【報告】「国葬」強行当日、様々なアクションで「NO!」を叫ぶ
- 2022年 10月 3日
- 評論・紹介・意見
- 杉原浩司武器取引反対ネットワーク:NAJAT
https://kosugihara.exblog.jp/241596439/ ←写真多数!
2022年9月27日、安倍元首相「国葬」強行の1日をダイジェストにまとめました。
報道の一部も紹介しています。よろしければご一読ください。
1.献花台の前で「国葬反対」を叫ぶ。
9月27日、朝のテレビで午前9時に献花台前の歩道が封鎖されることを知り、
封鎖直前の午前9時前に現場に駆けつけ、プラカードを掲げて「今からでも国
葬やめろ!」と訴えました。
メディアが包囲していたこともあってか、警察の介入はなく、言いたいこと
を思う存分、アピールできたと思います。実は、半蔵門駅からの献花の列のル
ートを2回も下見していたのですが、とっさの判断で正解でした。
この抗議の模様は、フジの「めざまし8」や東京新聞夕刊1面、朝日デジタル、
FNNプライムオンラインなどで報じられました。私の抗議スタイルは、対象に
できる限り近づいて声を上げること。今回も例外ではありませんでした。
「なぜ強行するのか」 献花台近くで「国葬反対」掲げる男性の姿 (9月27日、朝日デジタル)
https://news.line.me/detail/oa-rp84322/fpssuh426hzo?mediadetail=1&utm
【動画】国葬会場近くに一般献花台 「国葬反対」かかげる人も…
(9月27日、FNNプライムオンライン)
https://www.youtube.com/watch?v=dblAHnKFKEs
三浦瑠麗氏、献花台で国葬反対を叫ぶ人物の生中継に「発言の自由が確保されてる」
(9月27日、デイリー)
https://news.yahoo.co.jp/articles/779a20b2aa4b1843aae47e04f0586f53c035173b
2.錦華公園から600人で武道館に迫るデモ!
御茶ノ水駅を下がったところにある錦華公園では、首都圏の平和や人権に関
わる団体・個人で作る「国葬反対共同行動」が呼びかけた国葬反対集会&デモ
が始まっていました。日差しが強いため、日陰に移る人も。多くのメディアが
取材に訪れていました。
集会では飛び入りで発言する若者も。私も、参加団体の「武器取引反対ネッ
トワーク(NAJAT)」として発言。「武器輸出三原則を撤廃し、武器輸出を国
策にした安倍元首相の国葬などあり得ない。問題は、岸田政権がそれを踏襲す
るに留まらず、更にひどい大軍拡を推進していること。軍事費の金額を隠蔽し、
年内の国家安保戦略改定に向けて秘密ヒアリングを行い、憲法違反の「敵基地
攻撃能力」保有を公認、武器輸出も全面解禁しようとしている。あと2ヶ月ほ
ど、結成した「STOP大軍拡アクション」で可能な限りの取り組みをしていきた
い」。
正午に国葬会場の日本武道館方面に向かってデモが出発。後ろには、フリー
ター全般労組による「国葬粉砕!家父長制打倒!」のバナーを掲げたサウンド
カーが、パワフルなリズムを響かせ、”弔いのファシズム”に賑やかに抵抗して
いました(前の人々から引き離されてしまったのは残念)。
武道館に最も近く、靖国(侵略)神社の鳥居も見える九段下交差点では、動
員された大量の警察が道路を封鎖し、極右排外主義団体も歩道で待ち構えてい
ました。「安倍晋三はセクシスト(性差別主義者)! 安倍晋三はレイシスト
(人種差別主義者)!」。デモ隊の「国葬反対」コールは熱を帯び、「前に進
め」と暴力的に介入してきた警察や、口汚い怒号を浴びせる右翼との間で緊張
する場面も。逮捕者を出すことなく、約600人の参加者でしっかりと意思表示
することができました。デモという手段を通して、武道館に迫る抗議を可視化
できたことはとても良かったと思います。
※デモ終了後に武道館方面に近づこうとした参加者に対して、警察や右翼が暴
力をふるい、プラカードを壊されたり、打撲させられた人もいたそうです。国
葬強行がもたらした暴力に他なりません。
安倍元首相の国葬反対、会場付近でデモ(9月27日、AFP)
https://www.afpbb.com/articles/-/3425865
国葬反対デモと右翼団体、警官隊が衝突 追悼ムード壊し、お祭り騒ぎのカオス
(9月27日、ENCOUNT)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d443cb946860dbeae9d78d79513d692f053c94a
3.国会正門前で15,000人の大抗議行動!
コンビニのデザートで一服した後、この日最後のアクションとなる国会正門
前大行動へ。少し遅れて到着すると、既に国会議事堂の周りに、何重にも連な
った人の波が延びていました。
集会では、菱山南帆子さんの主催者あいさつの後、立憲、共産、社民、れい
わの国会議員による連帯発言。続いて、田中優子さん(法政大学前学長)、坂
手洋二さん(劇団燐光群主宰)、小室等さん・こむろゆいさん(歌)、栗田隆
子さん(文筆家)、ミンスイさん(在日ビルマ市民労働組合)、梁澄子さん
(日本軍慰安婦問題解決全国行動共同代表)、小武正教さん(念仏者九条の会)、
五野井郁夫さん(高千穂大学教授)が次々とスピーチしました。約2時間にわ
たって、コールをはさみながら、熱のこもった集会になりました。
2022/9/27 安倍元首相「国葬」反対!9・27国会正門前大行動(撮影 川島進さん)
https://www.youtube.com/watch?v=BPXctZIM4mk
【動画】「事実上の弔意の強制」「税金使うな」 都内各地で国葬反対デモ行進
(9月27日、朝日)
https://t.co/VFR8GUGux8
9月27日の安倍国葬反対デモ(錦華公園・銀座デモ・国会正門前)
<レイバーネットTV>
https://youtu.be/9SQ7dgMw-30
反対の声を押し切り国葬を実施~全国で反対デモ(OurPlanet-TV)
https://ourplanet-tv.org/45725/
私は、9月23日の新橋SL広場からの銀座デモ、そして、国葬当日の錦華公園
からの武道館デモを企画した「国葬反対共同行動」に参加し、主に事前の広報
に力を入れてきました。9月28日の朝日朝刊の社会面では、23日の銀座デモが
「生まれて初めて」のデモ参加となったという20代の女性(介護施設職員)の
声を紹介していました。その日、数時間前にツイッターで知って参加したそう
です。デモでは、叫んだり拳を突き上げたりはしなかったそうですが、「ただ
いるだけだけど、違和感を持っている若い女性がいることは伝えられたかも」
「一歩踏み出せたことで社会を考えるハードルは少し下がったと思いたい」と
のコメントが掲載されていました。
見過ごせなかった国葬、初めて声あげた20代 思い届かなかったけど(9月28日、朝日)
https://www.asahi.com/articles/ASQ9W6WBKQ9VUTIL03N.html
全国各地で繰り返されたデモをはじめとする今回の国葬反対の取り組みは、
確実に世論に影響を与え、岸田政権による憲法違反の企てを”歴史の汚点”とし
て刻むことに成功したと思います。そのことに自信を持って、私自身は、年内
に強行されようとしている「国家安全保障戦略」等の改定に反対する取り組み
に力を入れていきたいと考えています。「国葬反対」に匹敵するエネルギーを
持って、憲法違反の大軍拡に立ち向かわなければと思います。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion12424:221003〕
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