「福島第一原発事故と今後のこと (連載 下)」など-地震と原発事故情報
- 2013年 3月 3日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1763】
2013年3月2日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.3月のたんぽぽ舎学習会等お知らせ・日程とテーマ一覧
会場はスペースたんぽぽ
★2.福島第一原発事故と今後のこと (連載 下)
福島事故の原因は不明なのに、どうして、新しい基準が作れるのか?
規制委は原子力ムラの住民ばかり。新基準は再稼働のための手続きにす
ぎない。 小出裕章(京大原子炉実験所)
★3.スクープ「手抜き除染」 プロメテウスの罠=「遅れた警報」
現場からの迫真の報告に感動! 渡辺マリ(たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌より3つ
◆福島の乳児 「がん発症率9倍」 WHOが原発事故の影響報告
(3月2日 日刊ゲンダイより抜粋)
◆ 核抑止 限界見よ 6000人治療の医師 警告
(2月22日 毎日新聞より抜粋)
◆ 核潜在力に原発を 64年の中国核実験対応 佐藤政権ブレーン報告
(2月26日東京新聞より抜粋)
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※3/4(月) 放射能の新たな危険「痛み」について学習会
―10ベクレル/kg食で危険と学会講演した話―
日 時:3月4日(月)18:30開場 18:50 開会
講 師:小若順一(食品と暮らしの安全基金代表)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
主 催:たんぽぽ舎 参加費:800円 二次会(1H位)500円
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┗■1.3月のたんぽぽ舎学習会等お知らせ・日程とテーマ一覧
| 会場はスペースたんぽぽ
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3月4日(月)チェルノブイリで子どもの7割に「痛み」
-10ベクレル/kg食で危険と学会講演した話―
講師:小若順一さん 18:30開場 19:00開会 参加費800円
3月6日(水)地球温暖化の真実・第2回 IPCC Co2地球温暖化説の間違い
講師:平松健男さん 18:30開場 19:00開会 参加費800円
3月12日(火)脱原発と政治 講演者:山本太郎さん ※予約制・先着順
18:30開場 19:00開会 参加費800円
主催:反原発自治体議員・市民連盟
3月13日(水) 槌田ゼミpart2・エントロピー入門3回目 2章
人間の欲望が社会を修復・再生する 講師:槌田敦さん
18:30開場 19:00開会 参加費800円
3月14日(木) 脱原発社会をいかに創るか
講師:熊本一規さん(明治学院大学)「脱原発の経済学」著者
18:30開場 19:00開会 参加費800円
3月16日(土) 電気料金の原発負担を拒否する運動 第2回相談会
過払いとなった電気料金を取り戻そう
代表:槌田敦さん15:00~17:00 5Fたんぽぽ舎
3月20日(水) 反原発なにかしたい人会議 15回目
18:00開場 18:30開会 参加費500円
3月21日(水) ワンコイン上映会 黒澤映画から福島、東京の今を
18:30開場 19:00開会 参加費500円 ※お楽しみ上映あり
3月23日(土) 槌田ゼミ 徹底解析 福島原発事故(11) 福島原発事故
物理学者集団の社会的責任を問う
18:00開場 18:30開会 参加費800円
3月27日(水) 講師;藤田祐幸さん (たんぽぽ舎とスペースたんぽぽ共催)
18:30開場 19:00開会 参加費800円
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┗■2.福島第一原発事故と今後のこと (連載 下)
| 福島事故の原因は不明なのに、どうして、新しい基準が作れるのか?
| 規制委は原子力ムラの住民ばかり。新基準は再稼働のための手続きにす
ぎない。
└──── 小出裕章(京大原子炉実験所)
○ 編集部…原子力規制委が発表した「新基準」の骨子案への評価をお願いしま
す。
小出…新基準が作られた原因は、いうまでもなく福島原発事故ですが、事故原因
すらまだわかっていません。建屋に人間が入ることができず、どこがどう壊れて
いるのか、熔けた炉心がどこにあるのか、もわからない。原子炉が壊れたのは、
地震が原因なのか?津波が原因なのか? また別の要因なのか?もわかっていな
いのに、どうやって新しい基準が作れるのでしょうか?
検証作業は10年以上かかるでしょうが、その間、新しい基準は作れないし、原
発を動かすこともできません。新しい基準ができれば、あたかも安全な原発がで
きるかのような期待があるようですが、事故原因がわかっていないのですから、
対策は打ちようがありません。
おまけに、基準を作り、運用している人たちは、まるまる原子力ムラの住民な
のです。安倍政権は、もっとゴリゴリの人を委員にするかもしれませんが、現職
委員も、初めからムラ人です。
先日も、原子力規制委員会の事務局メンバーが、こっそりと日本原電に資料を
渡していたことが明るみに出ました。当然なのです。これまでと同じことをやっ
ただけのことです。何にも変わっていないのです。
原発は大きな機械ですから、壊れる要因は山ほどあります。人類は、これまで
メルトダウンを4回経験しています。(1)英国・ウィンズケルにあるプルトニウ
ム生産炉(1957年)、(2)米国・スリーマイル発電所(1979年)、(3)ソ
連・チェルノブイリ発電所(1986年)、(4)福島原発(2011年)です。
福島原発は、地震と津波が原因でしたが、他の3つの事故は、地震も津波も全
く関係がありません。しかも、どれも予測を超えた事故が起こっています。5番
目が起こるとすれば、それは別の要因でしょう。機械とは、そういうものなので
す。津波の想定を最大値にしたからといって、「安全が確保された」なんていう
のは、バカげています。
新基準は、原発再稼働のための手続きに過ぎません。
松下竜一さんは先験的な仕事をした素敵な人
○編集部…最新刊で「暗闇の思想」を提唱されていますが…。
小出…東洋の端にある小さな日本は、欧米を見習う近代化によって、エネルギー
を大量に使えるようになり、人殺し兵器も劇的に発展させてきました。西洋型の
科学技術にすがって、大国を目指したのですが、それ自体が間違いだったのだと
思います。
工業化のために農業を潰し、海を汚染し、沿岸漁業を壊滅させましたが、その
当時に松下竜一さんは、声を上げました。海の埋め立てに反対し、発電所建設に
も反対しました。それを彼は死ぬまで貫き、晩年は、さらに関心を広げていきま
した。
工業にどっぷりと依存し、自然を壊しながら「カネ」を追い求めてきた日本の
社会の作り方を見直す、という意味で、松下さんは先験的な仕事をなさった素敵
な人でした。
「どういう社会を作るべきなのか?」が最も重要なテーマです。原発事故は、
代替エネルギーをどうするか? 経済をどう成長させるか?というようなレベル
の話ではありません。私たちの生き方そのものが問われていることに気づいてほ
しいと思います。
(人民新聞の了解を得て「人民新聞2月5日号」より。3回の連載)
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┗■3.スクープ「手抜き除染」 プロメテウスの罠=「遅れた警報」
| 現場からの迫真の報告に感動!
| 2月20日 朝日新聞記者の青木美希さんの講演がありました。
└──── 渡辺 マリ(たんぽぽ舎)
○ 「手抜き除染」:プロジェクターで映し出された手抜き映像はさすがに大画
面で迫力がありました。(少々、音声にブレがあったのは残念でした)。この動
画や写真を環境省に送ったにもかかわらず、その答えは→「何者かが枝葉や土を
崖に放棄した事はほぼ事実」と認めながら、「放棄した者を特定するには至らな
かった」と結論付けたそうです!
「遅れた警報」=朝日新聞「プロメテウスの罠」より。気象庁の津波高が2転、
3転したために(甘かった!)住民の避難が遅れ、多くの被害が出たこと、また原
発事故のために、救助に行かれず、「救える命を助けられなかった」消防員さん
の苦悩の話などがありました。
○ 講演が終わったとき、女性が私のところに来て下さり、「こんないい企画
をしてくれて有難う」と言って下さいました。泣いてしまったそうです。こうい
うお言葉がどんなに私たちの支えになる事か! 有難うございます。また、前列
の2人の女性が講演後も、いつまでも拍手をして下さり、こちらも有難うござい
ました!
○ 次回の予定は、東電が1号機の立ち入り調査に対して建屋は「真っ暗だ」と
嘘をついて、国会事故調の調査を拒んだ事件です。嘘をついてまで、何を隠した
かったのでしょう?これまた朝日新聞記者の木村英昭記者のスクープです(官邸
の5日間を講演して下さった方です)。
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┗■4.新聞・雑誌より3つ
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◆福島の乳児 「がん発症率9倍」 WHOが原発事故の影響報告
福島県の1部地域の乳児が16歳までにがんになる可能性は9倍に増えるー
世界保健機関(WHO)が28日、福島第1原発事故による住民らの健康被害予測を
まとめたショッキングな報告書を公表した。
報告書は、避難地域に4ヶ月滞在し、事故当初の食材のみを食べ続けたと仮定
するなど、最悪の下に分析。(中略)
原発作業員についても、約3分の1のグループ(被曝量30ミリシーベルト)は、
若年者の甲状腺がん発生リスクが約20パーセント増加するとした。福島県が事故
当時18歳以下の子供を対象に実施する甲状腺検査では、2月13日までに3人の甲状
腺がんが確認されている。 (3月2日 日刊ゲンダイより抜粋)
◆ 核抑止 限界見よ 6000人治療の医師 警告
米軍により広島に原爆が投下された時、広島陸軍病院の軍医だった肥田舜太郎
さん(96)は、原爆が人間をどのようにして殺していくかを、つぶさに見た。爆心
地から約6キロ離れた民家で往診中に被爆し、直後から救援治療に奔走した。そ
の体験が戦後、被曝医師として6000人以上の被爆者の治療に当たり、核廃絶に生
涯をかける原点になった。
(中略)
「核のカードを保有すれば外交上、優位に立てると考える国が今後も出続ける。
米国をはじめ、今核を持つすべての国が自ら廃絶するしか、人類は核の恐怖から
逃れられません」
(中略)
なぜ、放射線被害の研究は日本で進まなかったのか。その問いに肥田さんはこ
う答えた。「米国が徹底的に隠したからです」。戦後の占領下、被爆者を診た医
師は症状などを記録したり研究したりすることが厳禁とされた。一方で、米国は
広島と長崎に原爆傷害調査委員会(ABCC)を設置。被曝者を検査して被曝による遺
伝的影響を調べたが、治療は一切施されなかった。
(後略)
(2月22日 毎日新聞より抜粋)
◆ 核潜在力に原発を 64年の中国核実験対応 佐藤政権ブレーン報告
佐藤栄作首相のブレーンで、沖縄返還交渉の密使を務めた国際政治学者の若
泉敬氏(故人)が、1964(昭和39)年に中国が核実験に成功した直後、その対応策
として核兵器に転用可能な原子力技術を高めるべきだとする報告書をまとめてい
たことが分かった。首相直属の内閣調査室(内調、現・内閣情報調査室)に提出
され、佐藤政権下で核保有をめぐる水面下の政策論議につながった。
(注) 若泉敬氏:「緊急時に米軍が核兵器を持ち込める」という密約と引き換
えに、72年の沖縄返還の実現を導いた。(後略)
原発、軍事転用に道(9面より) 原爆製造は可能
(前略) 能力がありながら、やらないだけー。それは、非核政策をとりながら、
核兵器に転用可能な技術を温存する「潜在的な核保有国」を目指すとの主張だっ
た。報告書は、そのための具体的な方策として、原発の建設やロケット開発など
に取り組むべきだとした。
(2月26日東京新聞より抜粋)
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