第149回経済研究会(協力:現代史研究会)
- 2019年 12月 4日
- 評論・紹介・意見
- 公文宏和
講師:古賀暹
演題:北一輝-危機の時代と二つの叛乱
日時:2020年1月25日(土曜日)午後1時から5時
場所:河合塾池袋校西校舎4A教室(〒171-0021豊島区西池袋1-3-12)
地図の出し方:河合塾のホームページ→校舎・教室→関東・甲信越の中の東京→池袋校の住所の地図を見る。これで池袋校西校舎の場所が確認できます。
昭和初年代は、クーデタ、要人の暗殺などの大事件が、次々と起こる動乱の時代だった。その底流に中国の民族革命と日本の農民危機を背景とする農民の過激化があった。それを、アジア革命へと結びつけようとする北一輝、さらには、社稷の再興―「自治」を掲げる日本的アナーキスト権藤成卿らの動きが激しさを増していった。5・15事件、2・26事件の底流に存する思想の流れと現実の政財界の動きの両者をとらえつつ、なぜ、これらが敗北に至ったかを具体的に追及する。
人は、この二つの事件を下からのファシズムと呼び、当時の軍部や権力を上からのファシズムと称する。「狡兎死して走狗煮らる」と丸山真男は言うのである。果たして、これらの事件はファシズムの「「走狗」に過ぎないのか?古賀はこれらの叛乱を日本における階級闘争として捉えようとする。
この追及は単なる歴史叙述ではない。ロシア革命と張り合った北や権藤の思いは、ソヴィエト崩壊から中国の覇権主義の台頭という中にあって、世界の新たな展望を考えるうえでも参考になるものを含んでいるものなのかもしれない。
奮ってご参加ください。
主催:河合塾文化教育研究所経済研究会
協力:現代史研究会
公文宏和 hi-kumo@lapis.plala.or.jp
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