元駐スイス大使・村田光平氏によるコメント:能登半島地震後の原子力政策について
- 2024年 5月 23日
- 時代をみる
- グローガー理恵村田光平能登半島地震後の原子力政策
- 原発はその所在国に向けられた原爆であることがウクライナのザボリ―ジャ原発に加
- 日本における原発の安全については総理大臣を含め責任の所在が不明のまま放置され
- 福島原発事故の教訓は十分生かされておりません。東京五輪は放射能の恐ろしさを軽
- 原発事故の再発が深刻に憂慮されます。稼働中の基準地震動は600ガルから100
- 能登半島地震は改めて再稼働が不道徳・無責任であることを想起させます。原発回帰
- 人間の力に限界があることから、地球と人間を守ってきた「天地の摂理」に全てを委
気象庁 CC 表示 4.0 地震観測地点の震度を示した気象庁震度データベースの地図(能登半島付近の拡大。一番右の × 印が本震の震源で、他の 2 つは本震と震度を分離できない前震の震源。作成 : 2024 年 2 月 28 日
「核廃絶と脱原発こそ日本の歴史的使命です」と訴え、長年の間、反核のためにご尽力なさってきた元駐スイス大使の村田光平氏が「能登半島地震後の原子力政策」について示唆に富んだ所感を述べていらっしゃいますので、それをご紹介させて頂きます:
能登半島地震後の原子力政策:令和6年5月14日
村田光平(元駐スイス大使)
皆様
このたびの能登半島地震が今後の日本の原子力政策に及ぼす影響に関する所感をお届けいたします。
これまでも度重ねて示されてきておりますが、原子力に関しては専門家の知見よりは市民社会の直観の方が信頼できることが、能登地震の震源地近くに建設予定だった珠洲原発を2003年に阻止した市民運動が決定的に立証いたしました。このため悲惨な結末が回避されたことに日本国民は関係者の皆様に心から感謝しております。
能登半島地震は我が国の原子力政策に下記の諸点を踏まえて根底から見直しを行うことを迫るに至っております。
えられている軍事攻撃により立証されております。平和外交の重要性が改めて痛感されます。
ております。原子力委員会もその責任を負わないことを明言しております。
驚くべき無責任体制が放置されているのが現状です。
これは許されることではありません。
視させることに利用されたことすら指摘されております。このような動きに対処するためには、脱原発を核廃絶の前提条件とすることが望まれます。これにより両市民運動に傾注されている膨大なエネルギーの合体が可能となります。
0ガル程度で、能登半島地震では最大で2828ガルが観測されております。
これまでも度重ねて基準地震動が低すぎることが指摘されてきましたが、旧態依然です。南海トラフ地震の接近を前になすすべがないのが現状です。
政策、そしてこれを支えるGX政策は当然修正が求められます。
ねることとしたいと考えております。
(了)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5251:240523〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。