経産省前テントひろば日誌10月13日版
- 2022年 10月 16日
- 時代をみる
- 木村雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年10月13日は、座り込み4,052日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎大間原発訴訟の話を聞いた 10月7日(金)
今日は、午前中から雨。雨の日は、事務所で早めの昼食をとる。霞ヶ関から歩いてくる途中にあるお弁当屋さんで、購入したお弁当を広げ、一人寂しい昼食である。食べ終わった後、イロハのメンバーと情報交換をする。来週ある大間原発訴訟の講演会について話を聞いた。イロハネットの女性陣のエネルギッシュな活動ぶりを見ていると頭が下がる思いだ。
12時半を過ぎたので、事務所を出発。経産省前まで台車を進める。正門前に着いてから、セッティングをするのだが、雨も降っているし、風も出てきたので、バナーも最小限にして、セッティング完了。動いていると寒さはさほど感じないが、雨降りの上に風も出てきたので、じっと座っていると、身体が冷え切ってくる。こんな天気なので、座り込みにやって来る人も少ない。それでも、午後3時頃には、EさんやたんぽぽのWさん等、常連さんがやって来る。私は、午後4時前には文科省抗議に移動したが、雨降りと強い風で、身体が冷え切ってしまったのか、体調を悪化させてしまい、早めに帰宅した。家に帰ってから早めに床に就いた。(S・S)
◎ 大雨の中、約30人で30分に短縮し抗議行動 10月7日(金)
強い雨を受けて座込み。リュックだけ藤原節男さんの車で、雨宿りして、びしょびしょを免れる。そんな中に、初めてのご夫婦が尋ねて来られ、「3.11直後は運動に参加したけれど……」と、雨に濡れて一緒に座込み。
午後5時になっても、雨は衰えず風も強まる。それでも、不調のトラメガを使って、抗議行動を開始。岸田政権の原発再稼働促進・老朽原発延長・新増設研究開発など、3.11事故を忘れたような、愚かな原発推進策・原発回帰に怒り、特に、原子力規制委員会が炉規法で定めた40年+20年延長をないがしろにする方針を打ち出したことを強く批判。大雨の中、経産省に向かって脱原発を訴えるコール。続いて、田中一郎さんが、脱被ばく実現ネットとOurPlanetTvの資料を紹介しながら、第45回福島県県民健康調査でガンと診断された子どもは284人、2017年12月までに、がん登録で把握された集計外患者43人を含めると326人になることなど、被ばくの実態が隠されていることを批判。Hiさんが岸田政権の国葬強行、原発推進政策を批判。Moさんが(大雨ゆえ)ギター無しで「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌い、「汚染水を海に流すな」のコール。乱さんが岸田政権のあまりにひどい政策を糾弾。
最後に、岸田政権批判、脱原発を訴えるコールをして、午後5時40分頃に終了。沢山の方々の応援と、藤原節男さんの車のお陰で、大雨の中の片付けも無事に終了。続く、運営会議も、軽く一杯も、無事に終了。(K.M)
・はしゆきのツィッター
https://twitter.com/keroppu8649/status/1578298183968755712
脱原発・経産省前テントひろば(金曜抗議行動)、土砂降りの雨と突風の中、今日も集まってきました。
今日の土砂降りでは、さすがのMoさんでも、ギターを弾くのは無理。アカペラで「座り込めここへ」「水に流すな」を歌ってくれました。
本当の強い国っていうのは、たとえ災害が起ころうと病気が流行ろうと、万が一、他国から侵略されようとも、誰も飢えず、学校にもちゃんと行かれる、そういう国をいうのです!(はしゆき)
◎ 言葉は銃弾のように人を殺すのです 10月8日(土)
・ちと疲れました。
テレビやSNSに吹き荒れる差別主義の嵐。失笑問題や顎髭のインフルエンザ等々、限りなく自民党の本音を語る代弁者たちに辟易。おかげで毎日不機嫌に過ごしています。でも以下の動画を見て少し元気になりました。
『言葉は銃弾のように人を殺すのです』
元国連ジェノサイド防止担当特別顧問(現 スーダン人権専門家)
https://twitter.com/UNIC_Tokyo/status/1579384772287430657 (O・O)
◎ 外務省前ではイラン人の抗議行動 10月9日(日)
https://twitter.com/keroppu8649/status/1578957569070333952/photo/1
雨の予報でしたが、なんとか、15時までは保ちました。イットクフェスが中止になってしまったのが残念でした。
外務省前で、イラン人グループ50人ぐらいが抗議行動。その帰り道に座り込み場所に寄ってくれた人たちがビデオを見せて説明してくれた。イランで「ヘジャブ」をつけていなかったために、警察に連行され、虐殺された女性のことで、世界中で抗議行動が沸き起こっているが、イランでは抗議行動に対して警察?軍?が発砲(水平撃ち)、すでに300人以上が殺されているという。このイラン政府の暴虐に対して、日本政府も抗議すべきであると、外務省に対して申し入れしていたようです。
彼らの話では、「パーレビ時代の方が服装の自由もあり人権は守られていた。しかし、パーレビはOPECを作り、石油価格を値上げしようとして米国と敵対、アメリカはホメイニに金を出して宗教革命を起こさせた。これが現在の人権侵害につながっている」ということでした。
彼らは「また、首相官邸前などで抗議行動をする」ということでした。私たちも、ささやかながら連帯を表明した。藤原さんがおむすびと茹で卵、乱さんがみかんを差し上げました。(はしゆき)
◎ 今日は、晴れの特異日なんだね、ちと関心しました 10月10日(月・祝)
数日前から、天気予報では雨ということだったので、覚悟していましたが、昨日の夕方から降っていた雨は朝早くに止んだので、座り込みには影響ありませんでした。1964年の東京オリンピックの開会式に選ばれたように「10月10日は晴れの特異日」だったが、「今年はダメかな?」と思っていたので、朝早く新聞を取りに外へ出た時に、雨が止んでいたので「矢張り、特異日だけあるな」と感心しました。
経産省前に着いて座り込み準備をしていた時には雲の間から太陽が出ていて「暑い」と思って、パラソルをセットしましたが、太陽が出ていたのは、ほんの少しの間だけで、その後は厚い雲に覆われて、気温は25℃ありましたが、半袖では寒いほどでした。きょうは三連休の最終日。人出は多く、電車内は混んでいましたが、経産省前の人通りはまばらで、静かな座り込みでした。参加者も担当4名と東京西部ユニオンの二人という常連ばかりでした。
Oさんは何時も趣向を凝らしてCDを持ってきてくれていますが、きょうも人を驚かせるのを意図したCDを用意してくれて、我々を楽しませてくれました。音楽三昧の一日だったからか、午後3時まで、あっという間に来てしまいました。
きょうの東京新聞は、世論調査で岸田政権の支持率が依然として低下傾向にあることを報じている。その原因は、旧統一協会問題と安倍国葬の強行、物価高騰に有効な対策を打てない上に安倍でも躊躇していた原発再稼働・新規増設まで突如として表明するというでたらめさ!にある。「黄金の三年間」だから「何でも出来る」と思っているのだろうが「安倍政治の継承は政権の致命傷」であることを知らしめていこうではありませんか。(保)
◎ 想像力と勇気とを 10月11日(火)(EO)
午前11時過ぎに事務所に行くと、テーブル上には先週見失ったというワイヤレスマイクが乾かしてあった。そこで、電池に十分な電圧が残っていることを確認したうえで、拡声器のスイッチを入れたが、マイクからの音声は出なかった。
12時に、経産省前で座り込みを始めて間もなく、東京地裁へ裁判傍聴に行く途中の方が座り込みに参加された。そしてまた、しばらくすると九州から上京してきた江田さんがやってきた。
午後1時過ぎには、秋から復活したKさんが久しぶりにやってきて、座り込みは、にぎやかになった。この日は、今春に自宅で倒れたKM氏の自宅を訪ねて、秋の温泉旅行に誘うことにした。昨日、テント座り込み日誌2022年10月6日版がEメールで届き、そこで三上さんが映画監督足立正生の最新作『REVOLUTION+1』に触れていた。以下引用。
「山上の世界を想像し、映画にした足立正生は、勇気のいるすぐれた行為をなしたのだと思う。いうなら、討議による統治(意思決定)は、大きな言葉での政治【自由や民主主義】だが、これには小さな言葉での政治【自由や民主主義】が裾野として存在しなければならない。最近のSNSなどの動きは、自由や討議なき社会の伝統を変えていくのかどうか、注目している。
そう、勇気だけでなく想像力も必要です。
・以下おまけ[足立正生(映画監督)のコメント]
「映画は、もともと、作り手の創造力と観客の想像力の闘争の場として存在する。つまり、観て貰うことでしか存在しない。従って、作り手の側は、観客に楽しく面白がって貰えれば、成功したと安心したり、してやったりと自慢できる。しかし、厄介なのは、観客が面白いか面白くないかを決めるのは、私の想像力の境界を遥かに越えた観客の気分による判断だ。それは凄いし、怖い話だ。だから、私は作り手としていつも怯えきって、自分の創造力を、観客の想像力を挑発するために集中し、勝負を挑むことにしている。今回の作品の主人公は、私の想像を超える事件を実行した者だ。そうであるならば、私も主人公が示した想像力に挑発され、喜んで対決することを選んだ。
果たして、「これは面白い!」と言って貰えるものになったのだろうか。不幸にも、それは、私の決定権から一番遠い地点に答えが出るのを待つしかないのである。その分、ワクワクしながら上映出来るのを待っている。」(同映画の公式情報より)
「犯罪にどのように反応するのかは、その国家・社会・国民が、独裁主義・全体主義・民主主義のどれにより近いか、どこまで文明化をなし遂げているのかを示していると考えることが出来る。」(王雲海 著「日本の刑罰は重いか軽いか」集英社新書2006年、23頁より)(EO)
◎ 映画大学の学生さんの取材あり 10月12日(水)
経産省前でのセッティングの最中にS・Sさんが来られた。「座り込みで使う折りたたみ椅子が、背もたれが取れ、破れたところを何重にもテープで修復し、ボロボロになっているので、新しい椅子を買ってきた(事務局会議で決定した)」のだそうだ。今日はもう古い椅子をセッティングしたので、明日から新しい椅子を使用することにした。
午後1時近くになって、当番Oさんがくる。そのあと、規制庁から回ってくるヨーカンさんと倉田さんが登場。Oさんとヨーカンさんは、いろいろと話し込む。倉田さんは経産省・国の原発政策を激しく批判。2度にわたって演説した。木村ゲタさんも来た。映画大学の学生さんが来て、座り込み者にいろいろと聞き取りをして、木村さんもインタビューを受けていた。保っちゃんは遅番。当番と常連さんで10余人。(T・I)
◎ 上京した川内テントの江田さんと意見交換 10月13日(木)
座り込み用具の搬出作業を始めたら、新品の椅子が5個もあった。これは何日か前の日誌に報告をされていたように、金曜日の座り込み当番者のWkさんがカンパされて、S・Sさんが購入され、事務所に搬入して頂いたと思われます。
パイプ椅子の損傷が激しく、そろそろ購入しようと思っていた矢先なので、大変助かりました(感謝申し上げます)。
本日は気温が低く、小雨が降り、おまけに風も吹いて、かなり、しんどい一日でしたが、冬支度に準じた服装をしてきましたので(私以外の当番者も)凌げました。撤収後は事務所にて、川内テントから上京されている江田さんより、川内原発20年延長に反対する現地の運動について報告を受けて、意見交換を致しました。その後は、いつもの通り、近くの中華屋さんで懇親会(参加者8名)を行った。(Y・R)
=====投稿=====
◎経産省への申し入れ書 木村雅英
経済産業大臣 西村康稔様
資源エネルギー庁長官 保坂伸様
原発はいらない~経産省は原発推進政策を撤回するべき~
2022年10月14日 経産省前テントひろば 木村雅英
〒105-0003東京都港区西新橋1-21-8新虎ビル2F
070-6473-1947(日中午後)、tentohiroba@gmail.com
https://tentohiroba.tumblr.com
東電福島第一原発事故後11年7カ月が経過しました。私たち「経産省前テントひろば」は、事故の半年後に経産省に対して、事故責任をとり事故被害者を救済し事故原因を究明し脱原発に政策を変えることを訴えるために、経産省の一角にテントを建てて泊まり込みを続けました。残念ながらテント裁判に破れテントが撤去されましたが、「経産省前テントひろば」は、全国の方々の支援を受けながら、経産省本館前に毎日交代で座り込み、毎週金曜日夕刻には経産省に向かって1時間の抗議行動をし続けています。
ところが岸田政権は、国会でも国民にも何ら事前説明もせず、8月24日の「グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議」で、原発の新増設リプレース(建て替え)、最長60年としてきた原発の運転期間の延長を検討、電力の安定供給と脱炭素社会の実現に向け原発活用、次世代原発の開発などを掲げ、年末までに具体的な結論をまとめる方針を指示しました。
脱原発に舵をとるべき経産省・資源エネルギー庁が、原発推進に向けて原子力小委員会などいくつかの審議会を急ピッチで開催して、年内にも新たな原発推進方針を策定しようとしていることに憤りを覚えます。ここでは、この問題に焦点を絞って請願法に基づく申入れをします。
ウクライナ戦争で、原発が攻撃対象となり、原発が原爆になりうること、原発が自国に向けた核兵器になることが明らかになりました。また、外部から電力を供給して使用済み核燃料を冷やし続けないと爆発が起こりうることにも再認識させられました。
一方、昨年10月22日に岸田政権が閣議決定した第六次エネルギー基本計画に私たちは多くの不満を抱いていますが、それでも原子力について次の記述があります。<可能な限り原発依存度を低減する><依然として、原子力発電に対する不安感などにより社会的な信頼は十分に獲得されておらず、また東京電力柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護に関する一連の事案など、国民の信頼を損なうような事案も発生するとともに、使用済燃料対策、核燃料サイクル、最終処分、廃炉など様々な課題が存在しており、こうした課題への対応が必要である。>
これらの真実を知りながら、経産省・資源エネルギー庁はなぜ原子力発電を残すのですか?
私たちは、次の理由で、<可能な限り原発依存度を低減>し、原発推進政策への転換を止め、直ちに脱原発を実現することを求めます。・イチエフが収束していない、「核のゴミ」の保管管理の目途が全く立っていない・老朽原発の60年運転期間延長も60年以上の延長も非常に危険 ・新増設リプレース(建て替え)と次世代原発開発は問題先延ばし策で税金の無駄使い・原発はクリーンでもグリーンでもなく、電力の安定供給にも脱炭素社会の実現にも無効。
今や再生可能エネルギーの時代、経産省は原発に頼らないエネルギー政策を実現すべきです。
(追記) この請願書の直接受け取り拒否に抗議
10月14日(金)15時半頃に経産省本館の受付に封筒に入れた請願書の提出を拒否された。ロビー受付に向かうと、ガードマンが止め、経産省警備担当が出てきたけれど、預かることができないと言う。
やむなく大臣官房総務課(?)に電話してナガノさんに受取を依頼。長電話したが郵送しろの一点張り。「基本的に郵送しか受け取れない」という。今年3月には、経産省と資源エネルギー庁に郵送し、数日後に電話で受取を確認しようとしたら見つからず、再郵送したことがある。このような面倒を起こしたくないために、直接、封筒を手渡ししようとしたが、ナガノさんも経産省警備担当も、何度強く要請しても受取を拒否した。経産省が、大手事業者を優遇しておきながら、国民の意見を聞こうとしないひどい組織であることを再認識した。善処・改善せよ!
====デモ・集会のおしらせ=====
★ 10月19日(水)大間原発建設差し止め裁判 第28回口頭弁論
15:00 東京地裁 103号法廷
16;00 大間原発裁判報告と講演会 参院議員会館
★10月21日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)
★10月21日(金) 第17回原発いらない金曜行動(18時30分~)
首相官邸前 東海第二原発動かすな!
★10月27日(木) 東海第二原発止めよう! 日本原電前抗議
15時30分~17時 日本原電本店前
★10月30日(日)脱原発青空川柳句会 12時より
経産省前テントひろば 12時~3時 選者:乱鬼龍
★10月31日 月例祈祷会 JKS47士 経産省前テントひろば
14:30~ 芸能の時14:50~
15:45 終了
(転送者追記)
★10月24日 (月) 14時~16時
安倍「国葬」を検証する
参議院議員会館101会議室(資料代800円・要予約)
発言:鈴木エイト(ジャーナリスト)、佐高信ほか
【予約連絡先・問い合わせ先】】
予約先メール:abekokusouyamero@gmail.com 杉山
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