「原発現地(四国電力・伊方原発)から、必死の訴え!」など-地震と原発事故情報
- 2013年 6月 13日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1868】
2013年6月13日(木)その2 地震と原発情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発現地(四国電力・伊方原発)から、必死の訴え!
要請書:子どもたちの未来のために、再稼働を決して許さないで下さい!
(八幡浜・原発から子どもを守る女の会 代表 斉間淳子)
★2.福島原発災害は、やはり「集団移転[集団移住]」をすすめなければ
ならないのではないか。土地と建物、解決のための2つの提案
(伊藤久雄 認定NPOまちぽっと 理事)
★3.「やさしい地震と原発の話」連載シリーズ~<最終章・5>
海の面積を入れても面積が世界の0.6%しかなく、プレートがモザイクの
ような日本で、甘い想定以上の大地震動が襲ってくることの危険性!
(島村英紀 地震学者)
★4.新聞・雑誌から
◇原発推進で日本は世界の孤児となる
2極化・格差社会の真相(日刊ゲンダイ6月5日号より)
◇原子炉など処分場末定 廃炉作業遅れ懸念
中程度汚染物(低レベル放射性廃棄物)の事業者も決まらず
(6月11日付 東京新聞より)
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※6月16日(日)13:30開会 於・スペースたんぽぽ 映画「3・11後の日本・
原発・政治 -選挙2-」の想田監督と主役・山内和彦さんのトーク
主催:いろりばた会議 参加費1000円 直接会場へお越し下さい。
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┗■1.原発現地(四国電力・伊方原発)から、必死の訴え!
│ 子どもたちの未来のために、再稼働を決して許さないで下さい!
└────(八幡浜・原発から子どもを守る女の会 代表 斉間淳子)
要請書
原子力規制委員会
田中俊一委員長殿
八幡浜・原発から子どもを守る女の会
代表 斉間淳子
私は伊方原発から10キロの地に住んでいます。
原発は、例え事故を起こさなくても、日々放射能を垂れ流しながら動いている
のです。原発の直ぐ傍で生活する私たち住民は低線量の内部被曝を余儀なくさ
れる人生を送ってきました。この原発からの放射能を浴びながら、私は子育て
をし、年老いた親を見送ってきました。みかんを実らせる豊かな大地と魚をは
ぐくむ美しい海を目前にしながら、「原子力は国策である」という国のやり方
に翻弄され、自然と生命と子どもたちの未来を犠牲にして生きてきました。福
島原発の恐るべき原発災害は決して想定外ではありません。人災です。
かつて伊方原発設置許可取り消し裁判の中で、福島で起きた全てのことにつ
いて伊方の原告たちは克明に予測し、証言しています。
次は伊方かもしれない、故郷を失うのは私であり、子どもたちであり、孫かも
しれないという不安は日々大きくなっています。例え、どのような安全対策を
講じようとも核は人類とは共存できないということをチェルノブイリが、福島
が証明したではありませんか。
貧しい限界集落の過疎地にしか原発は建設されません。本当に安全ならば、
電気をふんだんに使う大都会に建設されるべきです。貧しい過疎地に住む私た
ちを犠牲にしないで下さい。私たちはモルモットではありません。
1号機は36年、2号機は31年経ち老朽化しています。3号機は猛毒のMOX
燃料を使いプルサーマル運転が強行されました。原子炉は中性子線を浴びて、
金属が脆くなっています。緊急時の冷却などで破壊に至る危険は高まっていま
す。また、伊方原発から6キロの沖合いには、世界で有数の活断層である中央
構造線が横たわっているのです。南海トラフの巨大地震が近い将来必ず起こる
といわれ続けています。私たちは何処へどうやって逃げればいいのでしょうか。
幸いなことに2012年4月から定期検査のため伊方の3基の原発は止まっていま
す。しかし、原発がある限り、私たちの平穏な生活は訪れません。
どうか、3基の原発を廃炉にして下さい。
子どもや孫たちに負の遺産を残さないで下さい。
これ以上行き場のない使用済み核燃料を増やさないで下さい。
子どもたちの未来のために、再稼働を決して許さないで下さい。
(※この要請書は、2013年6月3日の規制庁交渉の際、斉間さんご本人が読上げ
原子力規制庁職員に手渡されたものです。)
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┗■2.福島原発災害は、やはり「集団移転[集団移住]」を
│ すすめなければならないのではないか
│ 土地と建物、解決のための2つの提案
└────(伊藤久雄 認定NPOまちぽっと 理事)
(まちぽっとブログから)
昨日、日弁連主催の第56回人権擁護大会プレシンポジウム「福島原発事故被
害の補償・救済はこれでよいか?」がありました。私(伊藤)も傍聴してきま
したが、やはり福島県浜通り地域(浪江町、双葉町、大熊町、富岡町など)は、
「集団移転(集団移住)」をすすめなければならないのではないか、と改めて
強く感じました。
財物(土地、建物等)補償は、とても生活再建できるものではありません。
土地は、もともと浜通りは地価水準が低く、補償基準(固定資産評価額を割り
返して算定)にもとづく補償額では、新たな土地を買うことはとても困難です。
いわき市は特に、地価が高騰しています。
建物は、経年減価が行われるため、築48年以上の建物は新築価格の20%しか
補償されません。また、新築価格の基準も低く、新しい土地に家を建てること
などできません。
「新しい土地」といっているのは、国・東京電力の補償基準は「除染して帰還
する」ことが前提となっていますが、除染して帰還できると考えている人々は
どんどん少なくなってきています。私は除染などそもそも無理なのであり、帰
還は困難だと考えています。そこで、これまでも訴えてきましたが、改めて
以下の提案をしたいと思います。
1.土地
土地は国が買い上げ(国有地化)、集団移転(集団移住)が可能な土地を
国が代替地として提供する。
2.建物
建物は、生活再建可能な補償を東電が行う。基準は「再取得価格」(新築
価格の100%補償)か、公共用地取得基準によって行う(最低限、新築価
格の80%程度を補償)。
なお、帰還を希望される人々も当然ながらいます。これらの人々に対して
も、当然ながら生活再建可能な補償を行いながら、当面は災害公営住宅を
早急に建設し、帰還までの住宅を保障することが必要です。
(なお、シンポジウムで3.11以降の「原発訴訟一覧」が配布されました。
少し整理して後ほど掲載したいと思います)
まちぽっとブログ
http://ameblo.jp/npo-machipot/entry-11548174751.html
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┗■3.「やさしい地震と原発の話」連載シリーズ~<最終章・5>
│ 海の面積を入れても面積が世界の0.6%しかなく、
│ プレートがモザイクのような日本で、
│ 甘い想定以上の大地震動が襲ってくることの危険性!
└────(島村英紀 地震学者)
じつは、それ以外に、日本の原発にとって恐ろしいことが、最近の地震学か
ら分かってきている。それはいままで原発を設計してきた基準の地震動よりは、
はるかに大きな地震動が襲って来ることが、最近分かってきたからである。原
発を作るときの設計の基準では、地震動の基準の加速度を想定してきた。たと
えば中部電力のホームページには「将来起こりうる最強の地震動」を350~450
ガル(gal)、「およそ現実的でない地震動」を450~600ガルと書いてあった。
つまり、これらの「最大の」加速度に耐えるように原発は作られてきたのであ
る。
なお、これらの基準は原子炉本体とか格納容器など「重要部分」に限られて
いた。たとえば、いざというときにはきわめて重要な緊急炉心冷却装置
(ECCS)は、この基準外とされている。さらに、ひとつの原発に5万本、のべ
100キロメートルもの配管がある。これら配管やその継ぎ目も、本質的に地震
に弱い構造なのである。
ところが最近の地震観測では、これらの基準加速度をはるかに超える実測値
が日本各地で記録されているのだ。たとえば2004年に起きたの新潟県中越地震
では2516ガル、2008年の岩手・宮城内陸地震では岩手県一関市厳美町祭畤
(げんびちょうまつるべ)で4022ガルを記録した。また新潟県の柏崎刈羽原発
が2007年の中越沖地震で停止してしまったときは、構内にある地震計が記録し
た加速度は1500ガルにも達していた。
東日本大震災のときに、福島第一原発で、津波が来る前に地震で壊れていた
のではないかという強い疑いがある。国会事故調査委員会が(津波が来る数十
分前の地震の揺れの直後に)非常用復水器から水漏れがあったという作業員の
報告を受けて現場調査をしようとしたら東京電力によって阻止されたことも報
じられた。 津波対策だけしていれば、将来の原発の運転は安全なのかどうか、
この現場調査がカギを握っていたのだが、調査ができず、国会事故調査委員会
の報告では、その可能性を指摘しただけにとどまっている。しかし地震学的に
は、設計値をはるかに超える加速度をもし被ったら、その装置は壊れても不思
議ではないのである。
つまり、モザイクのように出来てきて、面積では、まわりの海を入れても世
界の0.6%しかない日本で、(マグニチュード6以上の)世界の大地震の2割以
上が起きるという日本では、原発はなじまないものである。
原発を襲う地震について考えるときに、活断層だけの問題に矮小化してしま
って、その問題だけクリアーすればいいのか、という強い疑問が残ると言わざ
るを得ない。<完>
(出典『長州新聞』2013年2月22日、25日号。著者の了承を得て掲載。)
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┗■6.新聞・雑誌から
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◆原発推進で日本は世界の孤児となる
2極化・格差社会の真相(日刊ゲンダイ6月5日号より (斎藤貴男))
朝日新聞が先月31日付朝刊の1面トップで、<安倍政権が6月にまとめる成
長戦略の素案に「原発の活用」を盛り込み、原発再稼働に向けて「政府一丸と
なって最大限取り組む」と約束することがわかった>と報じた。(中略)
---30年もしないうちに、世界中で建設された日本製の原発が爆発しては、
何の罪もない人々の命を奪い、あるいは人生を狂わせていく。大地震か津波、
戦争やテロによる爆撃等々、原因はどうあれ、私たちは世界中から糾弾される
だろう。
なにしろ、地球規模の地殻変動が指摘される中、官民一体で前科のあるメー
ド・イン・ジャパンを売りつけた。少なくとも被害者住民に対する損害賠償責
任の一端は免れまい。
財源はフクシマの時と同様、原発をめぐる意思決定には何の関わりもない一
般国民となるが必定。再稼働させた国内の原発もいつまで無事か。
日本はそして世界の孤児となる。安倍政権の企画する憲法“改正”がこの頃
までに果たされていた場合、アメリカの戦争に参加することで国際社会に強引
に割り込む起死回生が企画される愚もあり得るのではないか。(中略)
ロシアや韓国、中国がやはり原発輸出に躍起なので、関係筋では「日本が輸
出しなければ、世界中が危ない原発だらけになる」という声が強いという
(「環境新聞」5月22日付など)。
思い上がった使命感ほど恐ろしいものはない。何もかも真っ平だ。
◆原子炉など処分場末定 廃炉作業遅れ懸念
中程度汚染物(低レベル放射性廃棄物)の事業者も決まらず
(6月11日付 東京新聞より)
原発の運転や廃炉作業で出る放射性廃棄物のうち、原子炉や制御棒など放射
線量が中程度のものを地下に埋める処分場の選定作業が全く進んでいないこと
が分かった。これらの廃棄物は地下50~100メートルに埋設する規定になって
おり、「余裕深度処分」と呼ばれるが、事業主体も決まっていない。今後本格
化する廃炉作業の遅れが懸念される。
余裕深度処分の対象となる廃棄物は「低レベル」の範囲に含まれ、放射線量
が比較的高めの部材だ。(中略)日本原燃が運営する核燃料サイクル施設(青
森県六カ所村)の敷地内で地盤などの調査に着手。(中略)
2007年から経済産業省資源エネルギー庁から委託を受けた研究機関が調査、
研究を続けている。
高レベル廃棄物は、原子力発電環境整備機構(NUMO)が候補地となる自治体
を探しているが、現時点で応募はない。余裕深度処分の処分場の選定作業も放
置されたままとなっている。
現在、東海原発(茨城県東海村)、浜岡原発1、2号機(静岡県御前崎市)
で廃炉作業が進行中だ。さらに、直下に活断層がある敦賀原発2号機(福井県
敦賀市)や稼働40年以上の老朽化原発が続々と廃炉になる可能性がある。
(後略)
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