土曜10月22日は、秋晴れの予報だったが、すっきりしないものの、出かけることにした。久しぶりの東京、池袋育ちながら、田端には降りた記憶がない。国鉄の操車場のイメージである。北口を出ると、左手に高い陸橋、ほぼ正面に、曲線
本文を読むカルチャーの執筆一覧
書評 『日本近代文学の潜流』(大和田茂・著 論創社・刊)
著者: 阿部浪子大和田茂の長年にわたる研究成果が本書である。大杉栄も小林多喜二も登場するが、本命はやはり、埋もれているプロレタリア作家たちへの検証であろう。 大正期から昭和初期にかけて活躍した、平澤計七、新井紀一、中西伊之助、宮地嘉六、
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(45) 『サンクチュアリ』のフォークナー ―― アメリカ文学を世界の檜舞台に引き上げた功労者
著者: 横田 喬1949年にノーベル文学賞を受けたウィリアム・フォークナー(1897~1962)は、ほぼ同世代のヘミングウェイと並び称される二十世紀アメリカ文学の巨匠だ。ヘミングウェイが海外で精力的に活動~戦争や冒険などを執筆テーマに
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(44) フォークナーの『サンクチュアリ』――世にも恐ろしい暗黒の物語
著者: 横田 喬米国南部ミシシッピ州生まれの作家フォークナー(1897~1962)は1950年、ノーベル文学賞を受けた。表題の作品『サンクチュアリ』は31年に著された小説で、それまで無名だった彼の名を一躍有名にした出世作でもある。サン
本文を読む二十世紀世界文学の名作に触れる(43) 『神々は渇く』のアナトール・フランス――精細な史料調査に腐心
著者: 横田 喬「悪は必要だ。もし悪が存在しなければ、善もまた存在しないことになるから」。アナトール・フランスの箴言は、この作家が冷めた人間通だったことを証す。私は彼の代表作『神々は渇く』を精読。その精緻な筆致に感嘆し、作家というより
本文を読むリハビリ日記Ⅴ 25 26
著者: 阿部浪子25 犬塚せつ子のこと ウエルシアへ買い物に行く。シオトンボが低空飛行している。後ろ姿を追いかけた。と、ケイトウが目にとびこんできた。えんじ色の花たちが歩道のほうを見つめている。幼少のころからなじんだ平凡な花たちだ。
本文を読む二十世紀世界文学の名作に触れる(42) アナトール・フランスの『神々は渇く』――フランス革命の真実を探求
著者: 横田 喬フランスの作家アナトール・フランス(1844~1924)は1921年、ノーベル文学賞を受けた。授賞理由は「格調高い様式、人類への深い共感、優美さ、真なるガリア人気質からなる作風による、文学上の輝かしい功績が認められた」
本文を読む屋上菜園瓦版号188号/ 気 候 危 機 ? 収 穫 は 最 小 !!
著者: 中瀬勝義https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2022/10/0ddd20076d242550590d73f7e057c2b0.pdf 〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://w
本文を読む二十世紀世界文学の名作に触れる(41) 『詩集』のパブロ・ネルーダ ――抑圧された人民を勇気づける熱血詩人
著者: 横田 喬ネルーダは詩人にして外交官、かつ後半生では政治家に転じ、上院議員として大統領候補(共産党)にまでなった。波乱万丈の人生で、指名手配~地下生活を送ったこともある。が、本業はあくまで詩作。伝統詩、ヘルメス主義(神秘主義的な
本文を読む二十世紀世界文学の名作に触れる(40) パブロ・ネルーダの『詩集』――20世紀最大のスケールと豊穣さ
著者: 横田 喬南米チリが生んだ詩人パブロ・ネルーダ(1904~73)は71年、ノーベル文学賞を受けた。 授賞理由は「一国の大陸の運命と、多くの人々の夢に生気を与える源となった、力強い作品に対して」。「20世紀最大のスケールと豊穣さ
本文を読む『菊池和子 写真絵本原画展「私はあいちゃんのランドセル」』2022/10/7(金)〜30日(日)金土日・12:00-17:00 観覧無料
著者: 高尾裕子ーーイベント情報テキストーー 『菊池和子 写真絵本原画展「私はあいちゃんのランドセル」』2022/10/7(金)〜30日(日)金土日・12:00-17:00 観覧無料 ●菊池和子写真絵本原画展「私はあいちゃんのランドセル
本文を読むささや句会 第83回 2022年 8月20日 土曜日
著者: 公子日雷しづかに人の死を怒る 丑山霞外 片足は宙に浮いたる茄子の牛 新海泰子 松葉ボタン庭を彩るチアリーダー 新海あすか 水
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(39) 『ビラヴド』のトニ・モリスン――「カラー主義」と「他者化」のからくりを鋭く糾弾
著者: 横田 喬社会の分断やヘイト運動が世界中で問題化して久しい。人々は何故「よそ者」を作り出し、排除や差別をしてしまうのか。アフリカ系米国人初のノーベル文学賞作家トニ・モリスンは、そんな「他者化」のからくりを考察。講演や著述を通じ、
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(38) トニ・モリスンの『ビラヴド』――現代の米国社会に対する深い考察
著者: 横田 喬1993年、トニ・モリスンはアフリカ系米国人として初めてノーベル文学賞を受けた。授賞理由は「先見的な力と詩的な重要性によって特徴付けられた小説で、アメリカの現実の重要な側面に生気を与えたこと」。受賞作の小説『ビラヴド』
本文を読む屋上菜園瓦版号187号/関東大震災 100 周年 災害大国から防災大国に 人のつながりが必須!!
著者: 中瀬勝義https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2022/09/cf35c682f3e9a807dafad6f891d86f7d.pdf 〈記事出典コード〉サイトちきゅう座h
本文を読む時流に漂弄される儚い定め
著者: 合澤 清書評:『虚栄の市』サッカレ作 三宅幾三郎訳(岩波文庫1939/71)全6冊 *この翻訳は非常な名訳であるが、なにぶんにも改訳されないまま17刷(32年間)まできているため、今のわれわれには、少々「古めかしすぎる」言い回し
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(37) 『ニルスのふしぎな旅』のセルマ・ラーゲルレーヴ――自然保護の大切さを説いた先見性
著者: 横田 喬(上)(下)二巻、一千頁を超える長尺の物語の中で、私は第十九章「大きな<鳥の湖>」の内容にとりわけ胸を衝かれた。スウェーデン中南部にある小規模の湖(トーケルン湖)の干拓をめぐる挿話だが、眼力に富む女性作家は百年以上も昔
本文を読むささや句会 第82回 2022年 7月20日 水曜日
著者: 公子包丁に一瞬はずむ茄子の紺 奥野 皐 商店街抜けて売り家の茂りかな 中代曜子 心太何か忘れてゐるやうな 丑山孝枝 あを
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(36) ラーゲルレーヴの『ニルスのふしぎな旅』――スウェーデン児童文学の古典
著者: 横田 喬セルマ・ラーゲルレーヴ(1858~1940)は1907年、スウェーデン人として、また女性として初めてノーベル文学賞を受けた。授賞理由は「その著作を特徴付ける崇高な理想主義、生気溢れる想像力、精神性の認識を称えて」。受賞
本文を読むリハビリ日記Ⅴ 23 24
著者: 阿部浪子23 松本正枝のこと 早朝の歩行訓練だ。夏空は青く澄んでいる。あれっ、今年も咲いた。背の高いヤマユリの花たち。白い、清楚なラッパたち。かたわらには、ムラサキツユクサがひっそり咲いている。 バイクの音がする。わたしは叫
本文を読む屋上菜園瓦版号186号/屋 上 菜 園 元 気 で す ! + 東海大学
著者: 中瀬勝義https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2022/08/6123beced9ff4b834c48f51163520f2b.pdf 〈記事出典コード〉サイトちきゅう座h
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(35) 『バーガーの娘』のナディン・ゴーディマ――人種差別に真正面から取り組んだヒューマニスト
著者: 横田 喬サハラ以南の女流作家で初めてノーベル文学賞を受けたナディン・ゴーディマは母国・南アフリカの人種差別に真正面から取り組んだ。ユダヤ系の白人だった彼女は、イスラエル政府による対パレスチナ政策が南アのアパルトヘイトと本質的に
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(34) ナディン・ゴーディマの『バーガーの娘』――南アの人種差別に挑んだ意欲作
著者: 横田 喬南アフリカの作家ナディン・ゴーディマは1991年、女性作家としては二十五年ぶりにノーベル文学賞を受けた。授賞理由は「その壮大な叙事詩が『アルフレッド・ノーベルの言葉』に即した人文主義にとって重要な利益であったこと」。ア
本文を読む「水がきれい、空気がおいしい、大好き桂林」(Suketchi in Guilin )
著者: 出町 千鶴子「山は水を得て活き、水は山を得て媚(うつく)しく」互いに傍(より)添う。 天と地の間の地球から生まれたたくさんの命が呼応する。共に守り守られ喜びを分かち合っているのだ。千万の緑の峰々を映してくねくねと曲がって流れる漓
本文を読む江東自転車エコライフ通信204号/木場公園と渋沢邸移築現場 を走りました。
著者: 中瀬勝義木場公園 と 渋沢邸移築現場 を走りました。 https://chikyuza.net/wp-content/uploads/2022/07/8f09ac17906beeb130faa1e29bbe55b8.pdf
本文を読む農作業のお手伝い 越後いろりん村の田植えに参加。
著者: 村尾知恵子新型コロナウィルスの感染拡大と、県をまたいだ人の移動が懸念される中、連絡会が長年取り組んで来た農業支援活動が、この2年程、何も出来ないような状態でしたが、コロナも一段落となると思われる今年は、どうにかこの活動をつないで
本文を読むリハビリ日記Ⅴ 21 22
著者: 阿部浪子21 鷹野次弥のこと セミは早起きである。今年もまた、彼らはかしましい。 アジサイの花は出番を終えて、萎れている。ここを通るたびに花たちの色が変わっていた。買い物の行き帰りが愉しかった。 みえこさんは今、どうしてい
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(33) 『蠅の王』のゴールディング――倫理的・実存的な関心を貫いた異色作家
著者: 横田 喬プーチン・ロシアによるウクライナ侵略で明らかなように、人の心の中には「内なるナチズム」が潜んでいる。物理的に絶対な暴力と向き合った時の「正義」の脆弱性こそ、人間の根底にある「根源悪」の何よりの証明ではないか。イギリスの
本文を読む二十世紀文学の名作に触れる(32) ゴールディングの『蠅の王』――少年漂流物語の体裁で追究する人間の根源悪
著者: 横田 喬1983年にノーベル文学賞を受けたイギリスの作家ゴールディングの代表作が表題の『蠅の王』だ。「蠅の王」とは、聖書に出てくる悪魔ベルゼブル(ベルゼバブ)を指す。この作品は、ジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』を架空の未
本文を読む「スコットランド国立美術館展」へ
著者: 内野光子こともあろうに、猛暑日の続く6月末日、連れ合いの誘いで、久しぶりの展覧会である。スコットランドは、私には、初めての海外旅行で出かけた地、家族三人の旅行でもあっただけに、思い入れも深い。何せ1996年のことだから、四半世
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