまり、最初に、「自然科学」が発展し、その後、「社会科学」が発展期を迎える状況のことだが、このために必要なことは、「文明法則史学」が教える「800年毎の文明交代」とも想定されるのである。
そして、現在は、「西洋の物質文明」から「東洋の精神文明」への移行段階とも考えているが、最近になって、ようやく気づかされたことは、「100年ほど前から発展し始めた量子力学」などの「ミクロの物理学」が、基本的に、「般若心経」が教えるとおりに、「神の智慧を、人間社会に、どのようにして移行するのか?」という「智慧に関する方法論」だった可能性とも考えている。(2021.9.1)
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4月4日の44番
私自身の「ラッキーナンバー」は「4」だと感じているが、この理由としては、大学受験の時に「受験番号が44番であり、また、合格発表日が4月4日だった」という事実が指摘できるものと考えている。つまり、私自身としては、「不吉な番号と言われた4が4つも重なるのだから、決して、合格するはずがない」と考えていたものの、実際には、「合格し、実際に入学した」という状況だったのである。
そのために、その後も、「4月4日の44番に、何らかの意味が隠されているのではないか?」と考え続けてきたが、「2021年の8月」になって、ようやく、答えが得られたようにも感じている。つまり、「1977年に金融界に従事し始めて以降、44年4か月4日という時間をかけて、ようやく、自分が納得いく回答が得られた状況」のことである。つまり、現在では、私のライフワークである、「お金の謎」、「時間のサイクル」、そして、「心の謎」について、自分自身が納得のいく答えが得られたものと感じられるのである。
そして、今後は、「残りの人生をかけて、理論の検証を行っていきたい」と考えているが、同時に感じることは、「量子力学」や「分子生物学」などの「私自身が手に負えない領域の研究」である。つまり、「神の智慧」というのは、きわめて奥が深く、人類が理解できることは、「エジソンのコメント」のとおりに「1%の百万分の一程度の状況」のようにも思われるのである。
別の言葉では、「人類の絶えざる進化と創造」については、決して、悲観することなく、今後も、「全く新たな社会が展開する可能性」に期待するべきだと考えているが、一方で、当面の問題としては、「大膨張した現代のマネーを、どのようにして処理するのか?」という点が指摘できるのである。つまり、「一時的な変更」と言われた「ニクソンショック」から始まった「マネーの大膨張」、すなわち、私が名付けた「信用本位制」の下で発生した「デジタル通貨の大膨張」が、実際には、「AI(人工知能)」や「コンピューターネットワーク」などの発展に貢献している事実を、どのように理解するのかということでもある。
より具体的には、「人類の偉大な覚醒」のために、「過去100年間の世界史」が存在した可能性のことだが、この点に関して、より重要なポイントは、「人間の心は、いったい、どのようなものなのか?」、そして、「心が造り出した人間社会には、どのような特徴が存在するのか?」などを、より深く分析する必要性だと考えているが、実際には、人知では測りきれない「神の智慧」が存在する状況のようにも感じている。(2021.9.2)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
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