中国擁護論 その16 中国包囲網の一つ香港デモ
- 2019年 6月 16日
- 交流の広場
- 箒川兵庫助
澤藤統一郎弁護士の『香港のストリート・デモクラシーに乾杯!!(本サイトちきゅう座,2019年6月16日)』とその他を拝読した。しかしそれでもなお北京政府を批判する気にはならない。むしろ「逃亡犯条例」延期を認めたことに対して擁護論を書くことに小生を傾かせた。
澤藤弁護士は韓国のデモの様子を引用しているが,韓国人の気質と中国人の気質を同じくとみているのはいかがなものか。また,香港が民主化されたとして英国型,台湾,日本,ドイツ,USA,あるいはフランス型になるのであろうか。はたまたシリア型か。しかしそういうことは分からない。
さらに「逃亡犯条例」の詳しい内容についてもよく分からない。デモの写真も依然と違って最前列2列になったのは確認した。黄色が色あせた感がある。デモの数は数万人。50万人は間違い。しかしCIAの話が出てこない。以前の雨傘指導者は活動資金が米国CIAから出ていることを告白した。小生はこの話が脳裏から離れない。新疆ウィグル自治区の人権侵害とデモ,チベット紛争、米国政府から活動資金をもらっているチベット指導者。そして中印国境紛争問題など中国を取り巻く問題は多い。しかしすべての紛争・問題でCIAやMI6などの暗躍が関係している。やはり先の大戦から始まった冷戦に多くの問題が根差していると思われる。CIAは約2000名ほどの兵士を送って中共産党軍を殲滅しにかかった。失敗した。そうして10月,中国共産党政府が誕生した。しかしどの政府もうそをつき,すべての組織は腐敗する。現に昨年までに習近平政権は150万人の腐敗を取り締まった。党中央政府政治局員候補さえも逮捕された記憶がある。イギリスの政商が関連していた。しかし日本ではあまり報道されなかったと思う。
さて逃亡犯条例に話を戻せば,何かあればデモを起こさせるというCIAの扇動を北京政府はなぜ考慮しなかったのだろうか,ということである。手ぐすね捻って待っていたCIA。今回は成功したようである。しかし今後,難しい対応が北京政府に待っていよう。
最後になったがF.カニンガム氏の論考から引用させていただきたい:
『ベネズエラ策謀をうっかりしゃべったポンペオ』2019年6月8日 スプ-トニク 翻訳『マスコミに載らない海外記事』から引用:
アメリカのマイク・ポンペオ国務長官が、ベネズエラにおけるワシントンの政権転覆画策の秘密をうっかり漏らした。公式メディア言説では、アメリカは民主化大衆運動を支援していないのだ。
『現職大統領ニコラス・マドゥロに対する語るに値するような反対運動は皆無だとポンペオが認めたのだ。運動は全てワシントンが企んでいるのだ。要するに、犯罪策謀だ。』(M・ポンペオの発言がワシントン・ポストに録音された)・・
暫定大統領と取り巻き兵士20名や,コロンビアからの支援物資トラック火付け民衆などをみれば,単純には当該政権を批判できない。むしろ背後にいる米国政府とCIAによる関与を疑うべきだろう。香港の女性・母親デモも操られているのであろう。また『対決ハンドブック』は誰が作ったのであろうか。小生なら,この小冊子をフランスの黄色いベストを着た方々に進呈したい。しかし受け取らないだろう。
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