切り札はないのか ―2013年6月の都議選結果を考える―
- 2013年 6月 25日
- 時代をみる
- 半澤健市都議選
2009年の「政権交代」は二大政党による保守独裁体制の成立であった。
2012年の総選挙結果は、極右政権によるその強化であり「12/16反革命」である。
それが制度的に完成するのは、自民党の「憲法改正」案が法律になるときである。
2013年7月の参院選は「改正」の成否が問われる戦後の画期になるだろう。
私は最近5年間の日本の政治過程をそう観察してきた。
6月23日を投票日とした東京都議選の結果は、この工程表がおおむね予定通りに進行していることを示している。今回の投票総数453万票のうち、「共産・ネット・社民・生活・みどり」合計が74万票(全体の16.3%)であり、共産党を除くと12万票(2.7%)に過ぎない。「維新とみんな」だけで68万票(15.1%)あるのである。これを保守独裁といわずして何と言おう。
小沢・鳩山を人格破壊して、野田・海江田体制になった民主党の減少議席数は、自民党と「みんな」に代わった。自民党は、右翼に「維新」を、左翼に「みんな」を従え、公明党の背に乗った騎馬戦の騎手である。かれらは従米ナショナリズム―笑うべき矛盾だが―と従米新自由主義の実現に驀進している。
参院選の結果によっては公明党を使い捨てるかも知れない。橋下徹の視野狭窄的な慰安婦発言は小さな蹉跌だった。「連合国」が支配する戦後体制への言辞は意外な亀裂を日米間に生んだ可能性がある。
切り札はないのか。目標を96条改正反対の一点に絞る。
「共産・ネット・社民・生活・みどり」ブラス「古賀誠、河野洋平、池田大作、鈴木邦男、小林節、梅原猛、瀬戸内寂聴、吉永小百合、菅原文太」の連合戦線しかないのではないか。これが実現したら日本は変わる。これは6月24日に、喜寿を過ぎた元企業戦士が見た夢である。
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