「飛ぶ球」問題は日本人心性の問題である ―加藤良三を解任できないのか―
- 2013年 6月 16日
- 評論・紹介・意見
- プロ野球半澤健市飛ぶボール
プロ野球の加藤良三コミッショナーは、2013年の統一球変更について、「聞くまで知らなかった」、「ガバナンスの問題だ」と言っている。飛んでもない。飛んでいるではないか。本塁打数が50%増えた。投手の防御率が低下した。昨年比で両リーグ、全球団に現れた普遍的な事実である。スポーツ紙は「飛ぶようになった」と報道している。
どうしてこうなのかと、なぜ事務方や球団や選手に問わなかったのか。なぜミズノに聞かなかったのか。それこそが利害中立的なコミッショナーの仕事ではないのか。「ガバナンス」といって、組織の問題でもあるかのように言う。個人の問題をすり替えている。事情解明のために第三者委員会を作るなどと言っている。ふざけるな。
球団も選手もフアンも甘い。駐米大使をした元外務官僚にみんなでナメられているのである。事情に変化がないのに、米国人の好意的な対日感情が50%急増しても何とも感じない。逆でも同じである。加藤は米国勤務中もこんな感度で仕事していたのではないか。
こんな人物が駐米大使だったことを知ると「日米同盟」の実体は、孫崎享の日米関係は対米従属期の長い歴史だという言葉に説得力が増す。加藤を辞任させる。いや、解任する。それができなければ、日本人の官僚意識に変化がないというウォルフレンらの主張に反論できない。エンタメの世界に起こったこの事件は、日本人の心性への挑戦である。読者は私の発言を飛躍に過ぎると言うであろう。そんなことはない。もう一度考えて言ってもらいたい。
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