「戦争とめよう!安倍9条改憲NO!2018新春のつどい」に参加してきました
- 2018年 1月 10日
- 評論・紹介・意見
- 石川愛子
1月7日、北とぴあでの安倍9条改憲NO!全国市民アクションと戦争させない!9条壊すな総がかり行動実行委員会共催の2018新春の集いに、友人4人で参加してきました。
開場前から長蛇の列で、さくらホール1300名満席は嬉しいことでしたが、安倍首相の年頭挨拶憲法改正への意欲に危機感をつのらせた人も多かったということかと思います。
司会は全国市民アクション実行委の富永さんと総がかり行動委の菱山さん。
まずは、安保関連法に反対にするママの会の長尾詩子さんの主催者挨拶で始まりました。
ミニトークは、俳優の松尾貴史さん、軽妙な語り口でいまやオセロの4すみをとられた状態、釜ゆでのカエル状態、気づいたら全包囲と、警鐘を鳴らされていました。
憲法講演は東大憲法学の石川健治さん。学問的な話で、要約すると(不十分と思いますが)、
日本における憲法の歴史は、開国の歴史ではじまった。日本は文明国とはみなされず、不平等条約を結ばれた。その撤廃のためには、憲法をつくることが必要であった。文明国のconstitutionは、直訳すれば構造とか構成ということで、どう訳すかから始まり「憲法」という絶妙な言葉が生まれたという。文明国のconstitution には権利保障と権力分立が当然で、支配者に対してのコントロールが必要。何の為か、それは個の自由を守るためである。
いちおう明治憲法で、構成とコントロールの両方が盛り込まれている。内閣は位置づけられてない、それは強力な幕府を作るのを恐れたのです。日本が文明国と認められるのは日露戦争後で、ようやく不平等条約が撤回させた。軍拡に次ぐ軍拡で植民地主義で、立憲主義はパージさせてしまった。そして、戦争で壊滅状態となったわけです。
日本国憲法からは、君主制、軍国主義、植民地主義を切り離した。その重要な柱が9条で、70年はもった。9条が、立憲主義を支えてきた。70年ともあれ自由を享受してきたが、乱暴に変えると産湯とともに赤子を流すことになる。また、日本の9条が東アジアの軍事力統制に一定の役割をもっている。問題を俯瞰して捉えることが必要である。
今回の自衛隊明記にしても、9条2項はずしも、既存のコントロールをはずそうとしている。そうすると憲法上の統制がなくなる。市民社会と軍隊を切り離し、シビリアンコントロールをきかせるのが近代的constitutionである。これまでは9条2項が効いてつつしみ深い軍隊であったが、タガをはずして政治が統制できるのか。真面目に憲法を考えていない。私たちが自由を失う。
いまの北朝鮮は、日本の30年代をモデルにした国防国家です。
最後にニーチェの言葉を引用します。
「怪物と向き合うときには、怪物にならないようにせよ」
その後、各政党の挨拶、自由党青木愛さん、日本共産党小池晃さん、立憲民主党福山哲郎さんが、続いて4人の各地からのリレートークがありました。
最後に総がかり福山真劫さんからの下記の行動提起で閉じた。
・9条条文を変えさせない、国会発議させないために3000万人署名をがんばりましょう。
・5月3日には東京の有明に10万人以上集めましょう!
(詳細は、ユーチューブ「2018.1.7戦争止めよう!立春のつどい」で)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion7255:180110〕
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