ユーゴスラヴィア内戦の真相――多民族戦争と階級形成闘争 マスコミが伝えない真実に迫る
- 2022年 2月 2日
- スタディルーム
- 岩田昌征
まえがき
去年の暮12月26日に社会主義理論学会の研究集会がZoomで開かれた。集会の終了間際になって、日本共産党の理論家聽濤弘氏(元参議院議員)――主報告者であった――から一般会員として参加していた私=岩田に鋭い問が出された。問の主旨は、「ユーゴスラヴィア社会主義の崩壊が何故あのような激しい流血の内戦の形をとったのか?!」(強調は岩田)であったと記憶する。
時間がなかったので、「崩壊は、内因51%、外因49%だ。」としか答えられなかった。ソ連や東欧諸国の場合は内因が主の自生的崩壊だと見る私の仮説がこの答の背後にある。
ここに発表する私論「ユーゴスラヴィア内戦の真相――多民族戦争と階級形成闘争 マスコミが伝えない真実に迫る」は、雑誌『国際主義 国際政治資料と理論研究誌』(2021年6月20日、Vol.3)に初出。編集の〈活動家集団 思想運動〉の許可を得て、「ちきゅう座」に転載する。上記の質問への回答としてである。流血の内戦の原因を考える上で、pp.72-73に紹介した1978年のブレジンスキーによる旧ユーゴ諸民族主義利用――悪用と見るか、善用と見るかは、立場の違いによる。私は悪用論者だ――方針演説は看過できない。
この機会に誤植を修正する。
p.74 右 下から17行 承認が――→承認を
p.75 左 下から18-19行 サライェヴォ――→セルビア
p.79 右 上から18行 1992――→1999
p.80 左 上から4行 セルヴィア――→セルビア
令和4年1月29日(土)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔study1205:220202〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。