本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(237)
- 2019年 10月 1日
- 評論・紹介・意見
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法と法律
最近、痛切に感じることは、「法」と「法律」との「違い」であり、実際には、この点に関する誤解が、現代社会の「歪み」を生んでいるものと考えている。つまり、本来の「法」は、「仏法」や「法雨」などの言葉からも明らかなように、「天地自然の理」を表していたものと想定されるのである。別の言葉では、「神が創った世の中は、どのような仕組みでできており、また、どのような作用をするのか?」が説明されたものであり、実際のところ、「自然科学」においては、「300年ほど前のニュートン」以降、「天地自然の理」を解明することが発展に繋がった状況でもあったのである。
しかし、一方で、「社会科学」という「人間の意識や行動などを研究する学問」においては、「法律」が、大きな影響力を持っており、また、現在では、「法治国家」が当たり前の状況と理解されている。そして、「法律に反しない限り、どのような行動も許される」という認識が世界的に広まっているようだが、実際には、「非理法権天」という言葉のとおりに、「法律でがんじがらめにされた人々」は、結局のところ、「権力の暴走」を許してしまう状況も想定されるのである。
このように、現在の問題点は、「法」と「法律」とが「一致していない状態」、すなわち、「人類の行動」が「天地自然の理」に合致せず、さまざまな問題や歪みが発生している状況とも言えるようである。具体的には、「地球環境の破壊」や「マイナス金利に伴う金融界の苦境」などのことだが、この時に考えなければいけない点は、「誰が、本当に困るのか?」ということであり、実際には、「人類が、自分の行いにより、しっぺ返しを受けているだけの状況」のようにも感じられるのである。
具体的には、約100年前の「神は死んだ」という「ニーチェの有名な言葉」に代表されるように、「人類は、その後、欲望を全面開放して、『戦争』や『マネーの奪い合い』に奔走してきた状況」だったのである。つまり、「科学技術」については、「戦争」や「マネーゲーム」が、より一層の発展をもたらしたわけだが、一方で、「人々の道徳心や倫理観」を含む、本当の「法」については、まったく無視された状況とも言えるのである。
その結果として、現在では、「トランプ大統領」に代表されるように、「権力の暴走」が「世界の危機」を招いている状況となっているようにも感じているが、この時に注目すべき点は、「権」の次に来るのが、最後の「天」であり、実際には、間もなく、本当の意味での「天地自然の理」が働き始める可能性である。(2019.8.23)
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人の振り見て我が振り直せ
現在の韓国では、「官製の反日政策」が指摘され始めるとともに、「文在寅大統領」の問題が明らかになってきたようだが、この点に関して気になることは、「韓国国民が、なぜ、マスコミの報道を鵜呑みにしたのか?」ということである。別の言葉では、「反日教育の影響で、一種の洗脳状態に陥っていた可能性」も考えられるようだが、この点については、「人の振り見て我が振り直せ」という諺のとおりに、「日本人も、別の形で、似たような洗脳状態に陥っていたのではないか?」とも思われるのである。
具体的には、哲学者の「梅原猛氏」が指摘するとおりに、「明治維新以降の日本人が、現人神に祭り上げられた天皇陛下の存在により、軍部の暴走に利用されたのではないか?」ということである。つまり、「1221年の承久の変」以降、「天皇陛下」は、日本の統治に対して、ほとんど影響力を持たない状況だったようにも感じているが、「1868年の明治維新」では、突如として、「絶対的な権力」が付与されたことも理解できるのである。
そして、この理由としては、「官僚」や「軍部」が、「天皇陛下の権力」を利用して、「国民の行動を支配しようとした可能性」、より具体的には、「武力による他国の支配を目論んだ状況」だったようにも感じられるのである。しかし、実際には、「敗戦により、天皇陛下は、現人神から普通の人間に戻った」という展開となったわけだが、現在、気になることは、「もう一つの人為的な神」である「お金(マネー)」の存在とも言えるのである。
つまり、「影も形も存在しない、単なる数字」が「現代の神様」となり、「デリバティブ」や「マネー」を大膨張させている状況のことだが、この点については、まさに、現代版の「戦争」、すなわち、「お金の奪い合いが、世界的に発生している状況」のようにも感じられるのである。別の言葉では、「政治家」や「官僚」が、「神様に祭り上げられたマネー」を利用して、「国民を支配している状況」のことだが、実際には、「大量の国債を発行しながらも、ゼロ金利政策が維持できている状態」のことである。
また、この点に関して気になることは、「1868年の明治維新」から「77年後」に「敗戦」となった状況が、現在、再び、繰り返されている可能性のことだが、実際には、「2019年」が、「1945年」から「74年目」に達するとともに、今後、本格的な「金融大混乱」が世界を襲う可能性である。別の言葉では、現在が、「1942年のミッドウエイ海戦」のような状況であり、今後は、世界全体が「金融敗戦」に向かって、一目散に向かう可能性のことである。(2019.9.2)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion9047:191001〕
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