【速報】鹿児島県議会、川内原発の再稼働に同意~民意不在の地元同意
- 2014年 11月 8日
- 交流の広場
- chiba
FoE満田さん発信、鹿児島関連の情報を送ります。
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みなさま(重複失礼・拡散歓迎)
FoE Japanの満田です。連投失礼しまします。
さきほど、鹿児島県議会で、再稼働を求める陳情(1件)が採択され、再稼働反
対もしくは地元同意拡大などを求める陳情・請願(計31件)を否決しました。
’(特別委の報告をお送りした先のメールで、数を間違えてしまいましたが、再
稼働反対陳情・請願の数は31件だったそうです。お詫びして訂正いたします)
私は傍聴することはできず、インターネットで見ていました。あっという間でし
た。以下に報告を掲載しました。
http://311.blog.jp/archives/16322058.html
反対討論に立ったのは、(私がみれた範囲では)柳誠子議員(県民連合)、松崎
真琴議員(共産党)、下鶴隆央議員(県民連合)です。柳誠子議員も松崎真琴議
員も、大飯原発の福井地裁判決を引き合いにだして切々と訴えており、本当に心
打たれるものでした。
とりわけ松崎真琴議員のスピーチに心打たれました。審査が終わっていないこと、
火山、避難計画、地元同意、地域活性化に触れ、以下のように締めくくりました。
「討論を終わる前に同僚議員に訴えたい。私たちがすべきことは、県民のいのち
と安全を守ること。福島の現実を直視しよう。結局、原発をうごかしたいのは原
発利権に群がる人たちのみ。
私たち地方議員は地元住民の付託を受け、県議会に臨んでいる。
福井地裁の判決の述べているとおり、豊かな自然とそこに住み続ける住民が国富。
これが失われることが国富の流出。美しい鹿児島を守り、そこに暮らす人々を守
ろう。再稼働に断固として反対します。」
下鶴議員は、しばらくは原発に頼ることもやむをえないが、川内原発を今再稼働
することは県民のためにならないとし、以下の点を述べました。
「県として、国に、事故があったときの全額・迅速の賠償を求めるべき。知事は、
「国が関係法令に基づき対処する」という大臣の発言でよしとしているが、そん
なのは当たり前の事。なぜ「関連法令」? 原賠法では、「国が必要な場合は」
支援をすることになっている。
「このまま無条件に再稼働に同意することは10年後、20年後に大きな禍根を残す。
公平なリスク負担を他県に、国民全体に問いかけるべき。他県の人が、「安い電
気をつかえるから賛成」というのはフェアではない。たとえ再稼働に同意すると
しても、あと10年後には、止めることを条件にすべき」
自民党・公明党は、賛成の討論にすら立ちませんでした。
そして採決。賛成陳情が起立多数で採択。傍聴席から激しい抗議の声。
反対陳情・請願が次々に不採択。
陳情にこめられた人々の想いが次々に踏みにじられて行くようで胸痛くなるよう
な情景でした。
そのあと、自民党から、国に対して、原発に関する住民の理解を得るための対応
や、避難計画の充実への支援などを求める意見書が提出されました。
松崎議員のみが「国への注文がならんでいるが、原発を止めてほしいという人々
の想いを踏みにじっておきながら、そのあとに人々の理解を得ることを国に求め
るなど本末転倒」として、反対しましたが、採決されました。
最後に伊藤知事が閉会のあいさつ。
傍聴席からは「再稼働反対」のコールで、伊藤知事の声はかき消されていました
が、以下のようなものでした。
「近々、私の意見も決める。県民のみなさまのますますのご挨拶とご健勝をお祈りして、閉会としてます」
いや、ホントに、いっそ潔いほどの民意の無視っぷりでした。
傍聴して感じたのは、公開の場で徹底的な議論をしない風潮、数の論理でものご
とを決めていく、動かぬ「壁」の存在です。これまで日本の地方政治を動かして
きた、理屈じゃないんだものごとはという風潮。論理的に考えれば、自民党議員
だって、なんで今再稼働判断なの?ポーズだけでももっと慎重にやったほうがい
いんじゃない?と思った思った議員もいたはずです。
残念ながら、いちき串木野市選出の自民議員も含めて、造反議員はでませんでし
た。
FoE Japanでは以下の抗議声明を出しました。拡散していただければ幸いです。
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【緊急声明】川内原発再稼働、多くの疑問残す鹿児島県の「地元同意」
31件の反対陳情・請願に込められた人々の想い無視
http://www.foejapan.org/energy/news/141107.html
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2014年11月7日
本日、川内原発再稼働をめぐり、鹿児島県議会は、31件の再稼働反対(または慎重、もしくは更なる調査をやるべき、地元同意を広げるべきなど)の陳情・請願を否決、1件の再稼働賛成陳情を可決しました。近日中に伊藤知事も再稼働に賛成するとみられます。
昨日の原子力安全対策等特別委員会で、再稼働反対の県議会議員は、県民の理解が得られているとは到底言えないこと、保安規定や工事計画認可の審査はまだ終わっていないこと、責任の所在が不明確であること、福島原発事故はなお収束せず、多くの人たちが幸せな生活を奪われて苦しんでいること、原子力規制委員会はまだ保安規定・工事計画認可の審査中であること、火山学会は「巨大噴火は予知困難」とし原子力規制委の火山影響評価ガイドを見直すべきとしていること、「国富」とは美しい鹿児島で人々が幸せな生活を営むことであること、原発立地の地域活性化は原発に頼らない方向でいますぐ取り組むべきことなどを切々と訴えましたが、自民党・公明党などの数の論理で押し切られた形となりました。
県内5箇所で開催された審査書に関する説明会では反対の意見が相次ぎました。今回の「地元同意」は到底民意を反映したものとは言えません。
川内原発を動かしてはならない理由はたくさんあります。逆に川内原発を今、急いで再稼働させなければならない理由は見当たりません。これは、多くの議員が指摘したところです。
住民のいのちと安全を守る最後の砦たる避難計画は、欠陥だらけであり、さらに一時避難所や避難集合場所が、ハザードマップ上の危険エリアにあり、これは災害対策基本法施行令に違反している恐れがあります。市民団体の問合せに対して、薩摩川内市、出水市、阿久根市、いちき串木野市、また受け入れ先の出水市もこのことを認めざるをえませんでした。
鹿児島県知事・県議会はなぜ、これほどまでの多くの問題を無視して、地元同意を急いだのでしょうか?
今回、不採択となった再稼働反対、あるいは地元同意拡大などの39件もの陳情・請願に込められた一つ一つの県民の想いが踏みにじられたこと、またこれが、今後の原発の再稼働における「民意なき地元同意」の前例となったことは残念でなりません。
問合せ: FoE Japan 満田 (TEL 03-6909-5983)
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