SJJA& WPO【西サハラ最新情報】591 ドサクサ紛れに蔓延る悪
- 2024年 7月 27日
- 時代をみる
- トランプネタニヤフハリス平田伊都子西サハラ
もしトラがほんトラになる?!、、 トランプがアメリカ大統領に返り咲いたら、困る人がたくさんいます。 あなたは、どうですか?
ガザ戦争犯罪人ネタニヤフは、23日にバイデン米大統領と会談し、24日にはアメリカの上下両院合同会議で演説し、26日にトランプ前大統領と会談する予定でした。
が、バイデン大統領が、突然、大統領選撤退を言い出したので、予定が狂ってしまいました。 フランスはパリ五輪に向け、踊り子さんや空港労組の皆さんがストライキを予告しています、、世の中、ドサクサが続発中です!
① トランプの負けを願う人たち、勝ちを願う人たち:
UNRWA,国連パレスチナ難民救済事業機関は、トランプ大統領候補が負けて欲しいと、切に願っている。トランプが米大統領になった2016年、公約通りUNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関への拠出金を半分に削った。イスラエル・シオニストに吹き込まれて、トランプはガザを実行支配するハマスを、<悪>だと信じ込んでいる。そして、トランプはハマスに、「俺が大統領就任式を迎える前に、人質全員を釈放しておけヨ!さもないと、とんでもない目にあわせるぞ!!」と、威嚇した。UNRWA国連パレスチナ難民救済事業機関の存続を願うグテーレス国連事務総長も、トランプの負けを願っているのでは?
国連定例記者会見で米大統領選に対する見解を聞かれた報道官は、例によって、「加盟国個々の選挙に国連は拘わらない」と、答えた。「ネタニヤフは訪米中だが、事務総長は会うつもりか?」という問いに「聞いてない。彼がニューヨークに来るかどうかもわからない」と、返事をした。
国連安保理決議第2735号が明記した6週間の停戦交渉期限は7月22日の筈だ。国連安保理決議を無視し、ICJ国際司法裁判所の停戦勧告にも従わないイスラエル首相ネタニヤフがアメリカにいるのに、国連のチーフ・グテーレスは全く接触しようとしない、あるいは、接触できないので、グテーレスは、逃げ回っているのだろうか?ネタニヤフに逮捕状を出そうとしているICC国際刑事裁判所も国連の傘下にあるのに、なぜ、チーフは自らガザ戦争停戦に向けて動こうとしないのか??、、そんな記者団の不満と不信感を鎮めるため、7月25日に事務総長お出ましの記者会見を開いた。が、テーマは「熱さとの闘い」で、例によって気候変動へのシフトを試みた。トランプは気候変動にも、国連にも協力しない。グテーレスはトランプの負けを願っているに違いない。
そして、グテーレス国連事務総長は、パリ五輪開会式に出かけた。
西サハラ難民の人々は、トランプと聞くと娘婿クシュナーを、西サハラの植民地支配者モロッコ国王を、即座に、連想する。2019年、西サハラを勝手に売りさばいたのが、この連中だったからだ。おかげで、西サハラはグテーレス国連事務総長の狡さも手伝って、アフリカ最後の植民地のままだ。西サハラ難民はトランプの負けを心から願っている。
トランプの勝ちを心からねがっているのは、モロッコ国王ムハンマド六世だ。やれトランプが耳にピアス(穴あけ)をした、やれトランプが共和党大統領候補になった、と、事あるごとにトランプに宛てて書簡を送っている。
ユダヤ人の娘婿クシュナー一家とネタニヤフ一家は親戚付き合いの大仲良しだし、ネタニヤフを愛称ビビで呼ぶトランプとも関係良好、、トランプとビビは、7月26日にフロリダのトランプ邸マー・ア・ラゴで会談した。ネタニヤフがトランプの勝ちを願っているのは、間違いない。
② <もしハリ>?:
ジョー・バイデン大統領は7月24日夜、ホワイトハウスから国民に向けて、11分間のテレビ演説を行った。「大統領としての自分のこれまでの業績や、世界における自分の指導力とアメリカの未来に対する自分のビジョンは、いずれも私が2期目を目指すにふさわしい材料だった」と、自己宣伝をしつつ、「しかし、今は、新しくフレッシュな声が役にたつ時だ」と、次世代へのバトンタッチを語った。そして、カマラ・ハリス副大統領を、「彼女は経験豊かでタフで有能だ。私にとって素晴らしいパートナーで、この国のリーダーだ」と、持ち上げた。「私は自分の心と魂をこの国にささげてきた。ほかの大勢の人と同じように」と、自画自賛で短い演説を終えた。
「アイルランドのシオニスト」と、ネタニヤフ・シオニストは去り行くバイデン現大統領を演説の中で呼び、「40年来の知人だ」とも語った。ネタニヤフは7月25日、カマㇻ・ハリス副大統領とバイデン大統領に、別々で会談した。当初、ガザ戦争を煽っていた二人だが、今は、ネタニヤフ・シオニストに直接、停戦を求めた。
民主党大統領候補となったカマラ・ハリスは7月24日、ウィスコンシンでの初選挙集会で、「本選は、元検事(ハリス)VS 重罪犯(トランプ)で闘う」と気勢を上げた。
民主党大統領候補カマル・ハリスは1964年10月20日にカリフォルニアで、ジャマイカ出身のアフリカ系アメリカ人の父とインド系アメリカ人の母の間に生まれた。カマラが7歳の時に父母が離婚し母に育てられた。カマラはハワード大学とカリフォルニア大学を卒業後、サンフランシスコ地方検事、カリフォルニア司法長官を経て、アメリカ副大統領を務めている。2014年、ユダヤ系白人弁護士ダグ・エムホフと結婚した。
TIME誌2024年8月5日号の表紙、右に去り行くバイデン米大統領、
左にカマラ・ハリス民主党大統領候補
③ どっちに転んでも、、金を出せと凄むネタニヤフ、続くゼレンスキー:
7月24日、ネタニヤフ。イスラエル首相は、何千人もの<戦争犯罪人>という怒号にに包まれたアメリカ議事堂内で、共和党上下両院議員の喝采を受けてガザ戦争の正当性を力説した。ペロシ―下院議員を始め、39人の民主党議員が欠席した。ただ一人のパレスチナ人下院議員ラシダ・トライブは<戦争犯罪人>の小さなプラカードを掲げ、周りの議員たちと一緒に、アメリカ議会のおもてなし儀式<スタンデイングオベーション>に付き合わなかった。
「我々(イスラエル)の敵はあなた方(アメリカ)の敵だ」「我々の戦いはあなた方の戦いであり、我々の勝利はあなた方の勝利です」と、畳み込んで、シオニスト・ネタニヤフはアメリカに援助をせびった。ドナルド・トランプがホワイトハウスに戻ることができると意識していたネタニヤフ・シオニストは、「アメリカ大使館をエルサレムに移し、イスラエルが1967年にシリアから征服した領土であるゴラン高原に対するイスラエルの主権を認めたこと」に対して、前大統領に感謝した。
最大スポンサー・バイデンを失ったゼレンスキーは、トランプに会談を申し込んでいるのだが? ?
20年以上も前から、ネタニヤフは<アブラハム同盟>と称する、国連の息がかからない、イスラエル中心の新中東和平構想を提唱してきたそうだ。その構想をソックリ継承したトランプ娘婿でユダヤ人のクシュナーは、2019年12月10日、モロッコ国王との間で、<モロッコの西サハラ領有権承認>と<モロッコとイスラエルの国交正常化>を交換取引した。勿論、国連にも西サハラにも報せなかった。しかし、ネタニヤフは演説の中で国交正常化をしたEAUアラブ首長国連邦には謝意を表したが、モロッコには言及しなかった。
一方、APS(アルジェリア国営通信)が、「7月25日のパリ五輪前夜、モロッコの西サハラ自治計画を支持するとフランス政府が発表した。唐突で、タイミングの悪い、逆効果の決定に対し、アルジェリア政府は断固、反対する」と、強く非難した。
正式な首相も内閣も定まらないフランスは、障害だらけのオリンピックに突入した。
狡いフランスは、このドサクサに紛れて、フランス自治州にに反対するニューカレドニア住民を騙そうとしている。その延長で、モロッコからせっつかれている<西サハラのモロッコ自治州案承認>に、ゴーサインを出したようだ。モロッコからテロ予告を受けた可能性も否定できない。ドサクサを、悪は見逃さないようです。
7月30日のムハンマ六世モロッコ国王陛下の即位記念日に向けて、モロッコ王室は<サハラ自治州イニシャティブ(モロッコ占領地・西サハラのモロッコ化)>を讃える発言を収集しています。
「ムハンマド6世国王陛下は、王位に就いて以来、大陸および世界規模で<近代的で尊敬される偉大な国>を築いてこられた」(コートジボワール元外務大臣アリー・クリバリ
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、
定価:本体1,800円+税、
発行人:松田健二、
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo
「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2024年7月27日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5302:240727〕
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