これは保守大連立の補完である ― 都議選結果は警戒を要す ―
- 2017年 7月 3日
- 時代をみる
- 半澤健市都議選
《小池派の圧勝と自民の惨敗》
2017年7月2日の東京都議選で「小池派」は、定数127名中、79名を取り圧勝し、自民党は23名で惨敗した。
空中戦に強い小池百合子が、地方選にもこれほど強いと思わなかった。
しかし、東京はドブ板選挙が通用しない人間関係の薄い共同体である。有権者は空気に流される漂流民のような存在である。メディア利用を熟知する「渡り鳥政治家」に、東京は最適な舞台であった。
自民党が惨敗したのは良かった。安倍政治暴走へのブロックになるからである。安倍政権は年内持たないだろう。安倍以外なら誰でも良いと考えていた私もそう思う。
《小池は自民党員・日本会議である》
しかし果たしてそうだろうか。
公明党は、チャッカリと23名を当選させた。そのコバンザメ性は天才的である。共産党は、国会であれだけ健闘したのに、2名増の19名に終わった。
小池百合子は今も自民党員である。最近まで日本会議国会議員懇談会の要職にあった。
彼女はこの国をどんな国にしたいのか。私は聞いたことがない。
2009年の政権交代選挙を、私は「二大保守党独裁の時代」の誕生と書いた。二大保守党体制は、民主党の分裂・退潮で変形したものの、改憲勢力は三分の二を占めている。今回の都議選は、この体制の強化となった。油断すると危ない状態の継続である。
《対立軸をアイマイにしてはならない》
書生論と言われようと、何度でもいう。
護憲か改憲か。対米自立か隷従か。アベノミクスは是か非か。原発廃絶か再稼働か。
このいずれを取るか。それが日本の将来を決定するのである。(2017/07/03)
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