“春風のようなお手振り”って何なの?
- 2024年 4月 17日
- 評論・紹介・意見
- 内野光子
宮内庁は昨年度から、「広報室」を新設、4月1日からは、インスタグラムをスタートさせた。皇室への関心を高めようと必死といってもよい。
昨年から今年にかけて、天皇夫妻、秋篠宮夫妻の外国訪問はじめ、佳子さん、愛子さん、悠仁さん情報の発信が活発になり、それを右から左に流すメディアは、横並びである。
一時は秋篠宮家の佳子さん情報が目立ったが、今は、愛子さんにシフトしているようである。今年一月以降の愛子さんに触れた記事を拾ってみたい。正月の一般参賀は、能登半島地震のため中止となった。「歌会始」は、学業優先のため欠席していたが、大学卒業以降は、急増し、一人での行動も増えた。現段階では「公務」は皆無だし、「公的行為」にもなり得ず、ほとんどが私的行為である。広報室は、これでもか、これでもかと発信し続けている。それを報じる記事は、愛子さんの服装や笑顔に触れる横並びには違いないのだが、文面には若干の違いがある。なかには、あまりにも情感たっぷりの、思い入れの著しい記事、例えば、下記にあげたような、朝日新聞系列の「AERA dot.」(朝日新聞出版)の「堂々たる品格」「春風のような初々しいお手振り」「格式高い三つ紋の本振袖と凛とした紺袴で花のような美しさ」とまでの手放しの「称賛」となると読者の方が気恥ずかしくもなる。こんな情報が拡散していくのを見過ごしてしまっていいのだろうか。
<今年の1月から4月までの愛子さんの動向>
1月1日 新年祝賀の儀に参加後、一家で上皇夫妻に挨拶、女性皇族のティアラ着用復活
1月11日 「講書始」初めて出席
1月17日 一家阪神大震災への黙祷
2月6日 一家で能登半島地震の救助活動や復旧状況の説明を聞く
2月9日 ケニア大統領夫妻との昼食会デビュー、スワヒリ語で挨拶
「堂々たる品格」AERA dot. (太田裕子)
2月23日 天皇誕生日お手振り「春風のような初々しい」AERA dot.(永井貴子)
3月9日 一家で日赤による能登半島地震被害地の支援活動の説明を聞く
3月11日 一家で東日本大震災への黙祷
3月20日 学習院大学卒業式
「格式高い三つ紋の本振袖と凛とした紺袴で花のような美しさ」
「春風のようなほほ笑み」AERA dot。(永井貴子)
3月26日・27日 単独で伊勢神宮、神武天皇陵参拝(大学卒業報告)
「本物の笑顔」AERA dot.(太田裕子)
4月1日 日赤入社(嘱託職員、青少年・ボランテイア課)
4月10日 明治神宮初参拝(昭憲皇太后没後110年祭)
「オフホワイトのロングドレスに帽子姿で」FNNニュース
「まばゆく映えるロングドレス姿」AANnews
4月11日 大学卒業・就職報告のため上皇夫妻を訪問
4月14日 単独で雅楽鑑賞
「めがね取り出し熱心に鑑賞」 朝日新聞デジタル(中田絢子)
<関連過去記事>
女性皇族は皇室の広告塔?生き残りをはかる天皇制!(2023年12月18日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2023/12/post-cfe584.html
蕾のまま終わるかと思いきや、今年は一気に咲き出した、気まぐれツバキ
初出:「内野光子のブログ」2024.4.16より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2024/04/post-e82fa0.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion13666:240417〕
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