1月25日「辺野古に基地はつくらせない!」国会包囲ヒューマンチェーン/参加記
- 2015年 1月 26日
- 評論・紹介・意見
- 山川哲
前回の「女の平和」(1月17日)の時と違って、この日は晴天で風もない穏やかな日和だった(もっとも、集会が終わる頃には曇ってきていたが)。
相変わらず大手メディアは無視(例外は「東京新聞」だけ)し続ける。テレビは「イスラム国」の人質問題以外、他にニュースがないかのようだ。日本のテレビ放送は、日曜日には世の中すべてが休んでいるかのように、極端にニュースの報道が少ない。勿論、7000人もの人が集まって国会を包囲し、ヒューマンチェーンを作っても、彼らから見れば、「そんな事実はなかった」ということになるのだろう。集会からの帰り道で立ち寄った食堂のテレビも、こんなことは全く報道しない。「人質問題」と「白鵬が全勝優勝した」ということだけがニュースである。
こういうことから推察すると、「沖縄」はいつまでも外地(日本によって占領統治されている領土)でしかないようだ。そういうことなら、沖縄人が自主独立を唱えても、誰にも文句を言われる筋合いはないのではないだろうか。
パレスチナ問題が「アラブ問題」を語る時の要であり、今日の世界情勢を知るうえでこの問題を抜きにしては語れないのと同様、沖縄問題を抜きにして「日本の問題」、特に戦後日本の問題を語ることはできないはずである。それにもかかわらず、この問題はいつまでも人ごとなのだ。
敗戦直前の沖縄戦で、数十万人の沖縄人が死んだ。戦後は本土米軍基地の7割以上を沖縄に押し付けたまま今日までに至っている。この間度重なる米軍人らによる不祥事に対しても、通り一遍の詫びのやり取りだけで済ませてきた。しかも、これまでの沖縄選挙は、札束と囲い込みによる露骨な選挙戦で、かろうじて自民党政権側が勝利してきたのであるが、今回それすらも、沖縄人の「米軍基地反対」の意志表示によって「反基地派」勝利という画期的な結果がでた。慌てふためいた安倍自民党政権が、沖縄県への助成金を大幅削減し、翁長新知事との面会すらしようとしないこと、このことは広く我々の知るところである。
このような沖縄の現状の打開を求め、特に米軍基地の「辺野古移設問題」に反対する集まりが、この日のヒューマンチェーンであった。沖縄の「海」の青さを表現する「ブルー」を身体のどこかに付けて集まろうと呼び掛け、先日の「赤の集会」に続く「青の集会」になった。なかなか面白い試みだと思う。
この日も最初に「テントひろば」に寄り、それから国会前に向かった。午後2時には既に大勢の人たちが国会周辺に集まっていた。ヒューマンチェーンはとっくにつながっていたようだが、一応鎖の初めから終わりまで歩いて見た。相変わらず年配者が多く目についたが、それでも若者や外国人たちの参加者も多くいた。若い女性のよく通る甲高い声に合わせて、3時15分と3時半に、一斉にシュプレヒコールとヒューマンチェーンをやった。
周辺のあちこちで、沖縄独特の太鼓や管楽器の演奏が行われていた。
テントは参加者に熱いお茶をサービスしたり、して大層忙しそうだった。いつもながら、こういう集まりも継続しなければ本当の力にはなりえないと思う。また、大手メディアの奮起を促すためにも、われわれ小メディアが一層頑張らなければならないとも思った。
沖縄に連帯して共にがんばりましょう。
三輪祐児さんの動画も以下に貼り付けます。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion5139:150126〕
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