東北フォーラムホームページNo.5 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報No. 16
- 2021年 11月 5日
- スタディルーム
- 井上合金事件大村泉東北大学
新着情報No.16 2021年8月3日
フォーラムは、この新着情報No.16で、早稲田嘉夫氏(東北大学名誉教授・東北大学元副総長)が『金属』Vol.91, No.7(2021年7月号)で公表された論説「異なる合金の原板 (ネガフィルム)が区別できていない管理下の研究は極めて疑問―東北大調査委員会報告 (2016年12月16日付)の不可解な扱い―」のフルテキストを、『金属』誌のご協力を得て公開し、ダウンロード可能にします。
以下に早稲田名誉教授の論説のAbstractの全文を掲げます:
「『ジルコニウム基アモルファス合金に関するJIM97 論文の写真図画(Fig.2)を作成する際に,保管場所か ら原板(ネガフィルム)を取り出す時に,誤ってネオジウム基アモルファス合金の原板を取ってしまった』との被告発者の説明は,異なる合金の原板の区別ができていなかった証拠である。そのような管理データから選んだ原板(ネガフィルム)をもとに作成したポジ画像(写真)は,対象が確かなものではないので,この行為は『取り違え』ではなく『捏造』に相当する.原板の対象が区別できていない管理下の研究は,まさに不正の根源になってしまうので,研究者は到底容認できない。」
フォーラムは、新着情報No.15で、齋藤文良氏(東北大学名誉教授・多元研元所長)と矢野雅文氏(東北大学名誉教授・通信研元所長)が、本年6月14日に小谷元子東北大学研究担当理事・副学長と面会し、東北大学が2016年12月16日付で公表した井上明久元東北大学総長の研究不正疑惑に関する調査委員会報告書の再検討の申し入れをされたことを紹介しました。
齋藤・矢野両名誉教授は申し入れの際、新たな論拠として、この調査委員会議事録関係書類を取り上げていました。フォーラムはこのことを、新着情報No.15で申し入れ書(「『研究不正疑義の告発に関する調査報告書(委員長:四ツ柳隆夫)』(東北大学2016年12月16日)の問題点と東北大学元総長の研究不正疑惑の再調査を求める~『調査委委員会議事録関係書類(2012~2016年)』閲覧を踏まえて~」)の全文を公表して示しています。ダウンロードは、ここをクリック
なお、早稲田名誉教授の本論説は、この「調査委委員会議事録関係書類」の中から、金属の研究者には信じ難い被告発者の説明=〚ネオジウム合金の写真とジルコニウム合金の写真の原板 (ネガ)を区別して管理していなかった〛こと等を例にあげて、齋藤・矢野両名誉教授が小谷理事に要請された委員会報告を再検討する学術的な必要性の根拠を提示されています。
初出:「東北フォーラムホームページNo.5 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会」より許可を得て転載:forum.tohoku5th (google.com)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔study1189:211105〕
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