経産省前脱原発テント座り込み日誌4月20日版
- 2023年 4月 24日
- 時代をみる
- 木村雅英
◎ 昨日の黄砂のようなこともなく、穏やかな座り込み 4月14日(金)
事務所に少し早めに着いたら、誰もいなかった。チラシのセットから始めて、皆を待つ。やがて女性陣が到着。荷物を降ろし、荷台にグッズを山盛りに乗せる。じきに藤原節男さんが到着し、出発をする。経産省前で急いでセッティングをする。薩摩川内からやってきているEさんもセッティングを手伝ってくれた。座り込みを開始すると、改憲阻止の会のEさんがやってきて、「手伝おうと思ってやって来た」と言う。15分くらい前に完了していたので、そのことを伝えると「今度は、もう少し早くやって来る」と言われた。川内のEさんが川内のお土産を持参され、みんなでご相伴に預かった。
私は、月曜日当番のSさんに頼まれて「サンケン闘争中に起こった不当逮捕事件の裁判を大法廷でやるよう求める署名」を皆にお願いした。今まで5回の裁判を済ませた。いつも100名前後の傍聴希望者が集まるのだが、大法廷を使わず中法廷を使い、いつも抽選に外れる人がいる。せめて大法廷を使うよう、裁判所や裁判官に申し入れるのだが、一切、理由を説明せず、会おうともしないで、切り捨てるように対応する。僕らは粘り強く、街頭宣伝や、集会を開くなどして訴えてきた。今回も署名を提出して、「大法廷を使うように‼」と、要求していきたい。文科省前での行動でも署名をお願いするつもりだ。
今日は、特に目立った動きがなく昨日のような黄砂のようなこともなく穏やかな座り込みとなった。また、午後2時くらいになると10名ほどの座り込みの参加者になった。ただ、午後3時から4時ごろにかけては人数が減り、やや寂しくなる。僕らは午後4時からの文科省抗議に行った。文科省前での抗議中にも「サンケン闘争中に起こった不当逮捕事件の裁判を大法廷でやるよう求める署名」をお願いして、30名くらいの署名を頂いた。(S・S)
◎「束ね法」案反対、小野春雄さん「海はすべての命の源!」ビデオDVD頒布 4月14日(金)
経産省抗議行動は私からの国会傍聴報告から開始。この日、午前の衆議院経済産業委員会で満田さん・大島さんが参考人として呼ばれ、とても良い発言をしたけれど、一方で山口彰がひどい原発推進話をしたこと、明日でドイツが原発ゼロになる、広島・長崎・福島を経験した日本がなぜ続けるのか、使用済核燃料の10万年放射能問題を尋ね経産省が原発の後始末問題を言わないのか、気候変動対策に原発が無くても良い、など私たちが普段、話していることが衆議院で明らかになった。残念ながら、あまり報道されていない。
続いて、ひとしきりの脱原発・再稼働反対・運転延長反対・…コール。さらに私(K.M)から、4月13日(木)午後の国会議員会館前での、「汚染水海に流すな集会」と「束ね法案反対集会」の報告、昨年7月から資源エネルギー庁担当が内閣府原子力委員会の担当に働きかけて「原子力基本法」改悪を持ちかけていた事実が明らかになった、とも。
田中一郎さんから、山口彰批判、奈良林批判。悪の限りを続ける関電では、報酬を返上した役員が陰で補填されていた、情報漏えい、カルテル。経産省よ、何とかしろ。30年かけても完成しない六ケ所再処理、もう老朽化しているぞ。アクティブテストで放射能汚染。申請文書6万ページのうち3千ページに誤り、原子力規制委員会は寄生虫委員会、東海再処理施設でもガラス固化うまくいかない、毒の塊、高レベル放射性廃液をどうする? 西ドイツが、余りに危険と再処理を断念、経産省も破綻している核燃料サイクルを直ちに止めろ。一兆円も使って。
経産省前テントひろばから、小野春雄さんのビデオメッセージDVDの頒布開始のアナウンス。海はすべての命の源、産卵期には魚が沿岸に来る。
Hoさんから、日本の原発推進、大軍拡、入管法改定反対、統一教会問題、岸田政権批判。私(K.M)から、鈴木宗男議員が「一人の人間として答えてほしい」と斎藤法相に詰問、官僚もひとり一人が人間として判断すれば、このひどい状態にはならないはず。火炎瓶テツさんが、原子力緊急事態宣言下でフクイチが終わっていない、あれから12年、世界を裏切るなと訴え、GX法案って一体何だ、原発絶対推進法案、脱原発のコール。
S・Sさんから、サンケン電気闘争で不当弾圧を受けた小沢さんの裁判への署名依頼。Okさんから、青田恵子さんの夫からの紹介とともに、「福島の証明」:ああ、一体どんな悪いことをして逃げなければならなかったのでしょう、福島は命と隣り合わせで電気を作り関東に送っていた、湯水のように使われていた、WBC(ホールボディカウンター)の「不検出」の通知、「今後如何なる病気になっても放射能のせいではありません?」。
千葉勝郎さんから、福島と広島から放射能の影響を訴え、原発は駄目、経産省の天下り批判。Moさんが、ドイツでも小野春雄さんのメッセージを9ページに渡って報道と伝え「座込め、ここへ」「水に流すな」を歌う。
乱鬼龍さんが、レイバーネットテレビの小出裕章さんの百分放送アーカイブを紹介、次は入管法、コロナは地球危機の警告、大阪関西生コン労組不当弾圧の東京地裁裁判、安倍国葬反対の東京地裁裁判(4月28日)、沖縄意見広告運動への応援依頼。
最後に、皆で汚染水を海に流すな・これ以上海を汚すな・脱原発・NOWAR・NONUKES・再稼働反対・運転延長反対・命を守れ・地球を守れ・未来を守れ、…とコールで終了。 (K.M)
◎ 本当は、戦前って、続いてきたのではないか 4月15日(土)
・新しい戦前?いや途絶えることなく、ずっと続いてきただけ
出入国在留管理庁(通称入管庁)ほど、民主主義に反する組織はないだろう。戦前の内務省の復刻と理解しても間違いではないと思う。今回の入管法改悪についての入管庁のHPや齋藤法務大臣の発言に「ルール」という言葉がでてくる。「え!法律とどう違うの」と素朴な疑問がわくのだが、答えはこうだ。「入管こそがルールであり、それに従わぬ者は犯罪者。自分たちは絶対に正しく正義である」。目的は「入管庁という組織を守ることが正義」ということ。これは法務委員会における法務大臣や内山次長の答弁を聞けば確信できると思う。その頑なな無謬性には恐怖を感じてしまう。だが、その恐怖を怒りに変えなければならない。
私が住む東久留米市には外国人、その子供たち、日本で生まれた子供たちがいる。昔からいる。何の変哲もなく、当たり前に暮らしている。詰襟の学生服を着た金髪の高校生、セーラー服のミルクチョコレート色の肌の中学生、様々な肌の小学生。私にとって、彼らは赤の他人ではあるけれど、彼らが幸福であれば、私は自分だけの夢を描ける気がする。だから入管よ、邪魔をするな。(O・O)
◎ 脱原発川柳を四台のテーブルに飾った 4月16日(日)
今日の座り込み参加者は累計7人。夏日かと思うほど日差しが暑い。今日のアピール用グッズは横断幕4枚にのぼり旗8本。4台のテーブルの上に、乱鬼龍さんの脱原発川柳を多数並べる。最近の日曜の中では最大数。グッズの展開範囲も金曜の抗議行動を超える。壮観だが、さすがにやり過ぎでは?
でも、藤原節男さんはやる気満々。これだけの数の設営・撤収に、他の人がついて来られるだろうか。また、茶屋の将棋ではないが、素早い設営・撤収は路上での抗議行動の要件。アピールは持続可能な範囲に抑えてほしいと思う。
午後1時半頃、雨がぱらつき始めた。傘を差し、濡れて困る物を片付ける。やがて本降りとなり、雷が鳴る。にわか雨だと分かっているが、撤収の午後3時までに止むだろうか。果たして、2時半過ぎには雨が上がり、暑い日差しが戻ってきた。また、雨の降る中、S・Sさんと乱鬼龍さんが座り込みに来てくれた。お2人と藤原節男さん、私の4人で、日曜最大のグッズを片付ける。天祐と2人に感謝。また設営を手伝ってくれた自転車のE藤さん、S藤さんにも感謝。(M島)
◎ ドイツの脱原発の完了を日本は見習え 4月17日(月)
先週に引き続き、きょうも高級自転車のÝさんは、私たちより早く来て座り込み準備をしてくれた。体の調子はいいようだ。このまま調子を維持して行ってほしいものだ。昨日は、天候が大荒れで大変でしたが、きょうは一日中、晴れて風もまあまあで、穏やかな気候だったので、楽な座り込みでした。陽気が良かったこともあり、10人ほどが座り込んでくれました。
きょうは悪質なデマ記事を書かれた関西生コンが「週刊実話」を訴えた裁判の為に、乱鬼龍さんは朝早くから事務所に来て準備をしていました。それを終えた午後1時から情宣活動の時刻まで座り込みに参加してくれました。
陽気につられて経産省前の人通りは多かったので、反原発ソングを掛けながら「原発の再稼働に反対して座り込んでいます」「福島事故は終わっていません、原発の再稼働に反対しましょう」と道行く人々に皆で声掛けしたが、残念ながら反応はよくありませんでした。
ドイツ政府は15日、福島原発事故を受けて、予定通り、最後の原発から送電装置を外して、脱原発を完了した。ドイツとは反対に、岸田政権は「再稼働推進、新規原発建設」。この夏から「原発汚染水の海洋投棄」まで行おうとしている。これを許してしまったら、福島にとどまらず全世界に害毒を拡散させてしまう。何としてでも阻止しよう! (保)
◎ 軍拡法案の反対される方の参加あった 4月18日(火)
統一地方選、後半戦の最中で、テントに来る人も少ないと思っておりましたが、まあまあの参加でした。
議員会館では「軍拡2法案を廃案に4・18院内集会」がありました。このとんでもない軍拡2法案とは、「防衛財源確保法案」と「防衛生産基盤強化法案」で、軍拡財源確保と軍需産業の一部国有化、輸出拡大、機密管理のための法案の事で、まさしく戦争への道へ突き進む超危険な法案です。
この事実を正確に報じないマスゴミ、国会で徹底的に追及しない野党に、本当に腹綿が、煮えかえるようです。で、この「軍拡2法案を廃案に4・18院内集会」に参加された方達が、集会に参加される前や後に、テントの座り込みに参加されて、いつものような人数になりました。(Y・R)
◎ 降りそうな天気だったが、何とか雨は降らずに 4月18日(火)
お天気はギリギリもちました。ちょっと、うすら寒かったけれど、楽しい坐りこみでした。
曇り、今にも降り出しそうです。風があり、上着を着込んでいないと薄ら寒いです。
今5人で座り込んでいます。ウイークデーは人通りが多いですね。たまに、カンパ入れてくれる人や、軽く会釈してくれる人がいます。
往復の虎ノ門駅前で、珍しい「ニホンタンポポ」を見つけました。こんな都心にめずらしいと思います。虎ノ門出口出てすぐ、東洋不動産虎ノ門ビルと三菱UFJ銀行のATMのそば、車道の縁です。日比谷公園から種が飛んできたのか?
それとも、ひょっとすると淵上さんが花ゲリラしてテント周辺に種を撒いて歩いたものでしょうか?
ガクがめくれ上がっていないところが特徴です。わかりますか?(写真添付)
◎ やはり暑かった。そんな一日の座り込み 4月19日(水)
暑い。太陽はそんなにギンギンではなかったけれど、やはり暑かったです。通る人も、スーツ姿が多いですが、半袖シャツの人もいました。当番の保っちゃんは、もうずっと前から半袖です。
経産省が昼休みになる時は、セッティングとぶつかったので、13時で昼食から戻ってくるときに、「みなさん、ご存じの通り、ドイツは3.11フクシマ原発事故で、もう原発はやめようと決定して、12年かけて原発をやめました。送電線を切断しました」「皆さん原発はやめましょう。」と言いました。反応する人はいるか、いないか、わかりませんでしたが、ドイツが原発をやめたということは重要です。テレビの報道では、
「ドイツでは、いまは(ウクライナ戦争が始まってからは)、『原発とめるな』という声が大きくなっている」とか言っているけれど、ドイツはその声に動揺せずにやめたわけです。自然エネルギーの依存率は大分大きくなっているようです。
藤原節男さんが「用事で、ここら辺に来たので」と寄ってくれた。ハンドマイクについて、あれこれアドバイスしてくれた。倉田さんが演説。経産省の腐敗を言い、(いつもそういっているが、)経産省算は亡国の省だと言われた。東京西部ユニオンの2人は、区議会議員選挙活動で忙しくて、座り込みは、休み。それでグッズを事務所に運ぶ仕事は「保っちゃんががんばる」となった。マリさんは日比谷図書文化館で行なわれている福島の津島の人たちの集会(避難者で発言)に行き、T・Iは国会前で行なわれている入管法反対の集会に行くので、保っちゃんにお願いすることにした。(T・I)
◎ やはり、原発の事は、知られているようで、知られていない 4月20日(木)
今日は、汗ばむほどの天気で、風もなく心地よい一日だった。経産省前に着いたら、いつも「あきらめない瓦煎餅」を差し入れてくれる八王子のKさんが、もう待っていてくれた。勿論、今日も瓦煎餅持参でした。しばらくして、東京西部ユニオンのお二人が久しぶりに来てくれて、選挙のことなどで話が弾んだ。
経産省の写真を撮りに来た中年の男性が、座ってヨーカンさんと話していた。彼は原発のことを良く知らないようで、「エネルギー不足のため原発は必要だ」と言う。そして、関西以外の原発が稼働してないのも知らず、「柏崎刈羽はもう動いている」と思っているようで、がっかり。
彼は特異なのかもしれないけれど、「原発の危険を、もっと広めないといけない」と思う。
午後2時近く、後半の当番の人が来てくれたので、私は失礼したが、その後、「テントのあるころ、よく来た」と言う人が、ギターを持って、歌を歌ったとのこと。その録音を、Y・Rさんが携帯で聞かせてくれた。(I・K)
=====資料=====
原発週報 2023.4.12-4.18 編集:漆原牧久
=========デモ・集会==========
・4月24日(月)緊急院内ヒアリング集会
【院内ヒアリング集会】
原発政策の大転換・運転期間延長反対!
~原子力基本法・炉規法・電事法などの改定束ね法案の問題点~
日時 4月24日(月)15時45分~18時30分
会場 参議院議員会館B105会議室
1.事前確認 (15時45分~16時)
質問書の確認
2.ヒアリング (16時~18時)
第一 原子力基本法の改定趣旨 (内閣府原子力委員会)
第二 法律改定案ができる過程 (経産省、規制委)
第三 電気事業法と原子炉等規制法の改定趣旨(経産省、規制委)
第四 老朽原発稼働の現状と危険性 (経産省、規制委)
(注)今回、経産省はご担当が多忙との理由で、対応してもらえません。
【転送者追記】4月24日(月、明日)は、内閣府も多忙の為対応できず、原子力規制庁のみからのヒアリングになりました。
経産省・内閣府原子力委員会には、少し先ですが5月8日(月)の午後(14時頃~)にヒアリングする予定です。
また、明日は、ヒアリング終了後に次の行動も予定しています。
【緊急行動】原発政策の大転換・運転期間延長反対!~原子力基本法・炉規法・電事法などの改定束ね法案を廃案に~
4月24日(月)18時30分~19時
衆議院第二議員会館前
再稼働阻止全国ネットワーク
・4月27日(木)月例祈祷会「死者の裁き」 午後2時30分 会場:経産省前テントひろば JKS47士
・4月28日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動
・4月30日(日)脱原発青空川柳句会 12時~3時
選者:乱鬼龍 会場:経産省前テントひろば
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5055:230424〕
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