経産省前脱原発テント座り込み日誌6月22日版
- 2023年 6月 26日
- 時代をみる
- 木村 雅英経産省前テントひろば
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2023年6月22日は、座り込み4,303目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 大間に出掛ける相談が楽しそう 6月16日(金)
今日は孫の家からの出発のため、内幸町の駅から歩いて経産省に向かった。上空を見ると真っ黒い雲が東の空に動いているのが見えた。これは、テントはかなり降られたかもしれないと思った。経産省正門前には、午後1時少し過ぎに到着した。もう、セッティングが終わってみんな座り込んでいた。聞くと「かなり大粒の雨が降っていた」とのこと。しかし、地面が濡れていないので降ったのは短時間だったようだ。風が強く椅子に括り付けたパラソルが飛ばされることが度々あった。しかし、パラソルのおかげで強い日差しが遮られ、暑さを凌ぐことが出来たのも事実だ。
大間に出かける相談をイロハネットの女性たちが盛んに進めている。ホテルに予約を入れたり、1日目の青森で見学する場所を決めたり楽しそうだ。私も参加する予定だったが、結局は不参加となってしまった。残念である。(S・S)
◎ 原発でも防衛でも岸田政権に騙されないぞ 6月16日(金)後半
文科省前の朝鮮学校差別反対の声を聞いていると、いつの間にか午後5時。風邪を脱した藤原節男さんがセットしてくれたトラメガ2つを使って抗議行動を開始。K.Mから簡単に今週の報告:6月14日(水)に原子力規制委員会抗議行動で山中委員長・片山長官の責任を追及、こちら特報部(東京新聞)に「東電が柏崎刈羽原発を稼働する資格無し・福島の事故処理監視を」の特報、同日の「東電と共に脱原発をめざす会」でも追及、6月15日(木)の「原発ゼロ・再エネ百の会」で、米学者が「イチエフ海洋投棄(海洋放出)がIAEAガイドライン違反」と発言。 「脱原発・再稼働反対・老朽原発動かすな」のコール。Hoさんが「原発を止めよう、汚染水の海洋投棄を止めよう」と訴えた。
田中一郎さんが、核礼賛で軍事転用可能な研究をする福島国際研究教育機構が軍産学研究開発拠点。政府が復興の名の元に税金をばらまいて負の歴史に蓋をする拠点と指摘。
三上治さんが、国会のひどい状況を訴え、汚染水海洋投棄反対の為の「東京から福島へ駅伝デモ(リレーデモ)」を検討中。
K.Mから経産省前テントひろばが7月20日(木、海の日)にデモを検討中であると紹介。
防衛財源法案成立への怒りを述べたMoさんが、エルモと、はしゆきさんのリコーダとともに、「座込め、ここへ」と「ああ、福島」を歌う。
Okさんが、南相馬市出身の青田恵子さんの詩「牛飼いじゃないけれど」を朗読、人類の愚かさを嘆いた。
Obさんが、嘘をつく、真心が分からなくなっている、寒々しい人たち。経産省の皆さんの責任が重大であると訴える。Yoさんが原発裁判の報告。
乱鬼龍さんが、自衛隊銃乱射事件から自衛隊は国を守ると言いながら国民を守るのではない、原発で騙され防衛で騙されマイナンバーで騙されている、大きく歴史が変わろうとする時にその自覚を持って共に頑張ろう。
経産省への脱原発・再稼働反対・老朽原発うごかすな・汚染水海に流すなのコールで終了。原発いらない金曜行動に向けて首相官邸前に移動する人も。(K.M)
◎ 白い胸のトンボが一匹また一匹飛んで行く 6月20日(日)
今日の座り込み参加者は累計9人。晴れ、薄雲がかかる。天気予報では30℃になるそうだ。黒い体に白い胸のトンボが、経産省前を1匹また1匹飛んでいく。皇居から来たのか?霞が関の辺りでは、地元の街では見かけない虫と出会うことが良くある。
私(M島)が正午の10分前に到着すると、座り込みメンバーが5人いて、設営がちょうど終わったところだった。風邪で2週間休んでいた藤原節男さんが復活。今日は正門前に陣取って、歩道の植え込みに打ち込んだ鉄筋に、横断幕4枚とのぼり旗5本を固定してアピール。旗をもっと立てたかったが、ポールの何本かに不具合があって使えなかったそうだ。
Iさんは設営を手伝うとすぐ帰る。Iさんは土曜担当だが、今日は別件で来たついでに立ち寄った。汚染水流すなのハガキ作戦で、一部の希望者にハガキセットが届いていないそうで、その発送作業を行ったとのこと。
暑い。ストウさんがアイスのガリガリ君を買ってメンバーに差し入れる。途中から参加の乱鬼龍さんも、ガリガリ君を手土産にやって来た。メンバーは植え込みのプラタナスの木陰で、静かに時を過ごす。この木は去年、丸坊主にされたが、立派に枝葉を生やしてくれた。乱鬼龍さんは、さらに追加でガリガリ君をメンバーに振る舞う。ちょうどその時、M澤さんが来て、手製のおにぎりと冷たい麦茶を差し入れてくれた。藤原さんのいつもの手製おにぎり・ゆで玉子もあり、お腹いっぱいの座り込みとなった。
15時の座り込み終了間際に、虎ノ門の交差点が騒がしくなる。赤色灯車やカマボコ車が何台も集まっている。デモ?右翼?遠目では詳しい様子は分からない。座り込みを撤収して、事務所へ向かうついでに、私(M島)は交差点の様子を見に行く。神谷町方面から来た革マル派の軍拡・改憲反対デモに、新橋方面から右翼の街宣車3台が迫り、機動隊が交差点で阻止線を張っていた。ちなみに、街宣車には「北方領土奪還」の文字が、デモ隊の横断幕には「プーチンの戦争糾弾」とある。以下は冗談だが、対ロシアという点では、右翼と革マルは共闘出来るな、と思った。(M島)
◎ まだ暑さに体が慣れていない時期なのだね 6月19日(月)
きょうも朝から暑かった。汗を拭き拭き、経産省前に着くと先に行った相棒のSaさんを中心に5人で座り込み準備が行われていた。皆さんベテランなので要領よく準備が進み、短時間で終えることが出来た。
パラソルの下で一段落したした後、温湿度計を見てみると気温29℃湿度35%であった。湿度の割には暑く感じた。よくテレビで言っている「まだ体が暑さに慣れていない」ということなのでしょう。私などは、いつも汗をかいているので「慣れている」と思っていたのだが。
12時半過ぎに文科省の方から拡声器の音が聞こえてきた。右翼の街宣車だった。オリンピック汚職に対して検察・文科省による徹底的な解明を求める内容であった。言っていることは間違っていないが、肝心の森喜朗元首相の追及を放棄して、実行役だけに絞った裁判が進行している今となっては手遅れである。
反原発ソングの後のOnさんのDVDは「植木等」特集。日本が経済成長していた絶頂期だったので「サラリーマンは気楽な稼業」「ハンコを押すのが課長の仕事」など当時の世相を風刺していて、同世代の私には「大らかな時代だったんだなあ」と思った。
バブルが崩壊した後、現出したのは横暴な資本主義。「金儲けは悪いことですか」「モノ言う株主」「会社は株主のものか従業員のものか」。利益を生み出すのは労働者、株主はその利益をかすめ取るだけ、自分で汗して利益を生み出さない!
だからこそ、本来、会社は労働者のモノ!
きょうの参加者は担当4人、裁判ウオッチャーのOさん、高級自転車の?さん、東京西部ユニオンの2人、7/20経産省・東電への抗議デモ申請の前に立ち寄ってくれたゲタ(K.M)さんら2人、カンパして下さった2人など10人以上でした。暑いところご苦労様でした。 (タモツ)
◎ 裁判報告の集会に座り込みの後に参加した 6月20日(火)
Yさんが事務所で仕事していたので、先にカートを押して経産省前に出かけた。経産省前では、すぐにKさんがやってきたが、Yさんが来ない。全てが終わったころになって、小学生のお孫さんの件で何かトラブルがあったようで、消耗した顔でやってきた。
いつものようにY,K,Bと私の4人で座っていると、東電事故避難者訴訟の傍聴に来た数名がやってきた。また、午後1時過ぎに食事を終えて戻ると、あんこの串団子を差入れに持ってきたWさんも参加された。東電事故避難者の裁判については、その後に午後4時から議員会館で報告集会があり、Wさんと一緒に参加した。トム・ギルさんと共著の「苦難と希望の人類学」を出版された辻内琢也先生が講演をなさった。
この辻内先生は、早稲田の人間科学学術院教授です。先生には7月21日(木)の午後2時からオンラインの研究会の講師を文明フォーラム@三多摩の主催でお願いしています。オンラインへの参加ご希望の方は、連絡願います。(EO)
◎ 差し入れの串団子がおいしかった 6月20日(火)
https://twitter.com/keroppu8649/status/1671040484398227462/photo/1
今日は座り込み人数多いです。15時ごろ鴨下さんの裁判が終わったということで、人数さらに増えました。韓国テレビクルーも来てインタビューしています。
Wさんからの串団子(あんこ)おいしかったです。人数多かったのに、随分たくさん買ってらしたようです。ごちそうさまでした。 (はしゆき)
◎国会が終わり、潮見坂から降りてくる人がすくなくなった気がする 6月21日(水)
事務所のそばの喫茶店(大型プリンが有名)は、インスタグラムに載って、客が押し掛けて、数週間になり、経営していたおじいさん、おばあさんは疲れたのか、この間、店はお休みしている。「客が入れば、儲かっていい」とかいうものではなく、自分流の商いを壊されるのは、やっぱりきついのではないかと推察できる。
セッティングしていると自転車のYさんが来て3人で作業する。トンボが飛んできた。「シオカラトンボというのだ」とYさんが教えてくれた。それで子どもの頃のトンボ釣りの話をした。
国会が終了したからか、座り込みに寄ってくれる人が少なくなったような感じ。でも、今日は千葉への避難者裁判があって、Nさんが総括集会にいく途中に寄ってくれて、裁判の報告をしてくれた。今日は弁護士たちが問題別に陳述したそうで、内容が深かったという。その前の日、6月20日には、東京の避難者裁判の控訴審があって、鴨下まつきさんが20歳になって、いままでしゃべることができなかったのでと、成長してくる過程での辛かったことなどをしゃべったそうだ。涙がでる陳述だったそうだ。
このところテントに来なかったSさんがきた。ずっと病気をしていたと言う。病気を案じながら、「時々来てくれるとありがたい」などと頼んだりした。今日は10人だった。 (T・I)
◎ 汚染水の議論をしていく人あり 6月22日 (木)
前半は曇り空だが、時折、ぽつぽつ雨粒が落ちる程度で過ごしやすい陽気だった。立ち寄った若い男性が「自分も原発に反対です」と言ってカンパしてくれた。感謝。次に立ち寄った男性と話していたYoさんが急に声を荒げ、男性が立ち去って行った。何かと思って事情を聞いたら、汚染水流すなのスローガンを見て「流さなきゃしょうがない」と言って、譲らなかったとのこと。残念。
足元に寄って来る鳩を眺めていて、眠くなり、うとうとしていたら猛烈な大降りが始まった。時計を見ると15:30頃だったが、Suさんの「これじゃしょうがないから引き上げよう」という提案を受け、早目に撤収作業を始めた。後半加わったWaさん、Taさんと4人で事務所に引き上げ、濡れた道具類を干して今日の任務を無事完了した。(M.U)
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7. 20放射能汚染水海洋投棄反対デモ ~海は命の源、これ以上海を汚すな!~
東電福島第一原発事故後12年が経過しました。私たち「経産省前テントひろば」は、経産省に対して事故責任をとり事故被害者を救済し事故原因を究明し脱原発に政策を変えることを訴えるために、事故の半年後に経産省の一角にテントを建てて泊まり込みを続けました。残念ながらテント裁判に破れテントが撤去されましたが、「経産省前テントひろば」は、全国の方々の支援を受けながら、経産省本館前に毎日交代で座り込み、毎週金曜日夕刻には経産省に向かって1時間の抗議行動をし続けています。
私たちの思いは経産省や東電に通じず、昨年夏からGX推進と称して原子力規制委員会や内閣府に働きかけて原発生き残り策を法に書き込ませた経産省は、東電福島第一原発に貯まり増え続ける放射能汚染水の海洋投棄を画策し、地元や漁協や国内・国外の反対の声にも拘らず、投棄開始を目前にしています。
私たち「経産省前テントひろば」は黙っていられません。
「海は命の源」。海の記念日である7月20日(木)に経産省(資源エネルギー庁)と東京電力に「これ以上海を汚すな」と訴えるデモンストレーションを行います。
3.11直後に脱原発を訴える為に経産省前テントひろばと共に闘った皆さん、是非お集まりください。
また、個人賛同をお願いします。
日時:2023年7月20日(木、「海の記念日」)15時半:集合、16時:デモ出発、17時:東電本店抗議
概要:
デモ前集会 日比谷公園西幸門付近
デモンストレーション :
日比谷公園西幸門 ⇒ 経産省本館前 ⇒ 経産省別館前 ⇒ 東電本店前 ⇒ 新橋駅前 ⇒ 桜田公園(解散)
東電本店抗議 : デモ終了後に東京電力本店前に戻って抗議行動
申入書提出 全国からの申入書を経産省・東電に提出
呼びかけ:経産省前テントひろば
個人賛同募集中
テント運営委 メール:tentohiroba@gmail.com、電話:070-6473-1947
乾喜美子 メール:inui
<drykimiko@pslabos.com>、電話:090-9105-9469
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放射能汚染水の海洋投棄反対行動と脱原発運動 投稿(文責三上治)
7月24・25日現地行動に参加し現地に闘い拠点を創り出そう
放射能汚染水の海洋投棄については内外での反対の動きが加速しています。漁業団体は反対の決議をし、経産省に申し入れをしたが、経産省は冷たくあしらったといわれています。漁業連との合意がなければ海洋投棄はしないという約束を一方的に無視した行動を取っている経産省や政府は例の官僚的態度で対応しているのです。民意の無視などは当たり前の行動という安部政治を岸田は踏襲しているのです。
僕らは3・11の原発事故契機に政府や電気独占体の原発存続推進政策と闘ってきたのですが、同時に原発事故が明るみにした放射能汚染にも闘ってきました。僕らは再稼働を反対するとともに、放射能汚染が生みだす事態とも闘ってきました。政府は原発運転期間の延長(60年運転可能)として再稼働の対応を転換させる動きに出てきました。僕ら再稼働阻止の闘いは節目というべき状況迎えています。僕らの闘いは困難な場所に追い込まれていますが、捲土重来というべき闘いが要請されています。
他方で政府は放射能汚染の処理や解決でも、無謀な処理、放射能汚染水の海洋投棄を始めようとしています。「アルプス装置で処理、薄めたから安全だ」というのが彼らの言い分ですが、トンデモないこととして誰も信用していません。この汚染水の海洋投棄の後には放射能汚染土のばらまきが続くといわれます。いうなら、汚染水海洋投棄は放射能汚染めぐる解決(処理)の節目をなすものと考えられる。僕らがこれを止められるか、それなりの闘いをやれるか、どうか今後に重大影響を与えます。
僕らの放射能汚染水海洋投棄に対する闘いは困難に遭遇しています。これを突破するカギは現地での闘いにあります。現地では今、汚染水放出開始を前に、様々な行動が提起され、行動が始まっています。
汚染水海洋投棄反対する闘い(7月20日の集会とデモ)を引き次ぎ、現地の行動に発展させよう。
汚染水阻止の福島現地闘争へ
(1)福島での現地行動に連帯し汚染水海洋放水阻止の闘いを組む。
情報発信と海洋放水放出の監視であるが、僕らは現地に闘いの拠点を構築し、汚染水の海洋投棄に対する闘いとして一定の期間、現地の行動を支える拠点の構築(テント村のようなもの)
(2)現地の人々の展開している行動に合流し、今後の行動のための現地集会を開く
(3)汚染水海洋放出に対する反対闘争として福島の向かっての東京からのデモ(駅伝デモ、リレーデモ)を提起していたのだが、これを変更する。各地で宣伝活動(デモも含む)にキャンプを含めた集会に切り替える。(駅伝デモは諸条件を考慮して今回は変更するが、今後の検討事項としたい)
(4)7月22日(土)いわき市で集会とキャンプでの交流会
7月23日(日)の現地集会と拠点構築を行う。具体的な行程、参加方法などは決まり次第発表していく。
(5)当行動の連絡場所は西新橋の事務所とする。差し当たっての責任者は三上治とする。 (文責三上治)
=====添付資料=====
原発週報2023.6.14-6.20 編集:漆原牧久
=========デモ、集会==========
・6月30日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動
17時~18時 経産省前テントひろば
・6月29日(木) 月例祈祷会「死者の裁き」
会場:経産省前テントひろば JKS47事務局
14:30~芸能の時間 14:50~「月例祈祷会」 厳修
・7月5日(水) とめよう東海第二原発再稼働!
第60回日本原電本店抗議行動 17時~18時
・7月5日(水)東電は原発事故の責任を取れ
第118回東電本店合同抗議 18時45分~19時45分
・7月20日(木)7.20放射能汚染水海洋投棄反対デモ
~海は命の源、これ以上海を汚すな!~
日時:2023年7月20日(木、「海の記念日」)
15時半:集合、16時:デモ出発、17時:東電本店抗議
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5075:230626〕
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