避難者追出し裁判の福島県の強制執行問題
- 2024年 4月 24日
- 評論・紹介・意見
- 柳原敏夫福島の強制執行避難者追い出し裁判
最初に、お願いしましたオンライン署名や「強制執行の停止に必要な担保金のクラファンに賛同人」の件でご協力、ありがとうございました。
https://seoul-tokyoolympic.blogspot.com/2024/03/blog-post_22.html
福島県の強制執行の申立に対し、私たちは強制執行停止の申立を2回やったのですが、いずれも仙台高裁が却下(仙台高裁は自分が下した判決が覆る可能性があることを断じて認めるわけにはいかず、その結果、意地になって、私たちの執行停止の申立を却下したものと思われます)。
この却下決定に対しては、法律で最高裁へ抗告が認められておらず、仙台高裁の却下が確定してしまいました。
他方で、最悪の事態に備えて、当の避難者の方にみずから引越先を探す算段を実行してもらい、引越シーズンの中、強制執行の前日7日ギリギリに引越し作業が確保でき、6日に国家公務員宿舎の管理人に「明日、引越をする」旨を通告しました。
その結果、管理人から福島県にその日のうちに連絡が行ったはずで、私は、福島県も内心は、弱い者いじめしていることがミエミエの強制執行なんかしたくないはずだから、8日の強制執行は中止になるだろうと思ってました。
しかし、私の想定は外れ、いざ8日には、福島県は、メディアが取材する中を、物々しく強制執行を実行しました(その詳細を報道した朝日の記事を添付します)。
TUFテレビユー福島ニュース
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tuf/1102514?display=1&mwplay=1
私からみて、おそらく行政権力の中で何かがぶち切れてしまい、その結果、冷静さを失い、政治権力の本質(有無を言わせず命令に従わせる)がモロに出たんだと思います。思うに、そのぶち切れは、私たちの側で国際人権法に基いて人権の尊重を訴え続けてきたからで、彼等はついにそれに耐え切れなくなったんだと思いました。我々の抵抗に対して、我慢の限界に達した権力はその本性をあらわにして再反撃に出たのだ、と。
そして、これに対する私たちの再度の抵抗が、その10日後に提出した上告理由書です。
権力の暴走に対して、改めて、世界の良識に立ち返って彼等のやったことを裁くことを意を尽くして論証しようとした以下の書面です。
国際人権法専門の清水奈名子宇都宮大教授も意見書(2)を寄せて頂き、上告理由書に説得力が増しました。
今後は、暗黒社会に向かおうとする権力の暴走とそれにあくまでも抗い続ける私たちの人権擁護の取り組みが、311後の日本社会の方向性を決める重要な取組みの1つであることを、一人でも多くの市民に分かって貰えるように、訴える積りです。
引き続き、どうぞ、よろしくお願いします。
一昨日、避難者追出し裁判の総決算の書面(上告理由書等)を最高裁判所宛に提出(24.4.20)
https://seoul-tokyoolympic.blogspot.com/2024/04/24418.html
4月17日提出の、避難者追出し裁判の上告理由書に添付の清水奈名子宇都宮大教授の意見書(2)(24.4.21)
〔opinion13678:240424〕
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