“「免震重要棟」 東電・中電以外、どこの電力会社も持っていない”など―地震と原発事故【TMM:No1402】
- 2012年 3月 28日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年3月28日(水) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.「免震重要棟」は何処にありや
東電・中電以外、どこの電力会社も持っていない、それなのに
再稼働というのは暴挙である (たんぽぽ舎 山崎久隆)
★2.原子の火が日本で始めてともった地、茨城
自治体、市民から高まる脱原発のうねり
力強く吹き続ける脱原発の風が原子の火を吹き消すか
(脱原発ネットワーク茨城 森)
★3.たんぽぽ舎から「再稼動阻止に向けた討論会」のおさそい
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇手話付きシンポジウム「東海地震と浜岡原発」今、私たちにできること
4月7日(土)開演13:30、静岡
◇『イトー・ターリアートアクション2012』
4月7日(土)18:00から、武蔵小金井
◇「え! マスコミ記者がストライキ?! 韓国のユニークなたたかい」
4月9日(金)18:30から、主催「レイバーネットTVプロジェクト」
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お詫びと訂正(3月25日発行TMM:No1399について)
「3.11東京大行進」の記事について、みさおさんの文章は「読者から」ではなく編集部からの依頼原稿です。みさおさんは、3.11東京大行進で中心的役割を果たされました。3.11についての共通認識を深め今後への方向をつくる重要な素材としての文章です。その意味での「依頼原稿」でした。ここにお詫びして訂正します。
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┗■1.「免震重要棟」は何処にありや
│ 東電・中電以外、どこの電力会社も持っていない、それなのに
│ 再稼働というのは暴挙である
└──── (たんぽぽ舎 山崎久隆)
「免震重要棟」は何処にありや
福島第一原発において、原子炉が破壊されて以降、発電所長以下の東電やメーカーなどが「立てこもった」のが「免震重要棟」だった。
この建物は、2010年に完成した。柏崎刈羽原発で2007年に起きた中越沖地震の影響により通常の建築物だった事務建屋や緊急対応施設が破壊され全く機能せず、何と駐車場にホワイトボードを並べて臨時の対策本部を設置せざるを得なかったことを教訓にしている。
もし「免震重要棟」が3.11の時点で存在しなければ、事務本館を含め全ての建物は使用不能となっていたことから、同じように屋外にて収束作業をせざるを得なくなり、その後襲ってきた放射能で全滅していただろう。
免震重要棟が無ければそうなっていたことを吉田前所長自身が語っている。
もし免震重要棟すら破壊されるような地盤崩壊を含む地震であったとしたら、同じように福島第一が今の姿で済んでいない。
格納容器が破壊されるような爆発が起きていたら、免震重要棟にいたとしても強力なガンマ線照射によりこれもまた、全員死亡している。3号機の爆発映像は、瞬時に格納容器破壊を想像した人が多かった。特に情報が無い海外では、そのようなとらえ方をするメディアもあった。幸い、2号機の格納容器破壊は建屋の下で起きた。格納容器上部はいずれの原発も破壊を免れた。
今回の福島第一が現段階で止まっている重要なポイントは、
1 免震重要棟があり、その性能が今回の地震においては、被害を最小限に抑えるレベルであり、人が居続けられたこと。
2 格納容器が完全に破壊されなかったこと。
が上げられる。
さて、他の原発には免震需要等があるのだろうか。また、格納容器が破壊されない確固たる対策があるのだろうか。
福島第一を繰り返さないなどというレベルではない。現実にはそれを遙かに超える巨大原子力災害すらも否定できない現状に、他の原発がおかれているのだと言うことを認識すべきだ。
中国電力は「平成25年度着工26年度完成を目指す」としている。今現在島根原発内には免震重要棟は無い。今現在地震に襲われれば事務本館は破壊される。それでも運転をしようというのだから、心底恐ろしい。
結局、免震棟を持っている電力は東電の他には東海地震が想定される中部電力のみ。これで運転再開をしようというのだから、福島第一の教訓など何処吹く風だと言うことがよくわかる。
免震棟があっても、その性能や免震構造さえ突破する地盤崩壊などの危険性が指摘される。さらに放出放射能による被曝は、建物が健全でも遮蔽や密封構造がダメだったり破壊されれば結局は人が残れない。それを考えれば、運転再開などと言うこと自体が現実離れした計画だと誰にも分かるだろう。ちょっといい加減にしてもらいたい。少なくても福島第一の免震重要棟と同程度の機能がない限り、そもそも事故収束作業さえ不可能なのだ。そのような原発に対し「運転再開日程」など提示できるわけが無いことを全ての関係者は知るべきだ。
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┗■2.原子の火が日本で始めてともった地、茨城
│ 自治体、市民から高まる脱原発のうねり
│ 力強く吹き続ける脱原発の風が原子の火を吹き消すか
└───── (脱原発ネットワーク茨城 森)
原子力施設が集中し、原子力県とも言える茨城県で3月26日現在、11の市町村が東海第二原発廃炉の請願や意見書を可決し、継続審議や審議予定の自治体も多く、これからも増えていく見通しだ。
また3月20日、つくば国際会議場にて行われた広瀬隆講演会は参加者約900名と大盛況で終了。地元の小学生から「高速増殖炉は破綻している、続けるのは税金の無駄。」と、政府の人間よりも聡明な言葉も飛び出した。
25日にも那珂市で東海村、村長の村上達也氏の講演会が行われ、当初は500名の定員としていたが参加希望者が殺到し、最終的には倍近い人が参加。「原発に未来はない」との村上村長の力強い言葉を真摯に受け止め、士気を高めた。
市民の意識の高まりに反し、茨城県議会では廃炉意見書案を否決、がれきの受け入れを可決したが、脱原発の勢いは全く衰えていないどころか、4月1日には笠松運動公園で大集会が企画される等、益々の高まりをみせている。
原子力と共に歩み、保守的だと言われ続けた茨城で原発に頼らない新しい生き方を求める市民から吹き始めた脱原発の風が古い原子の火を吹き消す日を目指して邁進していこうと思う。
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┗■3.たんぽぽ舎から「再稼動阻止に向けた討論会」のおさそい
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日時 4月4日(水)18:30
場所 スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F)
会場費:500円
1部:報告者(予定)
福島集会(交渉中)、東京大行進(操・首都圏反原発連合)、ヒューマンチェーン(杉原・福島原発事故緊急会議)、福井集会(柳田・たんぽぽ舎)
2部:自由討論
3月10日、11日の「福島集会」、「3.11東京大行進」、引き続く「国会囲もうヒューマンチェーン」を皆様の一致団結した力で成功させることが出来ました。しかしながら、野田内閣は規制庁の発足がままならないにも拘わらず大飯原発の再稼動を強行しようとしております。
「3.11再稼働阻止実行委」は先日19日の会議で再稼動に向けた動きが緊迫している事態を考慮し、23日から26日にいたる連日の行動と、「4.11集会デモ」を行うことを確認しました。
またたんぽぽ舎は、25日開催の福井現地市民集会に東京からも参加しました。連日の行動で大変忙しくなっておりますが、「再稼働阻止実行委」の方針を豊富化し、さらには東電の電気料金値上げや、電力不足キャンペーンを打ち破る当面の運動方針を皆様方と協議し確立することが急務となっております。
方針討議にあたっては、各地で行われた3.11行動の全容を共通認識として確認する作業も必要かと思っております。つきましては4月4日、「スペースたんぽぽ」において4つの報告(福島集会、東京大行進、ヒューマンチェーン、福井現地集会)を提起していただき、報告を踏まえた上で討論をする場を持ちたいと思います。ぜひご参加願います。
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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◇手話付きシンポジウム「東海地震と浜岡原発」今、私たちにできること
日時:4月7日(土)開演13:30~16:00(開場13:00)
会場:静岡県コンベンションアーツセンター「グランシップ」11階 会議ホール「風」
パネリスト:環境考古学者 安田喜憲氏、静岡県危機管理監 小林佐登志氏、牧之原市長 西原茂樹氏、元原発エンジニア・沼津工業高等専門学校特任教授 渡辺敦雄氏、静岡大学防災総合センター客員准教授・関西大学社准教授 林能成氏、市民パネリスト
定員:500名、参加費:500円(一般予約不要)
手話通訳、聴覚障がい者専用席あり(要予約)、託児あり(無料、要予約)
主催:ふじのくに浜岡原発を考える会シンポジウム事務局
E-mail: shizuokamirai@gmail.com Tel: 090-4401-8774
詳細・シンポジウムHP:http://shizuokamirai.jimdo.com/
◇『イトー・ターリアートアクション2012』
「ひとつの応答ーペポンギさんと数えきれない女たちー」ー沖縄編
「放射能に色がついていないからいいのかもしれない…と深い溜息…をつく」ー福島編
日時 4月7日(土)開始時間 18:00 沖縄編 19:45 福島編
場所 ギャラリーブロッケン JR中央線武蔵小金井駅北口より徒歩9分
(小金井市本町3-4-35 Tel 042-381-2723)
地図 http://gallerybrocken.com/about/map.html
入場料 2,500円 (一編のみは2,000円)
ご予約・お問い合わせ:tari@gol.com か Fax.042-384-7010にて受付
震災と原発事故があってまもなくの2011年4月28日、沖縄の南風原町でパフォーマンスをした。その興奮も覚めやらないままの私は福島で起きていることから見えてくる事柄が、沖縄における日本の差別的支配の在り方と同じだと思うようになった。人々の犠牲を見て見ぬ振りにしてしまう。
またしても、事実を隠す体質を露呈させた。
◇「え! マスコミ記者がストライキ?! 韓国のユニークなたたかい」
今、韓国のテレビ局で何が起きているのか。
世界の労働運動の歴史にもない独特な闘争形態を創造し、闘いが進められています。韓国の新しい闘いをふり返り、韓国労働運動の現状とマスコミ労働者に広がる闘いを、現地からの映像を使い、たっぷり鑑賞しながら意見交換もします。
ゲスト:安田幸弘氏(レイバーネット・日本)
日時 4月9日 18:30~21:00
会場 たんぽぽ舎4F(JR水道橋駅から徒歩5分)
千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
会費 800円
協賛団体・主催団体の会員 700円
主催「レイバーネットTVプロジェクト」
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【編集部より】
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