きのうから、朝日新聞で「自治会は 今」が始まりました
- 2016年 2月 10日
- 評論・紹介・意見
- 内野光子
2月8日朝刊の第1回は「断れない<寄付>って変 個別集金・目安額プレッシャーに」というものだった。「自治会と寄付金」については、自治会の役員時代から追いかけているテーマで、このブログにも何回か記事を書いていて、直近では、以下の記事がある。
・「自治会と寄付金」問題がなかなか改善されないのはなぜか~自治会が共同募金や社協会費を集める根拠がないのに?(2015年12月10日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/12/post-3df2.html
一昨年になるが、「自治会と寄付金」と題して、朝日新聞の「私の視点」(2014年3月17日)に寄稿し、掲載された縁で、昨年11月に、朝日新聞の取材を受けた。上記記事でも紹介したが、朝日新聞では、寄付金の問題だけでなく「どうする?自治会・町内会」と題して、フォーラム欄で連載されたばかりだった。反響が大きく、取材を続け、また、自治会の問題を扱いたいのでというのが取材の趣旨だった。取材班の一人O記者と3時間近く話し込んだ。数日前「遅くなりましたが、来週から連載が始まります」との連絡が入った。自治会の各種寄付金への対処として、私の自治会役員時代から始まった「封筒の手渡し回覧によって、自治会員の寄付自体の自由、金額の自由を辛うじて維持している」という話が、佐倉市の一自治会での実践例として、あのような記事になったわけである。「寄付」の本来は、個人の自由で、自治会・町内会が介入したり、便宜を与えたりする余地のない問題で、最高裁決定など判例上も確定しているのにもかかわらず、その実態は記事のレポートのようなことが横行しているのである。私としては、本来、自由であるべき各種寄付が、なぜ自治会・町内会によりなかば強制的に集められているのか、なぜ寄付募集団体が、自治会・町内会を手足のように利用して募金させているのか、なぜ自治体は、いつまでもそれを黙認しているのか、そのこと自体に切り込んで欲しいと思っている。これから、どういう展開になるのか、楽しみでもある。
記事の画像の一部とPDF化したもの(全文が読めます)を添付しました(日付のメモは、間違えまして、2月8日に訂正です)。
http://dmituko.cocolog-nifty.com/jitikaihaima1.pdf
初出:「内野光子のブログ」2016.02.09より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2016/02/post-c07e.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5896:160210〕
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