テント日誌3月10日…日暮れて道遠し・・・
- 2017年 3月 11日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
- 14時~16時 東電本店前
- 16時15分~16時45分 JR新橋駅前
経産省前テントひろば1807日後
風はまだ冷たい。風邪に気をつけている 3月8日(水)
座り込みの場所に行くと、ハトがいっぱいいた。
座り込みグッズをセットして座り込み開始。暖かな日差し。しかし、風が強く椅子に括り付けたバナーが風を受けて、座っていないと吹き飛ばされてしまう。
今日はもんじゅの裁判があり、裁判を傍聴する人が寄ってくれる。話し込んで行かれる。また、森友問題や共謀罪反対での国会前抗議行動に参加する人も立ち寄ってくれる。通りがかりの人がカンパをしてくれて「こんなことしかできなくてすいません」と言われていく。
経産省前テント跡の場所は、いったん、柵を設けてさつきを植えて、監視カメラの台座を新しく作り直して移動させたので、それで「完成」と思ったら、なんと、今日行ったら、柵を壊して、さつきを引き倒して、部分的にコンクリートで固めた。なにをするのか。まったく行き当たりばったりで、計画性がない。というか税金の無駄遣いだ。かかった費用について情報公開をしたら、「資料は残ってない」などと言うのか。
遅番は15時~18時までなのだが、この時間になると日も陰り、風が冷たい。風邪をひかないように頑張らなければ。
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例の煎餅ではなく、ブルーベリー飴を差し入れていただいた 3月9日(火)
セッティングをしていると、久し振りに行き先を訪ねられた、虎ノ門ヒルズはどちらですかと、テントが強制撤去される以前は毎日のようにあったが、最近では珍しい。
『日の丸・君が代』強制反対活動を続けている、八王子のKさんが卒業式があった学校でのチラシの配布を終わり、弁護士さんとの打ち合わせまでの間テントに寄って下さり、例のお煎餅ではなくブルーベリーの飴等4種類を差し入れてくれました。
その後、年配の警察官がニコニコ顔?で寒いなか、ご苦労様ですと声をかけて来て今日は何人ですかと聞いてきた。
こちらはいつもの通り、わかりませんと返答。
立ち止まって福島の『のぼり旗』を見ていた女性2人がカンパをして頂きましたので、お礼を言うと福島の人との事でした。
座り込みの場所が、すっかり日影になった頃、Tさんが病院で治療した帰りですと言って、いつものように、あのニコニコ顔?で来られました。
相変わらずの笑顔を見られて先ずは、一安心致しました。(Y・R)
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日暮れて道遠し、そんな思いが募るばかりだが… 3月10日(金)
もう秋か、といつて過ぎし季節を惜しんだのはランボーだが、それにしても時間が経つのは速い。あの震災からは6年目を迎えようとしている。3・11と聞くとあの日の生々しい衝撃が映像とともによみがえるが、あれから6年の歳月を経て今、僕らは何をなしえたのか、という思いが自然と出てくる。忸怩たる思いというのではないのだが、「日も暮れて道遠し」という思いがしてならない。大震災からの復興や復旧にはこころは寄せていたが、さしたることはできないと思っていた。だだ、原発震災については何かできることがあるのではないかという思いより、やらねばならないという意識が強く脱原発に関わってきた。こんな事故を二度と起こすなという思いと、原発事故の被災に何かできないかという思いがあってのことだ。
6年の月日を振り返って見て僕はあらためて原発事故の大きさと凄まじさを認識している。福島第一原発の事故の収拾は未だなつていないし、それはどのように可能かの未通しも立ってはいない。放射線被ばくがどのような規模であり、その被害はどのような解決するのか分からない。こうした事態の前で、僕は驚き、怖れ、立ちすくむ思いにあり、ただ、思考を働かせることに気持ちを誘うことしかできてはいない。絶望的な気持ちにならずに現実を見つめ考え続けようとしているだけだ。そうであれば、事故のことをどう認識しているのかを疑うような原発再稼働に邁進する面々のことがいつも思い浮かぶ。彼等も原発事故のことやそのもたらしているものへの怖れと不安は十二分にある。そうでありながら原発を稼働させることの利益から逃れられないのか。経済的利益、そう思い込んでいる力は強いのだ。そういう場面で自問し、そこから抜け出るには相当な力がいる。はじめた戦争を止める時に似ている。勇気以上のものが必要かもしれない。あるいは事故に対して意識的に目をつむっているのか。また、本当に原発事故なんてたいしたことはないという認識にあるのか。そういう傲慢な思いになっている人のいるのだろう。繰り返しになるが原発再稼働や原発保存に固執する人たちは、原発事故をどうみているのか、ということが消せない。これだけの事故だから、目を背けるというわけには行くまい。それとも、原発再稼働や原発保存は組織のトップが決めていて、その組織に属する人々は声を上げたくともあげられないだけか。ここことが意外と大きいことかもしれない。これはよく考えるべきことのように思う。
僕は経産省や国、あるいは電力業界の原発事故の認識に違和感だけでなく、深い怒りを抱いてきた。原発再稼働をして、もし事故でも発生したらどうする気なのだ、という声を押しとどめられない。事故対策とか安全を期してというが、そんなことは収拾の目途のつかない福島の事故を前にすれば誰も信じないし、信じられないだろう。信じようとしても無理な話だ。原発再稼働や原発保持を決めている一握りの権力者も、組織ゆえに反対の声上がられぬ人たちもよくわかっているのだろう、と思う。分っていないはずはないのだ。
僕は矛盾というか、こういう現実を見ながら原発事故に対する人々の反応というか、意識に希望をかけてきた。多くは沈黙の過程にありながら、原発事故に対する反応や意識は強いものがあり。僕が感じて来たことと同じものだと思う。それは人々の意識であり、国民(市民や地域住民)的には多くの人がそうだと思える。沈黙の中にある人が、多数であってもこれは原発に対する意識の基盤をなしていている、これは戦争に対する人々の意識や認識、その基盤に似ている、経産省や国や電力業界が、その中枢にある権力者たちが原発再稼働や保持のシナリヲを持ち、それを実現しようとしても、簡単にことが進まないのはこのためだ、このことをよく洞察している政治家の一人は小泉純一郎だろう。小泉とは他の政治的見解では違うところが有るかもしれないが、原発について僕は異論がないし,彼の見解はいいと思う。自民党や公明党の中にも彼の存在は大きいものとしてあるのだ。それが出てくる時もあると思う。これが大きな動きになるときはきっとある。
僕は原発事故への対応に対する疑念と問の中で、あらためて日本の政治組織や社会組織のことを考えた。国民の意思や意向と矛盾することが進み、それに抵抗することも難しいのは、日本の政治組織や社会組織を支配する権力様式に根拠があると。単純にいえば日本における公的な存在は、公的な基盤から生まれたものでも、そこに立つものでもないのだと。自由や民主制に基盤づけられて公的なものはあることになっているが、それは偽装された存在であり、国民主権は憲法の中の言葉としてのみある。それに留まっている。この公的な存在を変えるにはその問題の所在に気が付かなければならない。そこがでも一番難しいことではないのか。ここに到達できれば道はひらけてくる。闘いはいつの場合も「日が暮れて道遠し」の気持ちをもたされる。それは自然なことだ、それを超えていけるのは問題の所在に気が付くことであるが、草臥れた思いもしないではないが、僕らはそこに近づいているのではないか。(三上治)
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月例祈祷会のお知らせ 3月11日3時から 経産省前
おはようございます。
あと2日後となりますJKS47月例祈祷会のお知らせです。
今回は、午後2時集合です。すぐ準備に入ります。
添付ファイルの通り、今回は東日本大震災後6年目で七回忌になります。
反原発のシンボルとして「ゴジラ」の咆哮とテーマ音楽を流しながらの
鎮魂祈祷会となりますので宜しくお願い致します。
終了後の懇親会場は未定ですので、当日相談いたします。
以上、どうぞよろしくお願い申し上げます。
合掌 澁澤 光紀
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経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その25
私たちにも「原発からの請求書」4443円/年、今後も上乗せの恐れ
~東京新聞連載「あなたにも…原発からの請求書」から~
木村雅英(経産省前テントひろば)
東京新聞の連載「あなたにも…原発からの請求書」が面白かったが、本日(3月10日)に終了した。
以下は最終NO.9からで、1kWhあたりの発電コストの比較でなく、標準家庭の年間負担額で分かり易く説明している。
東電利用の標準家庭の場合には、年間4443円、電気料金に明記されないまま上乗せされている。
その内訳は、次のとおり。
使用済み核燃料最終処分場建設・運営費 1675円
電源開発促進税 1112円
福島第一原発賠償費 996円
核燃料サイクル 604円
福島第一原発以外の廃炉費 56円
年間合計 4443円
更に、福島第一原発除染費と福島第一原発廃炉費が電気料金として、高速増殖炉もんじゅ廃炉費ともんじゅ後継機開発費が税金として、将来上乗せされる心配があるそうだ。
問題は、消費者の負担合計は自力計算しないと分からないこと、今後も上乗せの恐れがあり知らない間に負担が増えても分からないこと。
連載の締めくくりも、私たちの心配をしっかり述べている。
本紙集計では廃炉や燃料処理など原発処理費だけで40兆円。政府は原発の発電コストは安いとしていますが、消費者に情報公開し、選ぶ材料を提供する責任があります。表面を繕って無理な事業を続けるなら将来、原発事業自体が行き詰まり、子どもたちにまで負の遺産処理のための巨額の「請求書」をツケ回しされることになりかねません。
3月11日(土) 追悼と東電抗議 第42回東電本店合同抗議
官邸前抗議行動(17時~) 3月10日を3月11日に変更
経産省前では呪殺祈祷団の月例祈祷会が15時からあります。
3月17日(金)5時~6時経産省前抗議行動 テントひろば主催
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