経産省前脱原発テント座り込み日誌8月8日版
- 2024年 8月 12日
- 時代をみる
- 木村 雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2024年8月08日は、座り込み4,716日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ 力を合わせて使用済核燃料の青森RFSへの搬入を止めよう 8月2日(金)
ひとしきりのコールのあと、今週を振り返り、7月29日月曜夕刻に青森県知事の核燃料受入容認記者会見、火曜に核燃料輸送の院内ヒアリング集会、水曜に原子力規制委員会が敦賀2号「不合格」を全会一致で確認、金曜に日本原電トップと原子力規制委員会との意見交換があったが、状況変化なしを報告。
守屋さんが、原爆の使用が国際法違反、「虎に翼」は良い、私たちはもっと学んでもっと深く考え、そして平和のために安全のために市民の豊かな暮らしのために何をしなければならないか考えていきましょう。
K.Mが、今日たまたま観た「虎に翼」も敗戦が分かっていたのに止められなかった人と戦争被害の白黒写真で非常に良かったが、侵略国家日本の加害への反省が出てこなかった。
奥内さんが、映像記録DVD「鎌田慧さんと歩く下北半島」を紹介した。小出裕章さんの推薦文<原子力マフィアは原発は科学の粋を集めた機械で決して大きな事故は起こさないと嘘をついた。でも、本心では万が一の事故が怖かった彼らは原発を都会から遠ざけた。そして2011年3月11日、東京電力福島第一原子力発電所が破局的な事故を起こした。原子力マフィアは「想定外」だったと言って誰一人として責任を取らない。…>も紹介。
白倉さんが、太陽光発電を活発にして早く脱原発のクリーンな社会を目指したい、原子力災害の避難計画を追求し行政と一緒になって作っていく、行政に私たちの思いが伝わる。但し、原発があるから避難計画が必要なことも問題。
平岡さんが、電力をあまり使用しようとしない使わない社会に作り変えることも必要、リニアはものすごい電力を使う、国民の豊かさとは関係なく無駄な経済成長を求めている、貧しい地域に金をぶら下げれば経済産業省の言うことを聞くというような構造が原発を作り始めた時から今迄も続いている。
守屋さんが、「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。
サンケン太郎さんが、川口でのヘイトスピーチ批判。K.Mから、資源エネルギー庁の担当がND(検出限界以下)がゼロでは無いことを認めた。
青森市議会議員小熊ひとみさんが、今、柏崎狩輪原発からの使用済み活燃料の搬入問題で青森は正念場、宮下青森県知事(元国交省、前むつ市長)が進める安全協定(RFSとむつ市と青森県)に反対、燃料を運ぶキャスクが中古品。青森、新潟、東京全体でこの動き止めていきましょう。
三上さんが、権力に対して申立や闘いを継続持続することが大事、山本義隆の「核燃料サイクルという迷宮」のインタビュー記事を紹介。
最後に<ガザー虐殺をやめろ、裏金問題追及、脱原発、経産省は嘘をつくな、原発は安全ではない、原発は安くはない!、原発はなくても電気は足りている、原発がなくても電気は余っている、原発はクリーンではない、原発はグリーンではない! 脱原発!
再稼働反対>と皆で唱和して終わる。 (K.M)
◎ 法をつくる議員が法を守らない、だけど口では法の支配と 8月3日(土)
・自衛が最優先なので停戦する気はない
レバノンの首都ベイル-トを空爆し要人暗殺、イランの首都テヘランでの停戦交渉相手の要人を暗殺。辞書によれば、テロとはテロリズム、あるいはテロリストの略である。テロリズムとは政治上の主張や立場の違う相手を暴力や暗殺などの手段によって倒そうとする主義、または行為をいう。テロリストとは暴力や暗殺によって、政治上の目的を実現しようとする人。テロという言葉はレッテル貼りにも使われる。批判する、抗議する、納得できないことに従わない、理不尽な行為に屈伏しない、そのような人やその行為に対して向けられる。原発に反対するのもテロと言われかねない。テロとは言っていないが、原発に反対するから電力不足になり、熱中症で大勢亡くなったと宣うのがいた。
・気になった記事
8月2日(金)の東京新聞に「アラブ諸国に囲まれるイスラエルは1948の建国以来、自国防衛を最優先課題としてきた」という記事があった。別に囲んだ訳ではなくイスラエルが力ずくで住民を追放し占領しただけ。肉はナイフを包囲しない。ナイフが肉を切るのだ。テオド-ル・ヘルツルというシオニストが19世紀後半に語ったことのひとつを要約すると「もしパレスチナを与えられたならば、アジアに対する防壁の一部を作り、野蛮に対する文化の前哨の任務を果たすであろう」
・いつまでも、どこまでも、あくまでも
改正政治資金規制法(規制をすり抜けるウラ技法案)を成立させて国民には「解決しました感」の印象付けを目論み、裏金づくりも温存した。政治不信もやがて沈静化し、総裁選も衆院選もなんとか、なるかな?
なると思うのは素人の赤坂・青山・六本木。そうは問屋は馬喰町。何しろ記憶にふたをしようにも次々と犯罪のおかわりが登場する「わんこ蕎麦」自民党直営店。忘れようにも覚えきれない。地元選挙区で小学生に南極の氷を配った防衛副大臣まで登場した。
法を作る議員が法を守らないことが常態化している。法を犯す、法の網の目をくぐる、悪法をつくる。これが自民党の政治。
政治に金がかからず派閥もなければ法を守るというのか?大前提は法を守ることだ。メディアは「政治と金」とか「金権腐敗体質」といった言葉を使うが、竹光で峰打ちしているようで歯痒い。肩こりには効きそうだが。 (O・O)
◎ 暑さから身を守りつつ座り込み 8月5日(月)
きょうも朝から暑かった。地下鉄・バスの冷房で体を休められるのが救い。途中の業務スーパーで買った2キロのかき氷を持って事務所に何とかたどり着く。
エアコンのスイッチを入れると同時にポットにかき氷と浄水を入れて氷水を2杯飲んで一息つく。
おにぎりを食べながら相棒のSaさんを待つ。時間になっても来ないので、座り込みグッズの搬出を始めていたら「遅くなってごめん」と言ってやってきた。かなり疲れている様子。事務所で一休みしてから経産省前に出かけた。氷水を飲みながらバナーとのぼり旗をセッティングして、すぐさまパラソルに逃げ込んだ。アピールは反原発ソングにお任せ。一息ついて温湿度計を見たら気温38℃、湿度35%。風は吹いているが、暑く感じる。汗かきの私は蒸し暑さが苦手なので、特にそう感じるのかもしれない。
午後1時過ぎ、この炎天下では人通りも少ない。パラソルの下にいたSaさんがいない。地下鉄に避難したがことあるので見逃したのでしょう。私は木陰で氷水を飲みながら、体を休める。2時過ぎに東欧旅行から帰って来た岩田さんが手押し車を押しながらやってきました。Saさん相手に終わりまで土産話しを披露されていました。いつも「俺の話を誰も聞いてくれない」とこぼしていたので、きょうはSaさん相手に大いに話が出来たので、良かったのではないか。聞いていたSaさんは疲れたでしょうが。
きょうはオンラインで「女川原発」についての学習会があるので、防衛省抗議集会は欠席しました。ユーチューブ配信があるので見逃した人はそちらでどうぞ。 (保)
◎ 原爆と原発は同じもの、この認識を 8月6日(火)
今日は晴れ、風も強くなく、座り込みには適した天候だった。座り込みは7~8名、後片づけも何人かでやり、一時期のように一人になることはなかった。経産省前テント座り込みも、9月には13年にもなる。13年ともなると、参加者各人にとって、大変な時間だ。それを数十名の人々で担ってきた。担ってきた人々にとっても大きな課題を背負ってきた、という気持ちがあるだろうと思う。
実際、脱原発の闘いは、国際的課題として迫ってきており、2011年原発事故を起こした当事国である日本での闘いは、その命運を決めてゆくものだ。しかも広島、長崎と原爆災害の最初の当事国にもなった日本である。まさに原爆、原発の最初の当事国となった日本だからこそ、闘いの責務を負い、闘いの渦中に突入せざるをえないわれわれの運命がある。この課題から逃げることなく引き受け、世界から原発・原爆をなくしてゆく運動の先頭に立ち続けざるを得ない、というのがわれわれの責務だ。
2011年3月11日におきた福島原発事故の衝撃、それは日本全国に広がり、世界にも広がった。その衝撃と責任のなかから経産省前テントは始まった。そして歳月を経てそのテント建設の当事者の幾人かは亡くなり、テントは(注:2016年8月に)警察権力によって撤去されたが、われわれは全くビクともせず座り込みを続け、今日に到っている。今後、闘いはどうなる…それははっきりとは解らないが、われわれは勝利するまで座り込みを続ける。みんながんばろう。(旭凡太郎)
◎「原発は必要」と思いこんでる人が多い 8月7日(水)
午後からゲリラ豪雨もあり得るとの予報なので、雨対策をして経産省前に向かった。準備をしていると、いつもは遅番のWaさんが駆けつけてくれた。きょうは?早番の2人が揃って私用で来られないので来てくれたのです。バナーとのぼり旗をセッティングして温湿度計を見たら気温36℃、湿度35%。風も吹いているのだが、汗かきの私には暑く感じた。
経産省前はというと経産省が企画した「こどもデー」の為に親子連れでごった返していた。毎年、8月初旬に企画されている。一昨日はやっていなかったから、今日から始まったのだろうか?(きのうは「ノーモアヒロシマの日」だったので)。経産省職員の仕事場を子供が見学するという企画だが、一般にも公開されているのかと思うほどの混雑ぶりであった。
12時半過ぎ。太陽の位置が変化したためだろうか、木陰がいつもより小さい。リラックスするには不十分なので、パラソルの下で氷水を飲みながら過ごす。午後1時頃、通りかかったオヤジがバナーとのぼり旗を見て「原発がなけりゃ、どうしようもないんだよ」と喚いたので「太陽光発電で電気は足りている。そういう考えは古いよ」と言ったら逃げていった。隣にいたWaさんが「原発が動いてないことを知らないで、ああいうことを言う人が多い」と言っていた。
終わりごろ、余りにも暑いので温湿度計を見たら気温37℃、湿度44%。きょうは湿った空気が吹き込んで蒸し暑く感じられた一日でした。事務所に帰ってエアコンで体を冷やしてから、夕方の東電抗議集会に行きました。
東電抗議集会の後、事務所に帰ったらOgaさんが「テントニュース294号」の印刷を終えて待っていてくれました。明日、印刷すると聞いていたのでビックリです。グッズの荷揚げをやってくれたので大いに助かりました。少し話をした後、Ogaさんは印刷したテントニュースをたんぽぽ舎の人に手渡すと言って末広町の第二原電に向かいました。(保)
◎ 官庁街の子供向けイベントは今が 8月8日(木)
Inさん、Yoさんと3人で設営。今日は経産省の門前に「経済産業省こどもデー」の立看板が出ている。周辺の各省庁でも同様のイベントが行われているらしく、家族連れが盛んに行き交う。親に手を引かれた子どもが、私たちのバナーに物珍し気に目をやりながら通り過ぎるたび、Yoさんは「原発反対してまーす!」と声を上げる。
13:50 Okさん、Suさん参加。それぞれ手元に届いた『季節』最新号の感想などを話し合う。私は原田弘三の「COP28・原発をめぐる二つの動き」を元に、気候変動論の原発推進への寄与をもっと警戒しないといけないとYoさんと話した。「経済産業省こどもデー」でどんな展示をしているか気になってきたので、いつものプラカードは外し、何食わぬ顔で経産省に入り受付に並んでみたが、「大人だけのご見学はお断わりしております」と言って断られてしまった。14:20 後半担当のTaさんが到着したのでバトンタッチした。(M.U)
=====添付資料=====
・原発週報2024.7.31~8.6 編集:漆原牧久
・テントニュース294号
=========デモ、集会==========
◆8月14日(水)原子力規制委員会抗議 午後12時から
◆8月16日(金) 17時~18時 経産省前抗議集会(毎週)
経産省前テントひろば経産省正門 ◎経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月 ~木)、13~17時(金) 土・日・休日:12~15時
◆8月16日(金)第39回「原発いらない金曜行動」
首相官邸前 18時30分~19時45分
◆8月18日(日)脱原発青空川柳句会 12時開始
選者:乱鬼龍 場所:経産省前テントひろば
◆8月20日(火)【103回 JKS47月例祈祷会の開催】
場所:経省前脱原発テントひろば
14:30芸能の時間 (登壇者募集中!)
14:50頃 月例祈祷会
◆9月1日 (日) 東海第二原発いらない 一斉行動
◆9月11日(水)経産省前テントひろば 13周年大集会
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5318:240812〕
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