経産省前脱原発テント座り込み日誌2月8日版
- 2024年 2月 12日
- 時代をみる
- 木村 雅英
◎ 寒さ対策って難しいね 2月2日(金)
今日の天気予報では「気温が上がらず、寒い1日になる」と言っていた。それで、背中と腰に2個ずつ、合計4個のホカロンを貼ってやって来た。寒さ対策は万全にしてきたが、足のほうは、やはりなかなか温かくはならない。座り込みの参加者に一人一人、聞いてみると、それぞれ違うようだ。太ももに張るとか、足のほうは、靴下2枚はくとか。私は靴下2枚も履いたら、汗をかいて、水びたし状態になってしまう。しかし、それぞれが工夫して寒さ対策をしてきたようである。
午後3時過ぎに突然、後ろで大きな音で、がなりたてる音がする。「汚染水じゃねえよ。お前ら、汚染物質だ。早く撤去しろよ。うす汚い旗や幟や旗は迷惑だ。さっさと片付けて帰れ」と、がなりたてる。しばらくすると、声の主は何処かへ行ってしまった。しゃべり方から見ると、街宣右翼のようだったが、相手にしなかった。
今日はこの冬一番の冷え込みのように感じた。午後3時半くらいまで、下駄K(K.M)さんと、二人で座り込んで、この日誌を書いている。(S・S)
◎ トラメガ故障が教える原発の危険 2月2日(金)
寒さに耐えての座込みのあと、文科省前の朝鮮学校差別反対行動が終わる頃、「明日があるさ」の替え歌「明日は無い、原発には明日が無い」の歌で、抗議行動を開始。脱原発・再稼働反対・老朽原発うごかすな・核のゴミ増やすな・海を汚すな・命を守れ・地球を守れ・未来を守れと経産省に訴えるコール。
私(K.M)から、東電告訴団の最高裁前の行動と集会の報告と、能登半島大地震の折に、多くの国民が「稼動していなくて良かった」と考える志賀原発の使用済み核燃料プールに関係する多くのトラブルが発表され、北陸電力が国会議員の敷地内視察を断ったのはなぜか、志賀原発がどのような被害を受けたのだろうか、長らく訴えてきた耐震も避難も駄目ではないかを能登半島地震がより明らかにしたと訴えた。
奥内さんが、昨年3月の青田恵子さんからのメッセージ「この12年、何ごとも無かったかのような状況を憂える……」を紹介し、こんなに恐ろしい原発をはやく止めようと訴える。
江田さんが、鹿児島県で川内原発の運転延長反対の多くの住民署名にも拘らず、県議会が県民投票を拒否した、自民による県の民主主義の自殺行為と訴え、汚染水問題の闘いも続けよう、地方自治と民主主義が大事。
白倉さんが、(トラメガ不調の中で)福島原発被害東京訴訟の報告とともに鴨下祐也さんの「すべての被害者の救済と生活再建を!」「線引きは許さない!」と放射能被害の怖さを訴えた。
守屋さんが、「座り込め、ここへ」と「水に流すな」を歌い、志賀原発が大きな地震と、の後の頻回の揺れの影響を憂える。
乱さんが、能登の被災者の寒い中の避難を思い、原発事故が起これば避難が出来る訳がない、珠洲原発出来ていなくて良かった、こんな列島で原発を動かす政治が異常、他の政治問題でも同様、次の世代の為の行動を続けよう。
坂東さんが、たんぽぽ舎ニュースから山崎久隆さんの文を紹介、どこでも原発が安全な場所は無い、学習会を紹介、地震列島日本で原発を終わらせよう。
堀江さんが、核兵器の元である原発を止めよう、どんどん増える放射性廃棄物をどうするのか、と訴える。
木村(K.M)が、能登半島地震で原発駄目が明らかになった、多くのZOOMの会議などを視聴しよう、ガザで起こっている飢餓状態に爆撃されている状態で国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出停止は許されないと訴えた。
最後に、NOWAR、NONUKES、NOBASE、核のごみ増やすな、使用済み核燃料が危険だ、脱原発、再稼働反対、運転延長反対、…のコールで終わる。
(お詫び:テスターを持ち歩き事前チェックもしていたが、集会途中でトラメガ不調。暗い中での本体とマイクの電池入れ替えなどにも時間を使い、大切なアピールが一部でトラメガ無しになってしまった。お詫びします。一方、機械に何か起こると臨機応変の対応が難しいことを実感し、膨大な部品でできていて、ひとたびトラブルが起こると放射能を撒き散らす原子力発電の恐ろしさをも実感しました。(K.M)
◎ 今日は良い人生だった、ありがとうって、いいね 2月3日(土)
・今日は良い人生だった
駅のエレベーターを待っていた。ドアが開き、降りてきた子供が全員降りるまで、ボタンを押していてくれた。最後に「お待たせしました」と言ってくれたので「ありがとう」と返した。それを言わなければ、一生、後悔したかもしれない。
地下鉄丸ノ内線から一瞬見える神田川、垂直に切り立つ崖の上のJRお茶の水駅。3歳くらいの頃から、この都心の絶景に魅せられてきた。そんなのは自分だけと思ってきたが、「凄い!」と言って、小さな男の子が眼を見張っていた。
Today is good day to … (O・O)
◎ 雪の日は何たって大変だ 2月5日(月)
きょうは朝から、東京23区にも大雪警報が出ていたので、雨は降っていないが、傘を持って事務所に向かう。寒さ対策としてポットに沸かしたお湯を入れて、相棒のSaさんと経産省前に向かう。座り込み準備を始めた時は、雨は降っていなかったが、途中で降って来た。その時、初めて雨対策をしていないことに気付いて、事務所に手拭いなどを取りに行った。
経産省前に戻ってきたら、Saさんによって、バナーなどの括り付けは終わっていた。誠に申し訳なかった。椅子を拭いて座り込みを開始した。午後1時過ぎから、みぞれ雨に変わってきた。午後2時半過ぎから、寒さも強まってきた。用意してきたポットのお湯を飲んだが、余り効き目がなかった。 午後3時過ぎに、みぞれ雨から粉雪に変わってきた。このまま大雪になると考えて、時間的には早いが撤収することにした。手袋は濡れて役に立たないので、素手で片付けようとしたが、手が、かじかんで言うことを聞かない。そこへ㈫担当のOさんが来てくれたので、スムーズに積み込み作業を終えることができた。
Oさんは、この後、地裁で開かれる「関西生コン冤罪裁判」まで時間があるので、座り込みに参加しようと来てくれたのでした。積み込み作業のあと、乱鬼龍さんらと合流するため裁判所に行かれた。事務所に帰ってきてからも大変だった。手が、かじかんで動かないので、事務所に行ってポットのお湯を飲んで、体が温まるまで待ってから、下に降りてグッズを引き上げて、事務所一杯にバナーなどを干した。 二度と失敗しないためには、どうにかして、手袋を濡らさない方法を講じなければならないと思った。(保)
◎ 志賀原発への危機感を 2月6日(火)
座り込みは快晴。冬で寒いが、なんとか頑張る。6~7人で座り込んだ。一時期の一人になるといった状況はなくなった。火曜担当だが、家庭の事情で座り込めないY氏もおとずれ、座り込めない無念さも語った。
川内原発担当の江田さんも座り込み、「川内テントは、年齢的にも難しくなってくる」等を語っていた。川内といえば、長く経産省前座り込みを続けたF氏も、数年前から川内座り込みに参加しているが、元気にやっているそうだ。
川内原発は日本の西南端、そこでの反原発座り込みの意義は大きい。マスコミ等でも川内の「反原発」は話題になっている。川内組は車も持っていて、日本全土が行動の射程範囲に入っているそうだ。川内では頑張ってもらい、九州~東京~東北と全国につながる戦線の持続、拡大を進めたいものだ。
経産省前「反原発テント」座り込みは、13年という長さ、こんなに長く続けるなど、当初は、予想すら、できなかった。これも、霞が関一角での座り込み占拠「反原発テント」を始めた人々の成果だった。故渕上氏等の功績は大きい。それに続き、福島の女たちが参加し、独自の集会、デモに立ち上がった。それとともに「反原発テント」は日本の反原発の柱となった。
それらは、参加した各人の鋭意というよりも、日本人民の反原発、反侵略・軍備拡張への潜在力と考えるしかないだろう。
今、能登半島地震が問題となり、能登での原発、原発停止が問題となっている。良い結果になることを願いたい。能登半島といえば、大昔、私が高校の頃、寝袋かついで、能登半島一周の野宿旅行をやったところで、思いも深い。地震を機に、反原発の一大拠点となってゆくことを期待したい。(旭凡太郎)
◎ 二階俊博(にかいとしひろ)は、裏金を何に使ったのだ 2月7日(水)
朝は寒かったが、セッティングの頃は太陽も出て、暖かかった。今日は「北方領土の日」なので、右翼が外務省に対して街宣車で「外務省は交渉をやれ」と抗議していた。また、「外務大臣上川は、よくやっている」とほめていた。警察の阻止線に対して車をぶつけ、一言言っては「馬鹿野郎」と言っていた。
当番のIさんは、子どもさんの私立大学の入学金で頭を痛めていた。午後2時過ぎには、遅番当番が登場。今日はSさんとHさんも登場。2月6日の毎日新聞にフランスで廃炉になった最古の原発(フェッセンハイム)1基についての記事が載っていた。住民は政府の政策に翻弄され、雇用もなくなり大変だという話だった。それにしても、安倍派や二階派の裏金作りはものすごいものだ。また、盛山文科大臣の統一教会との関係のシラの切り方はひどい。でも大臣はやめないという。麻生もひどい。これが日本の政治の現実だ、ということを座り込みで確認した。(T・I)
◎ 地震の国に原発はいらない、繰り返し確認を 2月8日(木)
今日は家で作ってきた「地震の国に、原発はいらない」「フクシマをくり返すな」のゼッケンを胸と背中につけて事務所から荷物を運んだ。快晴で、風が少しあるが、過ごしやすい陽気だ。
Inさん、Yoさんと3人で設営作業。荷ほどきをする時、Inさんは荷物を結んでいたゴム紐の先端の金具が指に当たってしまい、血が出たのでコンビニにバンドエイドを買いに行かれた。荷ほどき作業には気をつけないといけない。私はアマゾンで買った2千円の小型拡声器を使って、いつもの反原発ソングを流した。以前使っていた手回し発電式のものより音量が出ていい感じだ。
13:30、Okさん参加。先週の地裁前行動でOkさんが横断幕を持って歩いている写真がInさんの持って来た『週刊金曜日』に載っており、その話などで盛り上がった。13:55、Taさんが参加。Yoさん、Okさんは反原発ソングに合わせて、歩道の上で、2人で踊り始めた。15:30、Iwaさんが立ち寄る。Taさんと2人で撤収作業し、4534日目の抗議行動を終えた。 (M.U)
=====添付資料=====
原発週報2024. 1.31-2024.2.6 編集:漆原牧久
=========デモ、集会==========
◆2月14日(水)原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動 12時~13時
◆2月14日(水)国・東京電力の責任を問う!!
福島原発被害東京訴訟第2陣【三次訴訟】
弁論期日及び報告会 時間:10時30分~ 東京地裁626号法廷
終了後に16時30分~報告集会(参議院議員会館)
◆2月16日(金) 経産省前抗議集会(毎週)
17時~18時 経産省前テントひろば
◆2月16日(金) 原発いらない金曜行動(首相官邸前抗議)
18時30分~19時45分 官邸前
◆2月18日 (日) 脱原発青空川柳句会
12時より 経産省前テントひろば 選者;乱鬼龍
◆2月20日(火)月例祈祷会
会場:経産省前テントひろば JKS47士
14:30~ 芸能の時間 「月例祈祷会」
◆2月21日(水)【院内ヒアリング集会】能登半島地震が教える原発の危険性
地震はどこでも起こる、退避も避難もできない
時刻 13時30分~18時00分
会場 参議院議員会館 B102会議室
進行 Ⅰ 事前学習会 (13時30分~14時30分)
能登半島地震が教える原発の危険性
木原壯林さん、山崎久隆さん、木村雅英
Ⅱ 省庁ヒアリング (原子力規制庁、内閣府に出席依頼中)
ヒアリング1 2024年能登半島地震の発生と受けとめ(14時30分~14時45分)
ヒアリング2 「新規制基準」は地震に甘すぎ (14時45分~15時45分)
小さすぎる基準地震動、甘い活断層評価、海岸隆起対策が必要、
東海第二防潮堤手抜き工事、使用済燃料輸送の危険性
ヒアリング3 使用済み核燃料プールの安全性を問う (15時45分~16時30分)
電気と水の供給が切れると大事故を起こすプール、志賀原発で外部電源喪失
ヒアリング4 「原子力災害対策指針」の問題点 (16時30分~17時30分)
家屋倒壊が示す屋内退避不可能、道路寸断が示す避難は不可能
IAEA深層防護第五層を達成すべき
主催:再稼働阻止全国ネットワーク
紹介:福島みずほ議員事務所
主旨:
原発は、現在の科学技術で制御できる装置でないことを、13年余り前に起こった東電福島第一原発事故が大きな犠牲の上に教えています。これまで、私たちは原発再稼働が非常に危険であることを主張してきましたが、政府・経産省・原子力規制委員会ほかは安全性を確認の上で原発稼働と強弁して既に老朽原発を含め約10基の原発を稼動させています。
そのような中で、本年元日にマグニチュード7.6の大地震が新潟県・富山県・石川県・福井県の各地に被害をもたらしました。能登半島地震が長らく続くばかりか海岸隆起や津波や火事で200名を超す死者を出し、今も多くの方々が避難生活を余儀なくされています。私たちは、多くのトラブルが報告されている志賀原発が稼動中でなくてよかった、住民の反対で建設を断念させた珠洲原発が建ってなくて良かった、と胸をなでおろしています。
一方、この能登半島地震が、6基の原発が稼働する若狭で起こったらどうなっていただろう、全国の稼働中の原発周辺で起こったらどうなっていただろう、と考えると背筋が寒くなります。
原子力規制委員会の「新規制基準」にも審査にも「原子力災害対策指針」にも不信感を抱く私たちは、能登半島地震を踏まえて改めて原子力規制委員会と内閣府の姿勢を問います。また、使用済み核燃料の安全性についてもヒアリングします。
ご参加:会議室の人数に制限があります。参加していただける方はあらかじめ下記にご連絡をお願いします。
◆「浪江/双葉町を巡るミニツアー」のご案内
2月24日(土)午後4時20分 ~ 2月25日(日)11時30分
2月24日(土) 午後4時20分東京ミッドタウン八重洲(バスターターミナル八重洲)に集合4時30分出発 午後9時30分「ボーン請戸川」着
宿泊(300円)
2月25日(日) 午前8時30分 「ボーン請戸川」出発 希望の牧場の吉沢さん の案内で浪江/双葉町を巡る
持ち物 寝袋・雨具など 締め切り人数(10名) 締め切り日2月19日(日)
申し込み先 杉山隆康 携帯 090-5341-1169 FAX 0466―47―2130 メールアド takayasusugi@gmail.com ◆ 2月25日(日)第1回請戸テントひろば学ぶ会 -処理した汚染水の海洋投棄問題を考えるー
海水分析の体験をふまえて
時間:13時30分~16時
会場 双葉町産業交流センター 1階会議室
講師 山川剛史(東京新聞編集委員 原発や再生エネなどの担当)
問い合わせ先 080-5565-3199(吉沢)
090―9424―7478(黒田)
090―5341-1169(杉山)
◆2月26日(月) 大間原発差し止め裁判第31回口頭弁論
15時00分~口頭弁論 井戸弁護士出席
終了後16時30分~ 裁判進捗と講演会 参院議員会館101号室
◆3月11日(月)に経産省前集会(14時~16時)
「能登半島地震と志賀原発」の報告を中心に
の3・11集会は1月1日に発生した能登半島地震と志賀原発の状況と報告を中心に行います。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5200:240212〕
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