「原発の再開は絶対認められない 電気は足りる(2)」など―地震と原発事故情報【TMM:No1461】
- 2012年 5月 19日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年5月19日(土) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.原発の再開は絶対認められない 電気は足りる(2) (山崎 久隆)
★2.原発再稼働を止めよう、自治体議員・市民連盟第二回総会の決議文
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇5月26日(土)午後1時開場「全ての原発の終焉をめざして」講演会
★4.<テント日誌 5/17(木)
―経産省前テントひろば250目 原発ゼロ12日目―>
吉田照美さんとビナードさんを囲んで・・・
福島と大飯をつなぐ「もう一つの住民説明会」
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◇あす5月20日 映画&トーク【鎌仲ひとみ監督 最新作『内部被ばくを生き抜く』
上映会】[上映1]14時から、[上映2]18時から(監督のミニトークあり)
スペースたんぽぽ、http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1084
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┗■1.原発の再開は絶対認められない
│ 電気は足りる(2)
└────(山崎 久隆)
河野太郎衆議院議員の「ごまめの歯ぎしり 2012年4月28日号 原発
再稼働についての細野大臣の発言等に関する質問主意書への答弁書」
http://archive.mag2.com/0000006653/index.htmlから引用する。
関西電力によれば、平成22年夏の最大電力3095万キロワットの値から百万キロワット以内にとどまる値が記録された時間は30時間であり、二百万キロワット以内にとどまる値が記録された時間は107時間であり、三百万キロワット以内にとどまる値が記録された時間は188時間である。
以上は経済産業省の回答だ。
言い換えるならば、昨年実績通り電力を使用した場合、その時の供給能力が2995万キロワットならば30時間、2895万キロワットならば107時間、2795万キロワットならば188時間ほど停電の可能性があるということになる。
さらに数字を単純化するならば、当初3080万が関電による最大消費量予想量、それに対する供給能力が3000万だと30時間、2900万だと110時間、2800万だと190時間の不足時間が生ずる可能性があることになるが、実際今年のピーク想定は修正後は2780万キロワットなので、全体の約9%弱の時間が超過する可能性があるということになる。その超過分を埋めるためには、半分は節電、半分は他社供給と考えれば、節電目標は7%で良いことになる。全部を節電としても14%で回避できる。ここでは5%の供給予備を見込んでいる。
東京電力管内で昨年夏に取り組まれた節電はピーク時で実質18%だから、「昨年東京並み」ならばまったく停電も起きないし逼迫もしない。
昨年夏、とうとう東電管内で電気予報は90%を超えなかったことを思い出して欲しい。
さらに追加で起動できるガスタービン発電機の追加設置(昨年東電が130万キロワット分準備した)とか、自家発からの追加買い上げとか、いろいろな手立てをしていたがそれで集めた合計5460万キロワットに対して最大需要は4922万キロワットにとどまった。さらに津波などで被災した東北電力に対して8月10日を挟む8日間にピーク時170万キロワットなどを融通することもできている。
ちなみに、電力消費量というのは気温が上がれば無制限に上がるというわけでは無い。東電ならば、何の制約も無く使ったとしても最大ピーク時で6000万キロワットを超えることは最早ないだろう。同様に関西電力も、3100万キロワットを超えることはもうない。
電気代は原発事故が無くても十分高かったし、省エネ、省資源は今では誰もが取り組むルールになっているし、省エネ家電などの普及で電気の無駄遣いをしていても消費量が跳ね上がるようなことはない。
(「電気は足りる(前回)は、5月15日発行TMM:No1456に掲載しました)
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┗■2.原発再稼働を止めよう、自治体議員・市民連盟第二回総会の決議文
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総会 決議
関西電力による大飯原発、四国電力による伊方原発、はたまた東京電力による柏崎刈羽原発と、再稼働の声が次から次ぎと聞かれます。私たちは、このことに満腔の怒りを禁じ得ません。再稼働の理由は電力不足を挙げています。原発の電力は30%を占めているので、原発がなければ停電すると喧伝していたのは、確か、電力会社と経済官僚でした。私たちは騙されません。すべての原発の運転を中止している現在の姿が、その嘘をなによりも明らかにしているからです。
原発を稼働させなければこの夏の電力が不足すると、国民を脅かしています。私たちは、足りていると承知していますが、事実、不足するのならば、充足させるための努力をすればいいだけのことです。自社の発電設備を充実させるか、他の電力会社から譲り受けるか、あるいは、電力会社以外の発電事業者から供給を受ければいいのです。不足となるのであるならば、それは、公共企業としての役割どころか、電気という単独商品を販売する私企業として、怠慢の謗りは逃れ得ません。その資質が問われるものです。
次には、原発が稼働しないと日本経済が立ち行かないとも主張します。本当でしょうか、経済が停滞しているのなら、それは、福島第一原発の事故こそが、その原因となるはずです。土地を奪い、農業をはじめとした生産拠点を奪って経済を停滞させているのは、原発事故そのものであり、その責任は、再稼働に固執する原発推進者であるからです。
収束することを忘れた原子炉からは、現在に至るも地上、そして海洋に膨大な放射能を排出しつづけています。政府は、住民に避難をさせずに、反対に汚染地域に縛りつけ、被曝者と被曝量を増やしづけています。東日本一帯の地域住民の生命を危険に追いやり、経済を立ち行かなくさせているのは誰であるかは、これも明らかです。富裕層は東日本から、そして、日本から脱出をしはじめています。大企業も本社機能を西日本や海外に移転させています。経済の停滞の原因とその責任は、原発推進者が負うべきです。
原発を再稼働させたい理由は、はっきりしています。電力が必要だからではありません。原発にまつわるカネを得るためです。原発立地自治体は固定資産税と交付金、電力会社と原子炉メーカーは原発輸出で得る利益のため、そして、経済官僚、原発御用学者、政治家、マスメディアは、そのおこぼれをいただくためです。原発を稼働させ、その稼働によってカネを得ることはもう止めにしましょう。
私たちの課題は、運転中の全原子力発電所の停止・廃炉を求め、日本の原発推進政策を改めさせることでした。その第一段階であるすべての原発の稼働中止は、ひとまず実現しています。次の段階である廃炉へとすすめるため、再稼働をさせずに中止を不動のものとするべく奮闘します。私たち自治体議員と市民は、志を同じくする市民団体・個人と連帯し、ともにこの道を進む覚悟です。
右、決議します。
2012年5月13日 反原発自治体議員・市民連盟 第2回 総会
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今号で4愛にわたって連載した反原発自治体議員・市民連盟の第二回総会の報告は終了します。なお、反原発の活動の大幅な広がりに伴い、第2回総会において年会費が以下の通り承認されました。
・町村議会議員 6,000円
・市議会議員 8,000円
・市民会員 3,000円
当連盟は自治体議員と市民ボランティアの協力によって、さらに全国的に躍進しようとしております。反原発の気持ちを持っている方のご参加をお待ちしております。
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┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◇「全ての原発の終焉をめざして」講演会
日時 5月26日(土) 午後1時開場
於 明治大学リバティタワー 1011教室
【第一部】演題 反原爆と反原発の間 講師 加藤哲郎さん
ヒロシマからフクシマヘ―原水禁運動と原発の同時出発・別展開 1)アジアへの戦争責任・加害者認識の欠如 2)経済成長の影で 3)沖縄の忘却 4)社会主義「平和勢力」への幻想 5)核戦争反対・核兵器廃絶と核エネルギー利用を使い分ける二枚舌の「平和」
【第二部】反核兵器、脱原発活動のアピール 椎名千恵子さん(原発いらない福島の女たち) 渕上太郎さん(経産省テント村) たんぽぽ舎、他
◎カザフスタンの反核の歌「ザマナイ」」の紹介 歌手TOMOKO
主催 社会運動史研究会、現代史研究会
問合わせ先 由井 格 090-7181-3291
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┗■4.<テント日誌 5/17(木)
│ ―経産省前テントひろば250目 原発ゼロ12日目―>
│ 吉田照美さんとビナードさんを囲んで・・・
│ 福島と大飯をつなぐ「もう一つの住民説明会」
└────( Y・T )(T/E)
5月17日(木) 晴れ。
今日、昼間に文化放送の人気アナウンサーの吉田照美さんとそのチームがテントに取材に来られた。吉田さんが依然番組で電話インタビューされた、双葉町からの避難者・亀屋さんとできればテントでお会いしたいという要望で予め連絡を取っておいたので、亀屋さんが母娘でお見えになり、テントの前で感激の対面となった。
日本の永住権も持っておられる詩人のアーサー・ビナードさんも吉田照美さんと一緒に来ておられる。ビナードさんは吉田照美ソコダイジナトコに木曜日コメンテーターとして出演されているそうだ。
その場には丁度福島の田村郡の女性もおられたが、その方は今年に入って被曝の影響か甲状腺に異常がみられ、病院に通っておられるとのことであった。あの時に安定要素剤が供給されていれば・・・と悔やまれた。
こざっぱりと整った第2テントの中で、亀屋さん母娘、吉田照美さんとそのチーム、そしてビナードさんにテントのメンバーが加わって話が弾む。亀屋さんから3・11直後の様子、避難で転々とした様子、東電の対応等が生々しく語られ、吉田さんはNHK等のメディアでどうして取り上げられないのか、と憤慨する。ビナードさんも昨日南相馬から戻ってきたばかりということで、現在の状況を流暢な日本語で話す。
時の経つのも忘れるほどに多くのことが語られ、吉田さんには今日の話の内容を是非番組の中で紹介していただきたいとみんなでお願いする。
5月26日に、大飯町で福島の女性たちを招いての「もう一つの住民説明会」が準備されだした。福島から何人もの女性が事前の戸別訪問によるビラ入れ対話活動を含めて参加するようだ。そのこともあって、サンデー毎日5・27号の「『原発』で大揺れのおおい町ルポ」を読む。胸に迫るものがあった。大飯の人々の目線はしっかりと「3・11福島」を見据えている。福島と大飯をつなぐということは今、真に迫った課題なのだ。 ( Y・T )
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5月16日版テント日誌に官僚について、付近の住民の方とのやりとりが記されていた。そこでエピソ ードを一つ紹介する。 3月26日、テントひろばの口座に10万円という多額のカンパが寄せられた。
差出人は〒100-8901東京都千代田区霞が関1-3-1天幕紫煙という名だった。領収書は不要ですと書いてあった。これは果たして誰なのだろう。余計な詮索は必要ないが、霞ヶ関も捨てたものではないのかもしれない。
(T/E)
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【編集部より】
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