ドイツの国防力保持と対外派兵、そして武器輸出を可能にしたものは?
- 2014年 9月 4日
- 交流の広場
- 熊王信之
安倍政権の15年戦争の認識と比較されることがあるドイツですが、負の側面として武器輸出を観れば、実は、世界で五本の指に入る武器輸
出大国なので驚きます。
その品目は、まず007が一時はPPKから乗り換えたワルサーP99と言う名の拳銃です。
ナチスドイツは消滅したものの、その高官、軍将兵が身につけていた拳銃であるワルサーは戦後も健在なのですね。 同社は、この型式の拳銃に自信をもっているようで、プロモも力が入っています。
Walther P99 Special Operations Film
続いては、世界中の軍、警察で採用されているH&K(Heckler & Koch)の短機関銃です。 その中では、MP5と呼ばれる型式のものが有名で、日本の海上保安庁特殊警備隊他の警察機関でも採用しています。
MP5 | Die populärste Maschinenpistole
陸上大型武器では、御国柄の戦車が有名です。
レオパルト2(Leopard 2/Leopard Zwei)
海上大型武器では、潜水艦です。 ドイツは、第一次、第二次、の両大戦では劣勢の海軍力を潜水艦で補強するべくその性能向上に努めましたので、今も通常潜水艦は優秀なので、例えば、209型潜水艦は、1967年のギリシャとの契約以後、14カ国に対し、50隻以上が輸出されています。
更に、紛争国への武器供与を禁じて来た経緯を捨てて、イラクへの武器供与を解禁しました。
ドイツ、戦後の伝統と決別しイラクに武器供与 2014.08.22(金) JBPress(2014年8月21日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
このように観ますと、ドイツの戦後処理の手法が、現在の軍事力の保持と対外的軍事力展開と派兵、武器輸出に抵抗感を払拭する効果があったと言わざるを得ません。 安倍政権がこの点を学べば、反対勢力は為すすべも無くなるのでしょうね。
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