口をつぐむな、批判し続けろ!
- 2018年 7月 7日
- 交流の広場
- 山川 哲
この時期になって、というよりもこの時期だからこそ、麻原彰晃ら、かつての「オーム真理教」一味7人の処刑が強行されたのではないだろうか。
これを政治利用の処刑と呼ぶことは勘ぐりすぎであろうか?
9月の自民党総裁選挙を控えて、アベシンゾーの支持率は依然として低調である。
しかも、東京地検の特捜が、少しばかり活発に動き始めている。特捜にとっても、ここで汚名返上しておかなければ、「政権の走狗」とばかり庶民の厳しい目と批判にさらされることになりかねない。
北朝鮮との米・朝会談に乗りかかって、上手くすれば拉致被害者の救済問題などで、少しは失地の回復になるかもしれないと、とらぬ狸の皮算用をしていたのに、トランプという勝手な男のために、こちら側の見込みがすっかりご破算になりそうである。
その上、ついに米・中貿易戦争が始まり、それに巻き込まれそうだ。折角のアベノミクスも、下手をすれば根底からくず折れて、こちらの方でも決定的な打撃をこうむりそうだ。
四面楚歌。このままいけば、アベ夫妻の逮捕劇にまで進展しかねないのである。
アベは、尻に火が付きそうで気が気ではない。いくらアソーが派閥の集まりの中で怪気炎を吐いた(アベを支持しない派閥は、「冷や飯」を覚悟しろ)ところで、政治家の義理は一過性で、少しでも力が衰えたとみなされると、造反が続出する。これが政治の常道で、アソーですら、いつ寝返るか判ったものではないのである。
アベにとっての頼みの綱は、何とか「モリ・カケ問題」にまつわる追及から庶民の目をそらせ、これ以上支持率が落ち込まないようにすることである。
そのために一番良いのは、テレビの報道を何とかすることである。今までも、NHK始め、民放各社に大いに協力してもらったのだが、あまりにも露骨に報道管制を敷けば、却って怪しまれて、支持率低下につながりかねない。NHKには3分間ニュースで、ちゃんと報道しているかの振りを維持してもらってはいるが、一部の民放など、必ずしも政権のいうことを忠実に聞いてくれない「不埒な放送」をするところもまま見受けられる。サッカーも日本の敗退で、もはや利用できない。
そこで、一案が思い浮かんだ。絶対的に評判の悪い、極悪非道の麻原彰晃一味を処刑し、当分の間この話題で逃げ切ることができるのではないか、と。
テレビの報道特版は、「オームの仕返し」があるのではないかといった「お話」を面白おかしく、おそらく連日、古いテロップを流して報道してくれるのではないか。
こうして当分の間、アベ一族は安泰に暮らせるし、その内、党首に再選でもされれば、反対派を押さえて、再び「事件などなかった」こととして白を切りとおせるというものである。何せ数が全ての世界なのだから。
そこで、われわれ庶民の側としては、アベが一番嫌っている「支持率低下」を狙うことに当面の狙いを定める必要がある。そのためには、アベの不正を言い続けること、極めて平凡なことであるが、機会あるごとにこのことを主張する以外にないだろう。
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