ホテルでのDHC製品不使用のお願い― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第165弾
- 2019年 11月 29日
- 評論・紹介・意見
- DHCスラップ訴訟澤藤統一郎
「KKRホテル博多」支配人殿
貴ホテルに2泊した者です。
この間の行き届いたもてなしに感謝いたします。フロントの笑顔の対応も清潔な室内も、快いものでした。リーズナブルな価格で、たいへん満足度の高いサービスを受けたと思います。
しかしながら、たった一つの不満ないし不快があり、善処方をお願いいたしたく、一筆したためる次第です。
バス室におかれているアメニティグッズの中に、「DHCアメニティ」ブランドの製品がありました。具体的には、シャンプー・コンディショナー、そしてボディシャンプーの3品です。これが、たいへんに不愉快で不満なことなのです。私だけでなく、DHC製品の備え付けと使用に不快を覚える宿泊客はけっして少なくはないと思うのです。
DHCは、沖縄の平和運動を支援する運動、在日差別をなくそうとする運動に携わる方々からは、デマ(D)とヘイト(H)のカンパニー(C)と呼ばれています。DHCのオーナーである吉田嘉明という人物が、非常識な在日差別を広言することで知られており、DHCの子会社DHCテレビ制作の番組「ニュース女子」が沖縄の平和運動に対する悪質極まるデマを放映したからです。また、DHCはそのオーナーの民族差別言動の故に、韓国社会でのDHC製品不買運動が生じているところです。
さらに、DHC・吉田嘉明は、スラップ訴訟常習者としても知られています。自分を批判する言論を嫌い、その言論を封殺するために高額の民事損害賠償請求訴訟を提起するのです。民主主義社会の基礎をなす「表現の自由」の敵対者といわねばなりません。
実は私も、吉田嘉明のスラップ訴訟提起の被害者の一人です。吉田が、政治家渡辺喜美に政治資金8億円の裏金を提供したことを批判して、2000万円の慰謝料請求のスラップ訴訟を提起されて被告とされたのです。しかも、この訴訟を不当なスラップ訴訟だと批判を始めたとたんに、2000万円の請求額は,6000万円に跳ね上がりました。
当然のことながら、この訴訟は私の全面勝訴で終わりました。地裁・高裁・最高裁のすべてでの完勝の判決でした。しかし、それだけでは不十分と考え、DHC・吉田嘉明のスラップの提起を違法とする損害賠償請求訴訟を私の方から提起しました。去る10月4日、私の言い分が認められ、DHC側に110万円の支払いを命じる一審判決が出たところです。
この経緯は、私のブログ「澤藤統一郎の憲法日記」に詳しく述べていますので、下記URLで、ご覧いただけたらありがたいと存じます。
http://article9.jp/wordpress/?cat=12
私は、DHCに対する個人的な私憤だけで、DHCを指弾しているのではありません。DHC・吉田嘉明は、明らかに民主主義や人権の敵対者です。民主主義や人権を大切に思う、良識ある消費者はDHC製品を購入しないことで、社会に貢献できるのです。良識ある事業者も同様です。貴ホテルがDHC製品を扱わないとすることが、準公的な立場にある事業者の良識を示すものと考える次第です。
のみならず、DHC製品の使用は、経営戦略上の不利を招くものと指摘せざるを得ません。DHC・吉田嘉明の「思想」は日本人を本来的に優れた民族とし、近隣諸国の国民や民族を劣ったもの不道義なものとする、根拠のない「優越思想」なのです。このような馬鹿げた、時代錯誤の妄言を吐く会社の製品を、貴ホテルが無自覚に取り扱うことは、心ある日本人客に違和感を与えることにもなりますが、何よりも国外からの宿泊客に不愉快な思いをさせることになります。
むしろ、民族差別やデマで高名のDHCと縁を切ったとすることが、経営戦略して正しいあり方と確信する次第です。そのような、取引先からの圧力によって、DHCや吉田嘉明には、心からの反省をしてもらいたいのです。あるいは、心からの反省は無理でも、せめて差別言動のない会社となり、DHCテレビにも、デマやヘイトの報道を自粛してもらいたいのです。
貴ホテルの発展を願うとともに、併せて人権や民主主義、表現の自由や近隣諸国との協調を望む立場から、DHC製品を貴ホテルでお使いになることのないよう、お願い申しあげます。
(2019年11月28日)
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2019.11.28より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=13858
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
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