カルチャーの執筆一覧

奥山忠信著『貧困と格差-ピケティとマルクスの対話』(社会評論社)を読む

著者: 佐藤直樹

● デフレの原因は「搾取し過ぎ」である  本書の真骨頂は、ピケティとマルクスの議論を「導きの糸」として、現下の日本の貧困と格差をめぐる危機的状況を、ラディカルに解析してみせた点にある。一見そうみえないかもしれないが、じつ

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小春日和の青山通り~「音を紡ぐ女たち―女性作曲家を知り、聴くPart2 」とマルシェ

著者: 内野光子

かねてよりご案内いただいていた、表記のコンサートに夫と出かけた。東京ウィメンズプラザフォーラムの一環としてのコンサートで、昨年に続く2回目だった。知られざる作曲家を広める活動をされている小林緑さんの事務所の企画である。

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ファシズムは死語になったのか(3) ― 『 ヒトラー万歳と叫んだ民衆の誤算 』 を読む ―

著者: 半澤健市

 20世紀で最も民主的・文化的といわれた「ワイマール共和国」は、1919年に始まり、1933年のナチス政権成立で終わった。14年間の短命な体制であった。6000万人から8000万人の死傷者を出したとされる第二次世界大戦の

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『昭和前期女性文学論』(新・フェミニズム批評の会編 2016年10月)に寄稿しました

著者: 内野光子:歌人

すでに二年ほど前に提出した「阿部静枝の短歌はどう変わったか―無産女性運動から翼賛へ」と題する拙稿が、上記論文集に収録され、ようやく活字になりました。執筆者は、コラムを入れると、総勢30人を超え、511頁の大冊になりました

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勲章が欲しい歌人たち、その後~岡井隆が文化功労者に

著者: 内野光子:歌人

「勲章が欲しい歌人たち」と題して、15年ほど前に、同人誌に書いたことがある。その後の新しいデータを踏まえ、補筆したものを、拙著『天皇の短歌は何を語るのか』(御茶の水書房2013年8月)に再録した。「しつこいね」との声も聞

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ユーロは絶対に崩壊しない - 伴野文夫著 「ユーロは絶対に崩壊しない」 -

著者: 伊藤力司

伴野文夫著 「ユーロは絶対に崩壊しない」  幻冬社ルネッサンス新書 発行年月日 2016年9月13日  定価800円+税 今年6月23日、イギリスは国民投票でヨーロッパ連合(EU)から離脱するというショッキングな判断を下

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吉川宏志氏「<いま>を読む(4)~批評が一番やってはいけない行為」(『うた新聞』8月号)への反論、9月号に書きました

著者: 内野光子

以下は、上記8月号の吉川宏志氏の文章への私の反論です。その経過は、つぎの当ブログ記事をご参照ください。なお、吉川氏の私へ反論、再反論の文章は転載できませんので、あわせて『うた新聞』の吉川氏の文章をお読みくださればと思いま

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『告白録』─「心胸」(ハート)の思想家J.J.ルソー/その孤独な彷徨

著者: 合澤清

書評:『告白録』J.J.ルソー著 井上究一郎訳(河出書房新社 世界文学全集Ⅱ‐5 1964) この本を最初に手に取ったのはいつの頃だったろうか?多分20歳ぐらいの頃ではなかったろうか…。こんな感傷を抱きながら、再びこの書

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自著を語る:戦後最大の惨劇・瑞穂村四九五人の集団自決はなぜ起きたか

著者: 新海 均

*新海均著『満州 集団自決』  河出書房新社(1900円+税) いまからちょうど七一年前、敗戦から一か月以上を経過した一九四五(昭和二〇)年九月一七日午前二時。満州瑞穂開拓団(全国、青森から鹿児島まで二二の県の出身者で構

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[雑誌に見る占領期-福島鑄郎コレクションをひらく」展示会とシンポジウムに出かけました(2)

著者: 内野光子

盛りだくさんだったシンポジウム、時間が足りなかったのでは! シンポジウムは以下の通りだったが、どれも魅力的なテーマであったが、時間が足りなかったのでは。 *********** 記念シンポジウム日程:9月18日(日) 午

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「雑誌に見る占領期-福島鑄郎コレクションをひらく」展示会とシンポジウムに出かけました(1)

著者: 内野光子

雨も心配された9月18日、表記の20世紀メディア研究会百回記念企画展とシンポジウムに出かけました。私は、この「20世紀メディア研究会」には、この数年の間に数回しか参加していないが100回を越えていたのである。      

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