こいのち通信(世田谷こどもいのちのネットワーク通信)2023年6月
- 2023年 7月 1日
- 交流の広場
- 星野弥生
あれっ? また通信が・・・と思われた方もいらっしゃるかも。いつも月が終わってからようやく前月号が届くというテイタラクですから。そのわけは「総会」です。お知らせしたように2023年度の総会を7月9日に予定しています。コロナは実質的には収まっているわけではありませんが、最近はリアルが当たり前になってきているので、この日にボランティアセンターで行います。総会後の記念イベントが楽しみな会ですが、当初、保坂区長に「四期目に世田谷の教育改革に挑む決意を語って」もらおうと企んでいましたが、この時期、土日はほとんど地域ごとに「車座集会」が予定されているので難しそう。9月以降なら可能、ということになりました。それはお楽しみに取っておくことにして、今回は瓢箪からコマのような、ワクワクする企画となりました。前号でトールさんが、「ホームベイストエデュケーション」という考え方について書いてくれました。学校、フリースクールだけでなく、家庭で育つ、学ぶ内容も自分で決める、という生き方が堂々とあっていい、と。そしてそれを実践してきた人たちの話を聴く機会をもちたいと提案してくれたのですが、まさに今回それが実現することになりました! 誰かいないかな?と探してみると、意外と「灯台下暗し」で、身近に発見! 一人はこいのち事務局の佐藤由美子さん。オープンスペースBe!を主宰している彼女の次男、俊輔くんは、日本ではほとんど学校には通わず、どうするのかな、と思っていたら、ギター職人になるべくドイツのハンブルグに行って工房で修業を重ね、ついに国家資格を取得するに至りました。
もう一人は、私が30年以上前からかかわっている「日曜科学クラブ」で出会った真鍋岳くん。学校にはいかず、日曜科学クラブや「たまりば」など、行きたいと自分で決めたところに行き、ずっと家にいました。興味あることにはとことん食いつき、その「知識」には目を見張りました。そして、数学オリンピックに入賞。推薦入学で早稲田。今は・・・。興味深々! 岳くんももうアラフォーとなりますが、ずっと傍らで見守ってきたお父さんの真鍋吉久さんが、唐突なお願いにもかかわらず、時間を空けてくださいましたので、息子と家族の話をきかせていただきたいと思います。私は何度か話を聴いたことがあって、その度に「すごっ!」と感動していました。お二人に投げかけていただいて、あとは、フリートークを、と考えています。事務局会では「自分で、家で育つということに光を当てる企画」とカッコよく位置づけました。「これもありなんだ」「これでもいいんだ」と、誰もが安心できるような、面白い企画へとお誘いいたします。奮ってご参加ください。ボランティアセンターも、厨房がようやく使えるようになり、会議室での飲食も可能になっていますので、プラス懇親会も考えています。伝統?のてづくりはどこまでできるでしょうか・・・。
タイミングよく、6月16日に行われた「世田谷の教育を考える会」主催の講演会「モノ言わぬ市民をつくる学校は「戦争への第一歩」」に参加しました。「こいのち」も共催団体の一つで、前号にチラシを同封したところ、何人もの方が関心を持ってきてくださいました。区外の会員にもお会いできました。講師の池田賢市さんのお話はすごくわかりやすく、レジメの言葉もとてもやさしく丁寧。なによりも、新刊の「学校で育むアナキズム」に惹かれた私です。もともと「アナキスト」の私は、生活や生き方の中にアナキズムの考え方を取り入れることで生きやすくなる、と考えていますが、それを学校現場に、というのがわが意を得たりという思いでした。アナキズムで語られるのは「連帯」と「相互扶助」。連帯は懐かしい言葉ですが、要は「横につながりあうこと」。相互扶助は「助けあい」。相互に存在を承認しあう、いい感じの関係です。、教室では「秩序」が大切にされます。机がピシッとそろっていることが求められます。池田さんは言います。「子どもが入ると生活がはじまります。熱を帯び、机も椅子も動き始める。こどもが生活しやすいようになる。これがアナキズムなんです」。「自分たちで秩序は作れます。子どもにまかせてみてください。自分たちが生活しやすいように何となく決まっていくんです。ゆがんで乱れていくとエントロピーは増大する」。面白い!そうだ、そうだ、とうなづいてきいていました。こどもを信頼することの出発点には、「こどもを一人の対等な人間とかんがえる」子ども観があります。「動物や植物や白紙にたとえ、養分や水を与えなければと思ってしまう大人。子どもは未完成の「半人前」だと考える。「自分が子どもの時にどうだったか、考えてみてください。お互い人間同士ですよね」と池田さん。「能力主義」「競争主義」が支配する日本。むしろ「競争させられて」いるのですね。トールさんが「自由で多様な学び・育ちを保証することで『勝ち組であるかないか』という比較からも解放され、「自己肯定感」もはるかに高まるに違いありません」と書いていたことと、まさに通じること。その意味で、池田さんの話が、今度の私たちの「学習の場」に大いに符合してくだろうという嬉しい予感がしています。池田さんの講演、そして「戦争への第一歩」とならないような、教育のあり方について、詳しいことは次号にゆだねたいと思います。世田谷に20年住んでいらっしゃる池田さんには、ぜひともこいのちで話をしていただく機会を、と私はネラっております。
一緒に活動をすることの多い、弁護士の杉浦ひとみさんが、すてきなスカーフのことを書いてくれたので掲載します。スカーフをひらひらさせて広めましょう! (星野弥生)
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★「もっと語ろう不登校 part.280 7月8日 (土))14時~
@オープンスペースBe! 300円
ZOOM参加希望者は、yurinoki11513@gmail.comに前日までにメールでお申込みください。
★Local Initiative Network の第四弾!
「政治は変わる!地域主権とコモンをめざして~統一自治体選挙の結果を受けて~6月27日(火)」
19:00~21:15)@なかのZERO 小ホール+オンライン
第一部 報告「政治は変わる!自治につながる希望~杉並・若者・女性 ①内田聖子&杉並区の新人議員 ②能條桃子&20~30代の新人議員 自治体からの報告~阿部裕行多摩市長 第二部 パネルディスカッション「政治は変わる! 希望と危機のわかれ路 保坂展人、岸本聡子、中島岳志
☆ 教育総合会議 7月1日(土)13時~16時 @教育総合センター1F 研修室
会場120名、オンライン 1000名 (申し込みは6月26日まで)
世田谷での教育を考える上でも、参加しましょう。
☆「東京大空襲を忘れない“平和の集い” @江東区文化センター(地下鉄東西線東陽町下車)
7月2日~4日 絵画・写真の展示 無料 2階展示室
7月3日 イベント 二階ホール(司会 神田香織)
第一部(無料)13:30-15:45 〇合唱 混声合唱団「この灯」 〇朗読 高田敏江 「赤い涙」から
東京大空襲の実態 映画「ペーパーシティ」
☆哀しみの南京―地獄のDecember(12月)南京大虐殺―あれから86年
渡辺義治・横井量子さんによる、IMAGINE21の創立30周年記念公演
7月5日(水)14時30分 @なかの芸能小劇場(中野駅北口から5分)
入場料:大人4000円、学生1000円 問い合わせ 080-5506-2295
☆「日本の介護は大丈夫か?」 7月17日(祝)13時~17時@+TKP東京駅カンファレンスセンター ルーム2A 地域共生を支える医療介護市民全国ネットワーク 定員100名 参加費 1000円
大西厚労相老健局長による講演、保坂展人区長他「アクション介護と地域」の地方議員メンバーによる問題提起 「介護利用者と介護現場とのクロストークから2025年問題を考える」には、こいのちの会員でもあるジャーナリストの二木啓孝さんが登場。申し込み先ファックス03-5689-8192
☆「嫡出概念と婚外子差別方制度の撤廃を!」 9月3日 武蔵野スイングホールスカイルーム(武蔵境駅徒歩2分) こいのちでもたびたび紹介・報告をしてきた「なくそう戸籍と婚外子差別・交流会」による、民法婚外子相続差別廃止から10年の記念集会。次号にて詳細をお知らせします。
★「人間の生と性を学ぶ会」7月例会 7月26日(水)17時半~20時半 宮坂区民センター中会議室
二カ月に一度の村瀬幸浩先生との勉強会です。子育て真っ盛りの若い世代からシルバー世代まで、広いジェネレーションが集い、自由に話し合う場となっています。「50歳からの性教育」(河出新書)を読んでご参加いただけると幸いです。村瀬先生と田嶋陽子さんの対談は秀逸です。(星野弥生)
★「東京夫婦善哉」 前回チラシでご案内させていただきましたが、6月24日から渋谷のユーロスペース、毎日午前中一回上映。7月には吉祥寺のアップリンクで公開されます。前売り券を1100円で販売中です。 星野弥生まで
★星野弥生の気功教室 毎月第二、第四金曜17時半~19時20分(経堂)、毎月第二、第四日曜日の10時~12時(代々木公園)、毎週火曜日の登戸のクラスなど。星野までお問合せください。
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(杉浦ひとみさんから)昨年末、 岸田政権は、5年で43兆円、GDP比2%という防衛費の増額を打ち出しました。少子化問題や女性の貧困など、多くの問題をなおざりにしたこの軍拡は国を衰退させ、諸外国に敵を作るだけです。軍拡の前にもっと外交努力を積み重ね、平和を模索すべきだと考え、声を掛け合った10数人が核になり、今こそ、軍事に進む政治から脱し、生活と平和を守る「女性」目線の政治が必要だ、そんな思いから「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」を立ち上げました。そして、この思いが広く繋がれるように、スカーフを作りました。講演会やデモに参加できなくても、平和で安心して暮らせる政治を作るために繋がりましょう。このスカーフはミサイルが鳩になるというモチーフです。1500円以上の寄付で、1枚スカーフをお送りします。5枚単位でご注文くださると助かります。
ゆうちょ10000 56481531 他の金融機関から 店番 〇〇八 5648153
お名前、送り先 希望枚数は杉浦ひとみまで 電話03-3816-2061 FAX 03-3816-2063
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世田谷こどもいのちのネットワークの仲間になってください。つうしん、お知らせが届き、講演会などの参加費が無料になります 年会費3000円 郵便振替口座00100-9-396998
【事務局】Tel 03-3427-8447 070-5554-8433 email:marzoh@gmail.com(星野弥生)
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