「女性作曲家ピアノ曲マラソンコンサート」に行ってきました。
- 2019年 8月 13日
- カルチャー
- 内野光子
おそらく、荻窪の駅に降りるのも、杉並公会堂も初めてのはずである。荻窪駅北口から青梅街道の賑わいはかなりのもので、駅に隣接する商業施設から始まり、歩いて7・8分の間にスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが複数あり、個人商店も健在の中、池袋の商店街育ちの私には、何となく気になるところ。コンサートの開場には少し間があったので、ショーウィンドーをのぞいたり、中に入ってみたり・・・。池袋にしても、いま住んでいる佐倉の街も、「商店街」は年々寂しくなってきているので、なおさらである。
今日のコンサートは、知られざる作品を広める会主催の女性作曲家のピアノ曲“マラソン”だという。会は、谷戸基岩さん・小林緑さん夫妻の進行で行われた。理屈はともかく?谷戸さんのリラックスして楽しんでくださいの言葉通り、楽しいコンサートだった。クラシックの世界に、こんなにも魅力的な女性作曲家がいたというんだということをに素人の私でも少しづつわかってきたような気がする。学校の音楽室にいまだ彼女らの肖像画は飾られることがないようなのだ。
8月8日は、セシル・シャミナード(1857~1944)の誕生日だそうだ。フランスのサロンでは「小さなモーツァルト」とも呼ばれていたそうだ。この日の午後の部でも、アラベスク、スカーフの踊り、ピエレット、森の精が四人のピアニストにより演奏された。また、バダジェフスカの「乙女の祈り」の本格的な演奏は初めて聞いた。姉妹篇とも呼ばれる「叶えられた祈り」とあわせて、エミィ轟シュワルツさんの甘いだけではない硬質な演奏が心地よかった。最後がノルウェーのグレンダールの「夏の歌」、夫も今日のコンサートの楽しみの一つだったのだが、所用のため来られなかった。
初出:「内野光子のブログ」2019.8.9より許可を得て転載
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〔culture0843:190813〕
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