経産省前脱原発テント座り込み日誌8月1日版
- 2024年 8月 5日
- 時代をみる
- 木村 雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2024年8月01日は、座り込み4,6709日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ やはり暑い、そういって凌ぐしかないが 7月26日(金)
今日も暑い。気温は測っていないけど、37℃前後はありそうだ。座り込みに参加するメンバーも体調を崩している人が多い。Waさんも?aさんもSaさんも、皆、体調不良だという。今日は第3金曜日なので官邸前行動がある日だ。そのため折りたたみ椅子を運ぶ台車は1台となる。台車いっぱいにグッツを積み込んで、経産省前に向かう。正門前につき、セッティングを開始する。いつもは5人で作業をするのだが、今日はYaさんと二人で開始する。強い日差しで頭がもうろうとする。少し、作業が中断する。ふらふらしてきたのだ。慌てて水筒の水を飲む。しかし、頭や手のふらつきは止まらない。
いすに座ってしばらく休む。丁度着ていたシャツのポケットに、もらった飴が入っていたので、それを舐めて様子を見てみた。しばらくじっとしていたら、落ち着いてきた。さっきのふらふらは何だったのだろうか?
もしかしたら、熱中症の前兆だったのかもしれない。まあ、無理をしないで、のんびりと座り込みをしていこうと思った。その後は、木陰に入って、おとなしくしていた。セッティングが完了したので、静かに座り込んだ。今日は、誰も来ないのかな? と思っていたら、サンケン太郎さんがやってきた。久しぶりに彼を見て、少し、元気が出てきた。彼も日東電工に対する抗議行動や川口の反ヘイトの行動や埼玉での活動で忙しく活動しているようだ。 (S・S)
◎敦賀2号「不合格」とエネルギー基本計画「意見箱」 7月26日(金)
猛暑の中、座込みながら、原子力規制委員会の敦賀2号の審査会合を覗くと日本原電が苦しい答弁。チャリで通りがかった原発肯定者と議論、原発が安定供給源と思い込んでいるので詳しく話し、リーフレット類を渡した、理解してくれたかな。
17時から抗議行動を開始。いつもの脱原発コールのあと、敦賀2号の審査に対応して水曜昼に抗議行動を実施し、本日も昼に抗議行動、そして、今、審査中と報告。
三上さんが、世界の動きを分析し、根本的には自由の問題、自由に対する国家主義的な動きとらえ、ガザ殺戮に反対する学生が抑圧されている、日本でも自由が抑圧されている、経産省前の抗議集会の継続が大事、頑張っていこう。
K.Mから、ガザ虐殺を続けているネタニヤフが米国議会で演説し、共和党議員から拍手を浴びたことが余りにショッキング、絶望を感じた。資源エネルギー庁が第7次エネルギー基本計画を策定中でいつもの不当な委員ばかりの議論が続いている中で「意見箱」への意見提出を呼びかけ。
守屋さんが、川内原発設置変更許可処分取消訴訟で、火山の破局的噴火の予知と、原子炉を停止し核燃料を搬出することとについての規制庁担当のトンデモ発言を非難し、「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。
白倉さんが、この暑い夏も東電管内は原発ゼロで過ごせている、汚染水を止めよう、イチエフから230km離れていても除染問題があった、東海第二から100km近く、地殻変動があってできた日本列島には原発はいらない。食料自給率が悪い、肥料も輸入している、日本は戦争する前に滅びてしまうのでは? 原発を止めて、食料自給率を上げ、戦争をせず、日常の生活を維持しよう。
佐藤さんが、この暑い夏も冷房無しで過ごしている、下北半島が核のゴミのたまり場にされようとしている、六ケ所再処理施設や中間貯蔵施設に。原発の再稼動を止めるしかない。安斎育郎さんの文を紹介し、ブッチャの虐殺はウクライナがやった、駅の襲撃やザボリージャ原発攻撃もロシア軍がやった訳ではない。
K.Mから、私たちの眼が問われている、戦後の大戦争を米国が始めた。
火炎瓶鉄さんが、マスメディアの信頼性が話題になったが、原発では明かな嘘が多い、東電管内で原発ゼロなのに猛暑で節電呼びかけ無し…と訴え、「経済産業破壊省、東電の原発再稼動反対、原子力は滅びの道だ、答はひとつ脱原発、核廃絶、…」コール。
奥内さんが、「あんぽなしニュース」(やまなし)から次の文を紹介
<雨リカにも負けず中国にも負けずロシアにも南北朝鮮にも負けぬ、丈夫な軍隊を持ち、欲は深く、決して歴史を顧みず、いつも声高に愛国を謳う、命の危機や貧困には自己責任と言い、原発事故は想定外と言い、皆にデクノボー〇〇ヤメローと叫ばれ、誉められもせず、もっぱら苦にされ、そういう政府の国民に私はなりたくない! 字余り>。
通りがかった阪上さんが、敦賀2号の審査会合で「不適合」が出たと報告。
乱さんが、何も考えない人が、原発が無いと困ると考え、沖縄に基地が要ると思い込む、日本はすべての面で崩壊しつつある、私たちの責任は非常に重い、歴史的転換点に頑張ろう。最後に「脱原発、再稼動反対、老朽原発動かすな、核のゴミ増やすな、敦賀2号廃炉だ、命を守れ、…」のコールで終了。 私は片付け後に原発いらない金曜行動に参加。 (K.M)
◎ 目を凝らして世界の動きを見よ 7月27日(土)
・はしゃいでいる場合ではない
ハリス副大統領が上院で行われたネタニエフ首相の演説を欠席した。一方で「ハマスは残忍なテロ組織だ。イスラエルは自国を防衛する権利がある」と発言した。ではパレスチナ自治区の人びとは昨年10月のハマスの民間人殺戮に対する連帯責任として懲罰を受けているのか。だとしたらそれは国際法違反だ。
「法と自由の支配がある国に暮らしたいか、混乱と恐怖、憎悪の国に暮らしたいか」とも言った。占領下や完全な封鎖(これらも国際法違反)にある人びとにも聞いてみるとよい。
ハリス副大統領は法律家を志し、地方検事を勤めたこともあるが、国際法を遵守する意志はあるのか。それとも二重基準か。実のところ、私は幻想をひとかけらも持っていない。 (O・O)
◎ 12時より脱原発青空テント川柳句会を開催 7月28日 (日)
気温が36℃を超える非常に暑い日でしたが、乱さん差し入れの”原発は無しに”梨シャーベットをいただきながら、暑さに耐えました。私自身はあまりに高い気温と地面からの照り返しに耐えかねて熱中症になりかけたため、ビルの中の喫茶店に一時退避してしまいました。
川柳句会参加者は7名。選者は乱鬼龍氏、席題は「ニセモノ」、「本気」14時45分、投句締め切り、14時55分より入選者の発表、披講となりました。
選者により入選句が読み上げられ、入選者へ乱さん、海の民さん提供の”活動のノリを良くしよう!”おかずのり、”身を削ってガンバロウ”削り節、土用丑の日にちなんで蒲焼さん太郎、”原発は未完の技術”みかんの缶詰、”原発はイカん!”いかの缶詰などが手渡されました。
入選句は以下の通りです。
「ニセモノ」の特選
・ニセモノは 歴史の審判 絶えられず - 海の民
「ニセモノ」の秀句
・ニセモノが 勲章下げて いばってる - 原子力ガリレオ
・小池都政 壊す街こそ 世界一 - ふ64
・ニセモノの 収支書出すの お手のもの - 水蓮仏
・地震国 原発事故は おこらない - 三里塚
・世界中 ニセモノばかり エラクなり - 芒野
「本気」の特選
・規制委が 初の廃炉を 突きつけた - 芒野
「本気」の秀句
・本物の 報道したの いつだっけ - 水蓮仏
・原発の 安全審査 本気出せ - 原子力ガリレオ
・イスラエル いつまで続く ガザ殺し - 三里塚
・軍拡の 本気が戦争 本当に - ふ64
・満を持し 本気の精査で 不適合 - 海の民
次回の脱原発青空テントひろば川柳句会は、8月18日(日)12時より開催いたします。是非ご参加ください。まだまだ猛暑が続くようですので、座り込み参加の皆様におかれましては、体調にご注意ください。 (S.E.)
◎ 氷水が、すぐにたりなくなってしまう 7月29日(月)
きょうの天気予報は気温40℃とのこと。気を引き締めて氷水を用意した。相棒のSさんとの2人だから3㍑で大丈夫だろうと思っていたが、これが誤算だった。
予想以上の暑さなので、のぼり旗のセッティングは、涼しいプラタナスの木陰で。それでも氷水は、1杯では足りず、2杯ずつ飲まないと飲んだ気がしなかった。その後も同じペースで飲んでいったら、1時間後には半分になっていた。次回から4㍑にすることにした。
人通りも少なめなので、アピールは反原発ソングに任せて、人間はパラソルの下で休憩した。相棒のSaさんも我慢できなくなると、地下鉄に降りてリフレッシュすることを覚えたようで、何とか座り込んでいるので、安心した。きょうの午後は、週刊実話裁判があるとのことで、午後1時半過ぎに、乱さんがアイスの差入れを持って来てくれた。少し溶けてシャキシャキしてから美味しく頂いた。この裁判で弁護人を務めている一瀬弁護士も寄ってくれた。成田第3滑走路に反対して裁判をやっている地元の人々の話しを伺った。夜の騒音対策で争っているとのことだった。人権の問題なので頑張って貰いたいと思った。
きょうの蒸し暑さは、湿度が高いことから来ていた。経産省前に来た時は、気温36℃、湿度40%、暑い割には気温はそれほどでもないと思った。午後3時過ぎに見たときは、気温40℃、湿度40%。晴れているのに、湿度は高いままであった。木陰で休んで氷水を飲んで、熱中症を防ぎましょう。 (保)
◎ 雨がちらつく中で、祈祷会は無事行われた 7月30日(火)
この日、空には雲が多くて雨が降りそうな様子。午前11時過ぎに事務所に着いて、3人で出かける用意をして、経産省前に12時に座り込む。
午後1時半過ぎに47士の日本祈祷団の方がやってきて、祈祷会の準備を始める。2時過ぎに雨が降り始めたが、直ぐに止んで涼しくなった。そして、3時近くに祈祷団の唱題が始まると、再度の雨が降り始めたが、先ほどと同様に10分程度で止んだ。こうして、この日も、祈祷団と一緒に311東日本大震災以降における原発事故とその関連での犠牲者を悼み、これからの地震、津波、原発事故による犠牲を繰り返さないようにと、経産省前での座り込みの継続を決意した。(EO)
◎ 広島と長崎の違いはどこから来たのか 7月31日(水)
暑い。温度計では40℃、湿度も40%。経産省のガードマンのところには、ミスト扇風機が置いてあって、彼らはそれに当たっているが、ミストを浴びていると服が湿ってしまうので、とガードマンさんは言っていた。
男性の老人が木陰に置いた椅子で休んでいく。保っちゃんは冷たい水をだす。時々座り込みに来るMさんが寄る。遅番のWさんが早く来られた。若い女性が、バナーの写真をとったりしたので、Wさんがニュースなどを渡して、少し説明した。2011年からずっとやっていることに驚いていたそうだ。
今日で7月も終り。8.6ヒロシマの「平和祈念式典」にイスラエルを招待して、バレスチナは呼ばない松井広島市長と岸田。東京新聞の「こちら特報部」にも取り上げられていた。長崎はイスラエルを呼ばないことを市として決めたようだ。私は8.6ヒロシマでの抗議行動に参加する。(T・I)
◎ 敦賀2号機の不適格は自明ではないか 8月1日(木)
Inさん、Yoさんと3人で設営。3人で昨日の原子力規制委員会の感想などを話し合う。私(M.U)は直接傍聴、Inさんはオンライン中継で観ていた。注目の敦賀原発2号機の件では、不適合の最終決定が先送りされた。敦賀2号機の件は2番目の議題となっており、報道関係者が20人位詰めかけて固唾を飲んで見守っているにもかかわらず、予定されていた会議時間の終了10分前になってようやく審議を始めた。その様子を見て、規制委はこの件を国民に極力「知らせたくない」と思っているのだな、と私は思った。
13:40 通りかかった男女2人連れのうちの女性が「頑張ってくださいね」と声をかけて下さった。聞くと、今日は、今、策定中のエネルギー基本計画に対して脱原発の立場から申入れに来たという、佐賀県鳥栖市で市会議員をされている方だった。信号待ちの間、座っていただいて一緒に写真を撮り、「今後もお互いがんばりましょう」と言って見送った。14:30 頃、Okさん参加。続いて後半担当のSuさん、Taさんが到着したのでバトンタッチした。 (M.U)
=====添付資料=====
・原発週報2024.7.24~7.30 編集:漆原牧久
=========デモ、集会==========
◆8月7日(水) 原子力規制委員会抗議 午後12時から
◆8月7日(水) 日本原電前抗議行動 17時~18時
◆8月7日(水) 東電本店前抗議行動 18時45分~19時45分
◆8月9日(金) 17時~18時 経産省前抗議集会(毎週)
経産省前テントひろば経産省正門 ◎経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月 ~木)、13~17時(金) 土・日・休日:12~15時
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5311:240805〕
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