久保田千秋さんしばらくのお別れだね。君のやり残したことを少しでもかたづけてそちらに行ければと思うよ。
- 2011年 9月 28日
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- 9条改憲阻止の会
2011年9月28日 連帯・共同ニュース第161号
9条改憲阻止の会
■ 「暑さ寒さも彼岸まで」って使い古された言葉だけど本当にぴったりだと実感する時もある。不思議だけれど急に寒くなると何か心細さも一緒に連れてくるから余計にそうなのかも知れない。そんなことをなにげなく思っていたのだけれど、久保田さん、君の訃報はそれを一層募らせたよ。言葉なんて出てこないのだけれど、どうにも落ち着かずに家の周りを歩き回っていた。君のことをいろいろ思い出してね。君と初めてあったのは「9条改憲阻止の会」の会合かあの国会前座り込み闘争だったと思う。今となっては記憶も定かではないのだけれど。君はまた僕のやっている講座に参加してくれた。憲法の講座をやっている時からだから何年間もということになるのだろうが、君は熱心な参加者だった。次回はレポートをやってくれるはずだったね。いつも終わって近所の居酒屋で杯を重ねたのだけれど、君には無理を強いたのかもしれないね。僕は君が腎臓疾患で透析治療を受けていたのを知っていたけれど、誘う時はそんなことを忘れていたからね。悔みもあるけど、今は君に感謝しいつもの居酒屋でそっと杯を重ねさせてもらうね。
■ 君を最後に見かけたのは何時だったろう。あの「さよなら脱原発5万人集会」で君のいつもの姿をみたし、あいさつを交わしたのは確かだった。そのあとテントの周辺であったのだろう。そんな記憶を探るのも空しいのだけれど、君の元気な姿を近々まで見ていたのだから未だ信じられない気持なんだね。久保田さん、僕は君の学生時代などのことは知らない。それは「9条改憲阻止の会」で多くの人たちと出会ったのと同じだ。むかしからの顔みしりも何人かいるけれど、初めてであったという人も多いのだね。僕らの多くはかつて権力に闘いを挑み敗北し、今再びそれをやろうとしてきた。若い人たちが権力や体制に挑むのはいいことだけど、社会生活を経てというのもいいことだと思う。「権力に確執しそれを醸し続けること」は日本の社会が一番大事なことだし、僕らが一番後の世代に伝えなければならない事だと思う。久保田君、君が疾患を抱えていても街頭で元気に訴え、いつも行動の先頭にあったのもこのこころがあったからだと思う。僕らはどこまでやり続けられるかはわからない。しばらくお別れだけれど、僕らはこちらで君も気がかりだったと思う原発再稼働を許さないために闘うよ。いずれまた… (文責 三上治)
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