中國の経済政策はISD条項を認めるのかどうか。
- 2019年 1月 1日
- 交流の広場
- 箒川兵庫助
石井知章明治大学教授が講演会を予告されている:「中国社会に拡がりつつある労働問題―広東省の労働政策とその意味について」
その中に中国の政策が新自由主義であるかないかという趣旨の演題が用意されているが,勝手ながら,新自由主義の定義をはっきりさせていただきたいと思う。1978年であったと思うが,鄧小平氏の改革開放以来,経済政策が中国共産党綱領の枠内での話なのか,新自由主義を取り入れてもいいという話なのかという問題があったからである。つまり新自由主義は資本主義の一形態に過ぎないが,貧富の格差を最大化にする主義であるとすれば,その意味で鄧小平氏が「金持ちになりたい人から金持ちになれ」と言ったのかどうか。
ところで小生は,TPPまたはTPP11との関連で新自由主義をみているが,中国が本当にISD条項を認めるのかどうかに関心がある。
ISD条項を含めない新自由主義がないとすれば,ISD条項が共産党綱領の意思を越えた場合,あるいはそれに反した場合,大問題となるだろうと考える。
しかしまだ中国政府はTPP11に調印していない。現行推進されているRCEPとTPP11とは相容れない部分が多々あると考えるので,小生の愚問に答えるような講演・論議がなされることを期待したい。
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