たんぽぽ舎から TMM:No2660
- 2015年 12月 11日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2660】
2015年12月10日(木)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.2016年4月から電力完全自由化ってどういうこと? (上)
「完全自由化」は2020年までお預け
電力完全自由化で「原発マフィア」を一掃する
「発送電分離」が一番重要な自由化の肝
小坂正則(脱原発大分ネットワーク)
★2.「国際ウラン映画祭」
世界からのいろいろな脱原発を要求するいい映画
ドイツのメールマガジン読者よりお便り
濱口(ドイツ在住)
★3.新聞より3つ
◆「もんじゅ」に引導 福井住民ら 廃炉求め25日提訴
(12月9日東京新聞朝刊29面より抜粋)
◆放射能の環境基準今もなし 福島原発事故で汚染物質拡散
自治体「監督権限認めて」
(11月28日東京新聞朝刊「こちら特報部」28面より抜粋)
◆11月5日「世界津波の日」 日本呼び掛け 国連委採択
1854年安政南海地震にちなむ (12月5日東京新聞夕刊4面より抜粋)
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※12/11(金)関西電力東京支社抗議行動 高浜原発再稼働やめろ!
日時:12月11日(金)17:30より17:45
場所:富国生命ビル前(地下鉄三田線内幸町駅A7出口すぐ)
呼びかけ:たんぽぽ舎
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※12/11(金)首相官邸前抗議-第175回
北に中央構造線、南に南海トラフ、大地震が予想されるこの地域で、佐田岬半島の人
々のマトモな避難計画もないままの認可という暴挙!伊方原発再稼働やめろ!
日時:2015年12月11日(金)18:30から20:00
場所:首相官邸前、国会正門前
呼びかけ:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
当日の詳細は http://coalitionagainstnukes.jp/ を参照
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※訂正3つあります
1.12月8日発信
誤:【TMM:No2568】 正:【TMM:No2658】
2.12月9日発信
誤:【TMM:No2569】 正:【TMM:No2659】
3.12月9日発信の【TMM:No2659】の★1.2つ目の◎で、
誤:審電力のほうが 正:新電力のほうが
おわびして、訂正致します。
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┗■1.2016年4月から電力完全自由化ってどういうこと? (上)
| 「完全自由化」は2020年までお預け
| 電力完全自由化で「原発マフィア」を一掃する
| 「発送電分離」が一番重要な自由化の肝
└──── 小坂正則(脱原発大分ネットワーク)
1.来年の4月から「電力自由化がスタートする」とニュースなどで伝えられています。
そこで電力自由化の話を書くことにします。
さて、「電力自由化」とは言っても、電電公社しかなかった頃の電話サービスからKD
DIなど固定電話の自由化が実施されて携帯電話が完全に自由化されたような「完全自
由化」が来年の4月からいきなり実施される訳では決してありません。これまでにも「
電力部分自由化」は進められてきました。高圧電力など大口需要家や中小企業などの電
力も自由化されています。ですから、同じ九電管内のA社とB社の電気料金や契約内
容はそれぞれ違うのです。
しかし、既存の電力会社が一般家庭などへ電気を売る時は、これまでのように「総括原
価方式」で価格を決める方式は4月からも変わりません。ただし、4月からは新しい電力
会社が全国で自由な価格で一般家庭へ電気を販売することができるのです。
2.「完全自由化」は2020年までお預け
「電力完全自由化」は2020年をめざして進められています。では完全自由化とは何
が変わるのでしょうか。それは「総括原価方式」という国の関与がなくなります。既存の
電力会社も自由に電気料金を決めることができるようになります。ただ、離島や山間部
など自由化の恩恵を受けない地域については一定の義務化は残ることでしょう。
もう一つ大きな変化があります。「発送電分離」が実施されるのです。これが一番重要
な自由化の鍵なのです。道路は誰でも自由に走れますよね。それと同じように送電線は誰
でも自由に使える公共インフラという考えに基づいて、公共財として消費者がその維持管
理費を負担して利用できるようになるのです。そして発電会社や売電会社が電力販売を
自由に競争するのです。そうなったら、これまでの電力会社が不当な利益を得たりできな
くなるでしょう。
3.電力完全自由化で「原発マフィア」を一掃する
既存の電力会社は「総括原価方式」(投資額に対して3%の利益が保障されているの
で、割高な原発を作った方が利益がたくさんもらえるという詐欺まがいの方式)で電力
会社と経産省が結託して、これまで私たち国民を騙して危険で割高な原発を日本中に作
って来ました。
いわゆる「原発ムラ」と言われる連中の仕業です。私は「原発ムラ」といういい方はし
ません。「原発マフィア」という言い方をしています。だって、「原発ムラ」というと、
ムラが何か悪いことをしているように聞こえるからです。
「マフィア」とは19世紀にイタリアで暗躍した「組織犯罪集団」のことです。日本の
電力会社と経産省官僚と御用学者と福島県医師会に鉄鋼やJRに自民党を代表する政治
家などは、国民の生命や財産など関係なく、「自分たちが儲かれば後は知ったことではな
い」という組織犯罪者集団です。その証拠に東電の福島原発事故による放射能被害の関
連死者が1232人(東京新聞2015年3月10日)にも及んでいるのです。東電による過失
致死者です。
それに福島県内の児童の甲状腺がん患者が今年5月18日、福島県の発表で126人。今
年に入って2巡目調査で137人と福島原発事故による甲状腺がん患者を作り出しているの
です。
もちろん福島県医師会は「甲状腺がんは原発事故の影響ではない」と、いまだにシラ
を切り通していますが。そのほかにもセシウムの影響と思われる心筋梗塞などによる突
然死が福島県内では増えていると言われていますが、これは実証困難なので表面化する
ことはありません。これらの犯罪を行った犯罪者集団のただの一人も逮捕者はいないの
ですから「原発マフィア」は暴力団以上の反社会的集団です。
「JRまでが『組織犯罪者集団』というのはちょと言い過ぎじゃないの」とご批判を
受けるかもしれませんが、じゃあなぜJR九州の社長は「原発再稼働をしてもらわなけ
れば九州の経済が成り立たない」などというウソを言いふらすのでしょうか。一度事故
が起こればJR九州だって甚大な被害を被るというのに。原発で不当な利益を得ている
犯罪者集団への幇助(ほうじょ)罪です。
私は30年間、反原発運動をやって来ました。それは原発が危険で割高であるという真
実を世間に知らせるたたかいだったのです。事故の危険性は福島原発で実証されました。
そして割高を実証するにはコスト計算を行う必要があるのですが、電力会社は原発の発
電コストを隠して決して公表して来ませんでした。
だって、競争がないから原発の発電コストが高くても知ったことじゃなかったのです。
ところが発送電分離が実施されて、発電コストによって電力会社が競争するような社
会になれば、原発のとてつもないコストが白日の下に晒されるのです。
4.「発送電分離」が一番重要な自由化の肝
何で「電力自由化」の決め手が「発送電分離」なのかを説明します。今は電力会社
がそれぞれの管内の送電線も配電線(低圧の電気を一般家庭などに送る電柱の電線のこ
と)も全ては電力会社の所有物です。ですから来年の4月から「小坂新電力」があなた
の家に電気を送ろうとすると九電の送電線と配電線を使わせてもらわなければ送ること
はできませんね。すると私は九電に行って「電線を使わせてくださいな」と申し込みま
す。すると、九電の担当者は「はい分かりました。それでは1kwh当たり10円頂きます」
というかもしれません。
電事連では高圧送電線が3.5円で配電線が3.5円の合計7円の電線使用料をいただく予
定ですと随分以前に言ってました。私は「そりゃあちょっと高すぎますよ。もっと安くし
てくださいよ」と言っても、九電の担当者は「いやなら使わなくても結構です」で終わり
なのです。
送配電線には競争がないのです。ですから既存の電力会社は「送配電会社」へ鞍替えし
ようと虎視眈々と狙っているようなのです。
「じゃあ原発はどうするの」と思いますよね。彼らは「国がやらせたのだから国に面
倒を見てもらって、私ら一生安泰の配電会社に逆戻りすればいいだけ」と考えているの
だろうと私は思います。
電力自由化で電力会社と新電力が平等に競争するには送電線の使用料(託送料)が各
社に公平でなければ商売にはなりません。ましてや新電力各社は既存の電力会社に比べ
たら「象とアリ」のような力関係ですから、新電力に有利な条件を付与して電力市場競
争を生み出す努力を国はする必要があるのです。通信の自由化でも航空自由化でも新規
参入企業に有利な条件を用意して政府は育ててきたではありませんか。
ところが、安倍政権は自由化と市場競争を生み出すために新規参入企業を育成するな
どという気はさらさらないようです。その証拠に、現在の2020年に実施される予定の「
完全自由化」で、自民党案は「送電会社を電力会社の子会社にする」という考えです。
これでは自由競争はできません。だって子会社だったら、親会社の経費を尻ぬぐいさせ
て、送電会社のコストを割高にしてその分を新電力の会社に負担させるなんてことは「
原発マフィア」なら平気でやるでしょう。
私たち脱原発派は「資本分離の完全別会社」に送電会社を作ることをこれまで訴えて
来ました。
実は3・11福島原発事故で東電が債務超過に陥った時に国が融資しましたよね。そ
のときこそ発送電分離の絶好のチャンスだったのです。国が東電の送電線を買い取って
しまえばよかったのです。電力自由化の最大のチャンスだったのです。残念ながら「原
発マフィア」は、そうはさせませんでした。(下)に続く
※「つゆくさ通信」第134号2015年11月20日
発行:「脱原発大分ネットワーク」より転載
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┗■2.「国際ウラン映画祭」
| 世界からのいろいろな脱原発を要求するいい映画
| ドイツのメールマガジン読者よりお便り
└──── 濱口(ドイツ在住)
「国際ウラン映画祭」というのがあります。
「Uraniumfilmfestival」とは、ドイツ生まれだが、2006年からブラジルに住むNobert
Suchanekという映画監督兼ジャーナリストが2010年から始めた国際的規模の反原発映
画祭です。あらゆるジャンルの映画を見ることができます。
もともとは、Rio De Janeiroで始まりましたが、今では世界の幾つかの大都市で、何
日間にわたって30本ぐらいの映画を上映します。
ドイツのSGD(さよなら原発デュッセルドルフ)も、2013年には、この組織の了解を
得て、「Women of Fukushima」と「Abita」をDuesseldorfのBambiという映画館で上映
しました。
ただいま、「5Jahre nach Fukushima-福島から5年-」という映画が来年の3.11
のためにに準備されているようです。
興味がおありの方は http://www.uraniumfilmfestival.org/をご覧になってくださ
い。そこの英語のサイトでは、世界からのいろいろな最近の脱原発を要求するいい映画が
見られると思います。
また、Nobertさんからはいった連絡ですが、日本の仲介者はYasuko Takahashiさん
という方らしいです。彼女は日本でもこの映画祭を始めようと努力しているそうです。
次のリンクで日本語でUraniumfilmfestivalの活動、また、来年の3.11と4.2
6の計画を見ることができます。 http://iuffj.jimdo.com
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┗■3.新聞より3つ
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◆「もんじゅ」に引導 福井住民ら 廃炉求め25日提訴
日本原子力研究開発機構(原子力機構)が運営する高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井
県敦賀市)について、訴訟を準備中の住民側弁護団が8日、東京霞が関で会見し、原子力
機構にはもんじゅを運転する技術的能力がないとして、原子炉設置許可の取り消しを国
に求める訴えを今月25日、東京地裁に起こす方針を示した。
(中略)
河合弘之弁護士は「放射能の恐怖におびえる必要のない社会を実現するため、もん
じゅに引導を渡す必要がある」と語った。 (後略)
(12月9日東京新聞朝刊29面より抜粋)
◆放射能の環境基準今もなし 福島原発事故で汚染物質拡散
自治体「監督権限認めて」
福島原発事故から4年半以上が経過したが、放射能汚染についての国の基準の不備
に対し、自治体が不満を募らせている。事故後、放射能も大気汚染防止法や水質汚濁防
止法などの対象になったが、他の有害化学物質などにはある環境基準や排出基準は定め
られていない。困惑する自治体からは、国に対応を求める要望が相次いでいる。
現在、震災がれきなどの処理については環境省の管轄だが、その基準は1キロ当たり
8000Bq以上は指定廃棄物、それ以下は一般ゴミという規定しかない。
(後略) (11月28日東京新聞朝刊「こちら特報部」28面より抜粋)
◆11月5日「世界津波の日」 日本呼び掛け 国連委採択
1854年安政南海地震にちなむ
【ニューヨーク=東條仁史】国連総会第二委員会は4日、津波の危険性を認識して
もらうため、毎年11月5日を「世界津波の日」とする決議を全会一致で採択した。日
本が呼び掛け、約140カ国が共同提案した。月内の総会本会議で、正式に決議が採択さ
れる見通し。
「世界津波の日」は、1854年11月5日に発生し、紀伊半島沿岸などが大津波に襲われ
た安政南海地震にちなむ。この時、現在の和歌山県で村民が、稲わらに火を付けてほか
の村民を高台に誘導して助けた「稲むらの火」という逸話が伝わることからこの日を選
んだ。日本では「津波防災の日」に定められている。
今後は11月5日に逸話も紹介しながら、各国で津波への知識を高める啓発イベント
などが開かれる。 (後略)
(12月5日東京新聞夕刊4面より抜粋)
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