世間は「withコロナ」から「アフターコロナ」へ - 日本生協連の調査で明らかに
- 2023年 8月 23日
- 評論・紹介・意見
- アフターコロナ岩垂 弘新型コロナウィルス
2020年から世界的な新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)にほんろうされてきた日本だが、その日本も最近、ようやく平常に戻りつつあるようだ。新型コロナが絶滅したわけではないが、ひところの急激な感染拡大に伴う恐怖と混乱は遠のき、市民の生活もようやく平常を取り戻しつつあるからだ。日本生活協同組合連合会(組合員3054万人)が行った調査でも、組合員の生活が「withコロナ」から「アフターコロナ」に移行しつつあることが明らかになった。
日本生協連は新型コロナの感染拡大時期であった2020年11月から定期的に組組合員を対象にアンケート調査を行ってきた。今回は新型コロナが「2類感染症」から「5類感染症」に移行して1カ月たった今年6月にアンケート調査を行った。有効回答数は6406。
「控えていることはない」がトップ
第1の質問は「現在あなたが感染症予防のために継続して控えていることを教えてください」(答えはいくつでも)だった。これに対する回答は――「控えていることはない」がトップで41.2%、以下、「3密(密閉・密集・密接)の場所に行く」38.6%、「不要・不急の外出」22.6%と続く。
「控えていることはない」は前回調査(2022年11月)では11.8%だった。なんと29.4%もアップしたことになる。このことから、日本生協連は「組合員の生活がコロナ以前の生活に近づいていることがうかがえる結果となった」としている。
「外出時のマスク着用は5割」
第2の質問は「外出時の感染症対策としてのマスク着用について、現在のご自身にあてはまることを教えてください」(答えはひとつ)である。
その回答は「常に・ほとんど着用している」52.8%、「場所やシーンによって着用したり、しなかったりする」42.0%、「全く・ほとんど着用していない」4.6%、その他0.3%、無回答0.3%。
日本生協連は「『全く・ほとんど着用していない』は全体では5%未満だか、若年層(20代~30代)では10%前後で、年代別に意識の差が大きい結果となった」としている。
感染症対策のベストスリーは手洗い、マスク着用、手指の消毒
第3の質問は「現在あなたが感染症対策・予防のために継続して行っていることを教えてください」(答えはいくつでも)である。
回答は「手洗い」94.6%、「マスクの着用」86.9%、「手指の消毒」70.6%、「うがい」59.6%、「部屋の換気」49.3%……といったところだった。
「すべての項目で実施率が減少した。『手洗い』『うがい』などの基本の対策は引き続き継続率が高いが、『手指の消毒』『身の回りの物の消毒』『体温測定』『オンライン通話・電話の活用』については大きく減少した。『マスクの着用』は前回調査より10%ほど低下したが、依然として多くの方が継続していることが分かった」というのが、日本生協連の分析結果だ。
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